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こないだの特別講義の後、とある業界の重鎮の先生が呑み会に見えており、ちょっとだけ話しました。


前からチョイチョイ、色んなところで会うけど、あまり話す機会も無かったので、ちょうど良かった。


色々話したけども、その先生は、残念なことに、あまり鍼灸業界の未来に、明るい展望は持っていないようだった。


そう思いながら、業界のために色々な活動をすることって、大変じゃないのかな、と思った。


鍼灸とか、鍼灸業界に対して悲観的な人は、業界内に、チラホラいる。


ちなみに僕は、そうでもないと思っている。


後になって、なんでかなあ、と考えた。


多分、鍼灸そのものの底力が、おそらくその先生や、他の悲観論者が思っているより、ハンパじゃないと思っているからだ。


僕はそれを臨床家の実感として、患者さんの変化を通じた実体験として、分かっている。


またその先生は、

「何かを主張して、１００％の賛成を得ることはあり得ない、ガンガン主張して、賛否両論を巻き起こした方がいい。」

ともおっしゃった。


パッと聞き、当たり前だ。


でもなにか、違和感を感じた。


鍼灸をする上で、

「この方法論こそは、一番いい方法論なのだ～！」

と主張すれば、

”それは君にとっての話でしょ？”

となって、当然賛否両論のリアクションが起こる。


・・・で、場合によっては否定のしあいっこが始まる。


否定する方もされる方も、どちらもそこそこ治せているのに。


これは不毛な争いだ。


終わりがない。


しかもしょせん潰し合いだから、もしそこで、相手をコテンパンにやっつけたところで、けっきょく優越感しか残らないからつまんない。


これまでの歴史で、さんざん繰り返してきたことだ。


そうじゃなくって、東洋医学は医学である、で、どういう医学なのか、という部分については、賛否両論なんて起こりようがない。


常識だからだ。


この常識すら、認知されてないのが現代日本、医療業界だと思う。


ヘタすれば、多くの鍼灸師自身にすら。。。


だから、まずはそこからじゃないだろうか。


僕はそれを「出来る範囲で」やっていこうと思う。


賛否両論もへったくれもない、「もともと素晴らしき」鍼の世界の展開だ。



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