東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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胃の気の脈診② 四時陰陽に従う脈

2017.05.11

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↑↑落雷現場と仏さん。

 

 

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前回のお話

 

胃の気の脈診① 胃の気の脈診とは    参照

 

 

◆四時陰陽に従う脈とは

 

 

これはもともと、『黄帝内経素問』平人気象論(18)に出てくる脈のお話です。

 

 

「平人」というのは健康人のことで、平人の脈には四季それぞれに応じてわずかな変化が現れるのが正常、と説きます。

 

 

具体的には、

 

春は微かに「弦(げん):新緑の弦のようにしなやかで長い脈」

夏は微かに「鈎(こう):大きな脈。鉤脈、洪脈と意味は同じ」

長夏(※)は微かに「耎弱(ぜんじゃく):弱々しい脈」

秋は微かに「毛(もう):浮いた脈」

冬は微かに「石(せき):沈んだ脈」

 

という脈状が現れる、と説きます。

 

((※)長夏については、日本では梅雨時期、秋雨の時期のことである。 by『内経気象学 P37』緑書房 橋本浩一)

 

 

この「微かに」というのがポイントや!と、昔から藤本新風先生はいつも仰います。

 

 

この「平人気象論」の話は、後の漢の時代に書かれたとされる『難経』にも受け継がれ、その「15難」にも出て来ます。

 

 

『難経』15難では「微かに」が削除されているのですが、削除するべきでない、というのが北辰会の意見です。

 

 

こうやって、いくら大古典であっても、100ゼロで丸呑みするのではなく、おかしいところはおかしい、という意見を持つこと。

 

 

非常に重要だと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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「陰陽水」について

2013.04.11

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難病の患者さんを多く診ている。

難病の患者さんがカゼをひくと厄介だ。

皮膚表面が冷え、熱が発散できなくなって、熱がこもる。

すると、籠った場所にもよるが、色々な症状が出てくる。

例えば、喉の渇き。。。

そうすると、どうしてもたくさん飲んでしまうことがある。

そうすると今度は、飲み過ぎた水によって、胃腸や、その他の五臓に負担がかかる。

そうすると、結果的に「気血」が作りだしにくくなる。

全身のパワーダウンにつながる。

難病、進む。

・・・この流れ、非常にヤバい。

今日、それをどうにか食い止めた。

表面的な冷えをとりつつ、籠った熱をとりつつ、胃腸の働きをフォローする意図で、鍼を一本。

所見、好転するものの、まだ完ぺきに安心できないと思ったので、「陰陽水※」を飲ませ、脈の変化をうかがう。

バッチシ。

東洋医学最高。

 


※陰陽水とは、冷水を熱湯で割ったぬるま湯。患者さんに合わせて微調整が必要。(出典は『多識編』か。)

 

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「陰陽」の正しい理解

2012.05.22

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この医学には、「気」と「陰陽」という、根本哲学があります。

 

この2つなくして東洋医学は語れません。

 

そのうちの一つ、「陰陽」というのは、パッと聞くと単純な二律背反、善か悪か、昼か夜か、男か女か、という、相対的な考え方(二元論)のようですが、

東洋哲学ではそもそもの定義として、もともと「気」という一つのものから森羅万象が成っている、というのですから(気一元論)

 

何かと何かの違いなどを考える時に「陰陽」という物差しを設定したところで、その「場」自体は一つです。

 

その「場」のことを「太極(たいきょく)」といいます。

(※「太極」については、他の意味もありますが、長くなるのでここでは割愛します。)

 

だから、「陰陽」は単純な相対論、二元論ではなく、「二元的な一元論」なのです。

 

陰陽ともにもともと一つ、そして、陰がなければ陽もなく、「場」そのものも存在しないから、という訳です。

 

これについて、もっと細かく知りたい方は蓮風先生の著書『東洋医学の宇宙』がおススメですし、ネットで調べても、このことについては実に多くの学者さんが論じておられ、

 

 

ここは大変勉強しがいのあるテーマだと思います。

『東洋医学の宇宙』 参照

 


僕ら東洋医学の人間は、陰陽陰陽ってみんな言うけど、なんて陰陽に対する認識が浅かったんだ・・・、と反省することと思います。

 

なんか最近、色々なことにおける自身の甘さに気付いちゃってイヤなんですが(苦笑)、分かってるつもりで分かってなかったことがたくさんあるので、

 

一つ一つ点検して、自分の基礎基盤を、もっともっと強固な、頑丈なものにしていこうと思います。

 

そうでないと、結局は融通性もなくなるしね。

 

 

 

一生勉強。

 

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(社)北辰会2月本部臨床コース 第二回陰陽論シンポジウム

2011.02.14

昨日、2月13日に日曜日は、大阪、上本町にて行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

 


今回は午前中は実技訓練

「脈診(みゃくしん)」

でした。

 


僕は一応上級班に参加させていただき、大ベテランの、若干マニアックな先生方にご指導いただき、(笑)大変勉強になりました。

 


北辰会では、「脈」以外にも「舌」「腹」、「背中」、「手足の重要なツボの状態」などを見ながら、多面的に診断していきますが、あえて「脈」にこだわって診てみるというのも、大変いい勉強になります。

 


それにしても、大先輩たちの超絶テクニックには、恐れ入りました・・・。

「エエ~!?その発想は無かったワー・・・。」

とか、

「このケースでこのツボにいくの??いやあーそれはハードル高いっしょ~・・・。」

とか、途中何度か試されたりしながらも、(苦笑)楽しんで勉強させていただきました。

 


そして午後は、昨日の目玉企画である

「陰陽論シンポジウム パート2」

でした!

この企画は、以前このブログでも紹介させていただいた、『医易学(いえきがく)』神野英明先生と、『内経気象学(だいけいきしょうがく)』橋本浩一先生

はるばる・・・(その12)
(社)北辰会関東支部1月定例会 参照

そして(社)北辰会代表理事である藤本蓮風先生という、北辰会を代表する3人の臨床家による、”陰陽論”に関するシンポジウムです。

 


この企画は、去年の12月に行われた同じ企画のパート2です。

 


前回は時間が少なかったけど、今回は午後1時から4時半まで、ビッチリ時間をとっての第2弾です。

 


司会を務めたのは前回同様、学術副部長である堀内齋毉龍(さいりゅう)先生で、非常にサクサクとしたナイスな仕切りで、全体的にとても分かりやすいものになっていたと思います。


・・・「シンポジウム」の成功は司会にかかっている、とよく言われます。

 


司会がどのタイミングでどの演者から何を聞き出し、その話を誰に振るか、ということが、全体の印象を大きく左右します。

 


その意味でも非常にうまい司会だったと思います。

 


まーしかし、一つの鍼灸の研究会に、専門書の著者が3人もいて、その3人が一つのテーマについて講義し、公に語り合う、ということを実現している会はそうないと思います。(苦笑)

 


北辰会はこれまで「確かなこと」をやってきたし、今もやっているからこそ、どんどん全国から優秀な臨床家が集まってくるんだと思います。

 


それで、優秀なみんなで、もっともっと「確かなこと」をやっていったら、多くの患者さんが救われるんだと思います。

 


「陰陽論シンポジウム」・・・、これは今後、北辰会の名物企画となり、来年度、再来年度もあるような気がしてならないです。(笑)

(テーマと人が違うと、また全然違うものが表現できるだろうしネ・・・。)

 

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(社)北辰会12月本部臨床コース 水本淳先生の傷寒論 陰陽論シンポジウム

2010.12.06

昨日、12月5日の日曜日は、大阪、上本町で行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました。

今回は、午前中は愛媛の水本淳先生による大人気シリーズ講義、

「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」

でした。

今回は水本先生自身の貴重な症例を中心に話が展開され、いつもながら非常に勉強になりました。

水本先生の治療院の待合室で、突然失神してしまった患者さんへの迅速な「鍼での」対応等、まあ、出来れば出くわしたくはない状況だけど、

 

僕も開業している以上、あり得ない話ではないので、とても参考になりました。


そして午後は、この日の目玉企画である、代表理事、藤本蓮風先生と、以前清明院にもお見えになった、神野英明先生、橋本浩一先生による、

「陰陽論シンポジウム」

でした!

・・・まあ、言わずと知れた、北辰会が誇る3人のベテラン臨床家であり、ブックメーカーでもあります。

はるばる・・・(その12)
はるばる・・・(その8)   参照


そして今回は、神戸中医学研究会という団体の先生方も多く参加されていて、質問コーナーでも、そこの先生方が盛んに質問しておられ、大変活気のあるイベントとなりました。

 


神戸中医学研究会とは、医師を中心とした、歴史ある中国医学の専門家集団であり、その著作も多く、しかもそのどれもが大変な良著ばかりであります。

 


僕も、ここが出している本には非常にお世話になりましたし、今でもなっております。

神戸中医学研究会 作品一覧

 

こういうところの先生方が多く参加された、ということは、北辰会が注目されているということの証拠であることはもちろん、徐々に団体間の”壁”のようなものが崩れて来つつある、ということを示唆していると思います。

 


この流れは非常にイイと思うし、今後どうなっていくかに大いに期待したいです。

 


団体間で交流がまったくないとか、あってもケンカとか、そんなの発展性がない感じがして、個人的には好きじゃありませんのでね。

・・・まあ内容の方も非常に充実しておりまして、ちょっと時間が短すぎたように思います。

司会の堀内先生から、来年2月に第2弾を開催するという宣言がありましたので、それを楽しみにしようと思います。

 

そして終了後の忘年会は、いつになく異常な盛り上がりを見せていましたネ・・・(笑)

 

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「情報」の陰陽

2010.11.05

近年、「インターネット」というものが爆発的に普及しました。

今や世界はかつてない情報化社会、と言われて久しいです。

地球の反対側まで、メールで即時的に情報のやり取りが出来る時代です。

もはやインターネットなしでは暮らせない、と思っている方も多いはずです。

・・・まあこれにより、別にテレビに出なくても、雑誌に出なくても、自分の個人的な考えを、好きに不特定多数の”赤の他人”に対してアピール出来るようになりました。

一面、いい時代です。

僕(清明院)も、ホームページを持ち、ブログを書き、誰でもが閲覧できるようにしています。

僕の場合は、現代日本の中で、すっかり「日かげの医療」となってしまった東洋医学を「正しく」「面白く」伝えたい、そしてこの医学を知らない、

あるいは勘違いしているために救われない多くの患者さんを救いたい、という”個人的な”思いから、「慎重に」利用させていただいております。

この「慎重に」の意味は、”勘違いを与えないように”という意味です。

まあこのインターネットというものは、当然、何か知りたいことがある人が、多く利用する訳ですが、

一つの疑問に対して、無数に答えがあり過ぎることがあります。

・・・これが、いい面の反対側にある、一番の弊害でしょうね。

知りたいと思って、分からないから見てみたのに、かえって「迷い」、「余計に分からなくなる」という状況を生むことがあるからです。

特に医療や健康に関することは、明らかな情報過多によって、フラフラとさまよっている患者さんは少なくありません。

医療に関する情報というのは結局のところ、何らかの立場や見識に基づいて書かれているものがほとんどで、

良くも悪くも”若干偏った”情報であることがほとんどです。

(ヒドイ時は完全な独断で書かれていたりします。)

僕のブログや清明院HPの情報とて、「東洋医学の立場から」書かれたものであることは明明白白です。

だから、究極は、どんな分野だって、

「これだけ信じときゃ(やっときゃ)間違いない!オールオーケー!!」

という情報なんてありえないんです。

「色々ある中で、私はこれが一番好き!」

はあり得るけどネ。

こんなの、ちょっと賢い人ならすぐに分かるはずです。

ネットを見ていると、非常に誇大で排他的な表現をよく見かけます。

もちろんその方が注目を集めるんだろうし、平たく言えばお金になる、ということなんでしょう。

こと、医療に関しては、それはよろしくない、と思います。

さまよえる患者さん達のことを本当に考えるなら、

立場を明確にした上で、

事実や根拠に基づいた、

情報を提供するべきだ、と思います。

・・・では、あり得ないことだけど、いっそのことインターネットの医療情報にもっともっときついきつい規制をかけたらどうか、と考えると、

今度は「情報過少」になってしまい、知りたいことを知るのに手間がかかり過ぎます。

そして、結局は権威のみが自由に発言できることになり、彼らの言うことのみが正しい、という方向にも行きかねません。

そういうことが起きないようにするためには、「規制のかけ方」が問題になってくるだろうし、反発もすごいでしょうから、まあ不可能だと思います。

・・・ということは結局は、情報の「取捨選択能力」をいかに高く持つかが、インターネット使用上の最大注意事項、となります。

これの基本は「冷静さ」と「批判的視点」だと思います。

(「懐疑的視点」ではないですよ!ご注意を!!)

・・・まあ、せっかく平和ないい時代に生まれた訳だから、

「いい情報を得て」

「いい人生」

が理想的だと思います!

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陰陽の妙

2010.08.08

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突然ですが、僕は「睡眠力」に自信があります。(笑)

 


最高で、40時間連続で寝続けたこともあります。

 


反対に、3日連続で徹夜したこともあります。

 


これはちょっとした特技であります。

 


今日は久々の完全オフでした。

 


昨日、診療終了後にとある先輩とサシで飲みに行き、『傷寒雑病論』に関する疑問を次々にぶつけ、自分の弱点を確認。

 


その後、それを秘密メモに書き残し、寝る。

 


そして今さっき起きました。

 


今日は18時間ほど寝ました。(笑)

 


よく、”何でそんなに寝れるのか”と聞かれるが、幼少の頃からなのでしかたない。

 


日中の活動は「陽」、夜間の睡眠は「陰」、このリズムとバランスが大事なのは言うまでもないけど、これは人によって若干違います。

 


「個体差」です。

 


・・・これが、普通の状態よりも大きく逸脱したものが「病気」という評価になるんでしょうけども、なぜか「不眠」はよく問題になるけど、「過眠=寝過ぎ」はあまり問題になりませんなあ。

(遅刻して怒られることはあってもネ。(苦笑))

 


これって「陰陽」の妙なんかなあ、と思ったけど、そうじゃなくて、「病気」として問題にするかどうか、という基準そのものに、「偏り」があるからではないか??

 


自分の特技から、「観点」「立ち位置」の重要性に気がついた。

 


観点、立ち位置を変えると、病気が病気でなくなり、健康が健康でなくなることがある。

 


そっちの方が「陰陽の妙」なんじゃないか?

 


まだ頭ボーっとしてるけど、こいつは何やら面白そうだぞ・・・。

 

 

認識主体の立ち位置によって陰陽は異なる。

 

 


おしまい

 

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「陰陽(いんよう)」って何ですか?

2009.11.23

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この前、

“「気」って何ですか?”

という疑問に対する、僕なりの簡単な考えを述べました。


(読んでない方は
こちら 参照

 


その中で、古代中国の自然哲学では、

 

「この世の全てのものは「気」から出来ており」

 

そして全ての自然現象は、

「気の動きによる現象である」

 


・・・と考えています、という話をしました。

 

しかしそれだけでは、すべての細かい現象を説明するのにあたっては、あまりにもザックリし過ぎてないか?という印象を持った方もいると思います。

 


例えば、人間と、動物、植物、鉱物、その他のあらゆる自然界における

「もののありよう」

とか、

「変化の仕方の違い」

について説明するには、

「みんな気で出来ています。全ては気の動きです。」

と言われたところで、

「は?何それ?よく分かんないし、そんなん信じられないよ!おたく新興宗教ですか?」

・・・ですよね?

 

(笑・・・僕も最初はそう思いました。)

 

もちろん、そのリアクションというのは、程度こそ現代とは違うだろうけど、古代も同じだったんじゃないでしょうか。

 


なので、それをより細かく、分かり易く説明(というより理解)するために生まれていった考え方が

「陰陽(いんよう)」

「五行(ごぎょう:木、火、土、金、水)」

という考え方なのだと思います。

 

「気」「陰気」「陽気」さらに「五行の気」という風に分けて、諸現象を説明していったわけです。

「五行」って何ですか?(その8) 参照

 

ただ、一応分けるけれども、前提として、あくまでも、全ては“気”で出来ている、という考え方を失わないように、です。

(ここが重要!)

 

これについて、説明する内容の幅を広げ過ぎると、あまりにも壮大な話になってしまうし、かといって細かすぎると、専門用語ばっかりの難解な話になってしまいます。

 

なので、ここでは、あくまでも患者さん向けに、東洋医学の言う、

人体内における気の動き」

を理解するための「陰陽」というものについて、ごくごく簡単に紹介してみたいと思います。

 

まず、一番分かり易い例として、この世界に存在する人間には、男と女の2種類がいます。

 


今も昔も変わりません。

 

これを、男は陽、女は陰と分けました。

 

「陽」とは動的な気の実在、「陰」とは静的な気の実在を意味します。

 

じゃあニューハーフはどうするんですか?と思った方、彼らはもともとは男です。(笑)

 


じゃあ映画の『リング』に出てくる貞子みたいな、両性具有は?と思った方、あれは例外ですので、性別とは違った物差しを使って陰陽分類すればよいのです。

 

・・・ともかく(苦笑)、現在でも、オリンピックなどで100mを何秒で走れるか、幅跳びでどれだけ飛べるか、比べれば必ず男性の方がいい記録が出ますよね?

 

・・・まあ、「動く」ということに関しては男性の方が得意というか、女性と比較して相対的に、そういう「動的な性質」を持った「人間」である、といえます。

 


一方女性は、男性と比較して相対的に静的(別に動けない訳ではない)であると同時に、「妊娠し、出産する」という生物学的な特徴があります。

 

これは、男性にはどうやっても真似出来ない、女性特有の機能ですね。

 

静的である、ということはマイナスだとか、あるいは動的であることに比べて劣っている、ということでは全然なく、そういう、動と静がうまくバランスをとることによって、

 

自然界の一部である「人間」という動物、つまり”気の凝集体の集団”が平和に、永続的に維持される、と考えます。

 

陰と陽との「バランスの調和から起こる正常な変化の連続」こそが大事なんだ、という考え方です。

(ですので女性差別とかではないですよ。誤解なきようお願いしますね(笑))

 


ここで、では男には陽の気、女には陰の気しか流れてないかというと、それは違います。

 


相対的に陽である男性にも、相対的に陰である女性にも、「陰陽」の2つの気が流れている、と考えます。

 

そうすると陽の中にも陰陽が、陰の中にも陰陽がある、そしてその中にも・・・となるわけで、そのパターンはいくらでも無限に分けられる訳です。

 

人間一人一人の個性、微妙な違い、というものについては、DNAではなく、東洋医学ではこれで説明していきます。

 


男っぽい女は陽寄りの陰、女っぽい男は陰寄りの陽、という具合に。

先ほどのニューハーフは後者ですが、生殖能力を持つわけではありませんよね?そういう意味では結局は彼らも「陽」です。

 


ちなみに余談ですが、そういうのを生年月日や星回りその他から細かく細かくパターン分類し、整理して、「ある人間」に起こる過去、現在、未来の予測をするのが「占い」ですよね。


(細木和子さんは今どこへ・・・。)

 

東洋医学では、このように人間(男女)に流れる陰陽の気のバランスが大きく乱れたものを「病気」(ここにも“気”が!)と考えます。

 

(因みにもちろんこの考え方は動物にも応用され、”獣中医学”と言われる分野もあります)

 

そして人体の中のその「気」の通り道のことを「経絡」(けいらく)と呼び、その経絡の上にある、鍼したり灸したりすることによって、

陰陽の気のバランス調整に使える点を「経穴」(けいけつ=ツボ)と呼ぶわけですね。

 

「気」と「陰陽」という哲学が大前提として基盤にないと、「東洋医学」は成り立たないのです。

 


「東洋医学」が、もしまったくの空理空論であって、現実に成り立たないものなら、当院の患者さん達はもちろん、
中国、日本で数千年に渡って患者さんの病気が治ってきた、

 

という事実はすべてウソで、何かの間違いだった、ということになりますし、もしそうならば、西洋医学が世界中に爆発的に広まっていく中で、東洋医学は確実に滅び去ったでしょう。

 


しかし現代において、いまだに滅んでいない、それどころか実際に患者さん達が治っている、ということは、「東洋医学」がれっきとした医学である証拠であり、


「気」と「陰陽」という哲学は、自然を理解する上での重要な一つの考え方である、何らかの真実をつかまえている、ということの証左だと思います。

 

 

「陰陽」とは、この世界を認識する時に、一つの仮説として「気」から全てのものが成り立っている、と考えた場合に、個々の違いと共通点、

 

諸々の自然現象を説明、理解する上で「必要な」考え方である、ということです。

 

 


・・・どうでしょうか。分かりにくいでしょうか?

 

 


僕なりにかなり配慮して書いたつもりですが、ご批判、ご感想いただけると幸甚です!

 

 

 

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2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!

2024.02.15

 

 

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

 

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募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

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またまた告知です!!笑

 

 

今週、2.17(土)の18時半から19時半「東洋医学へのいざない 生理学編」の11回目、最後の講義として、

 

「気血津液精神の生理と病理」

 

を、医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」さんにて、再び喋らせて頂きます!!

 

(後述しますが、私の講義は鍼灸師、鍼灸学生その他の方も、録画版の視聴はOKです!)

 

 

内容は、前回までの生理学シリーズ(臓腑経絡学)の締め括りとして、飲食物と清浄な空気を原料として、各臓腑経絡が産生し、あるいは蓄え、

 

なおかつ全身を巡り、人体の生理的、動的平衡を保つうえで極めて重要な、「気血津液精神」の生理、病理です。

 

 

 

 

何度も言うように、ドクターズプライムアカデミアでこれまでに講義してきた東洋医学的診察法(体表観察)シリーズ、東洋医学の生理学(臓腑経絡学)シリーズは、当然ながら西洋医学の人体観、病理観とは、全く異なる世界です。

 

 

これは当たり前のことで、東洋医学的な生理学、そしてそれらの病理に対する診察法の前提にあるのが、「気」「陰陽」「五行」「臓腑経絡」という、西洋医学にはないものだからです。

 

 

これが理解できないと、東洋医学を理解、運用することは、何十年経っても不可能でしょう。

 

 

東洋医学では、東洋医学独特の生体観、疾病観において、「なにがどう」「どこがどう」おかしくなっているのかを判断し、それに応じた処置(処方、配穴)を行って、それを評価し、治療を進めていくわけです。

 

 

まあ、この講義において私がいつも心掛けているのは、西洋医学的の考え方と、東洋医学的の考え方、この二者にどういう違いがあるか、医師の先生方にそれをよくよく考えて頂くことで、

 

東西それぞれの医学の良さ、違い、協力すべき点、に思いを馳せて頂ければ、と思っています。

 

 

なかなか貴重な機会だと思いますので、全国の医師、医学生の皆様、お申込みはこちらからぜひ!!

 

 

※なお、Dr’s Prime Academiaは、医師、医学生限定の勉強会であり、内容もそれにアジャストした内容になっているのですが、私の講義に関しては、

 

多くの鍼灸師の方や鍼灸学生の方から「視たい!」という要望をこれまでに多数頂いたため、別途こちらから申し込んでいただければ、

 

特別に後日、録画版を視聴できるということになりました。

 

 

東洋医学で救われる可能性のある患者さんのため、一生懸命やりますので、皆様ぜひ、御視聴下さい。<m(__)m>

 

 
 

 

 

 

 

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明日、Dr’s Prime Academiaで喋ります。

2023.03.24

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清明院では現在、求人募集しております。

 

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募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

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今日は告知です!!

 

 

お陰様で、何やらずーっと忙しい日々が継続しており、最近は遠方の患者さんもだいぶ戻って来られまして、4月からの新スタッフも、二名の期待の新人が決まりまして、晴れやかに新年度が迎えられます。

 

 

大変、有難いことです。(感謝合掌)

 

 

明日、3.25(土)の18時半から19時半、2022年度の私の最後の講義として、医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」さんにて、再び喋らせて頂きます!!

 

(後述しますが、私の講義は鍼灸師、鍼灸学生その他の方も、録画版の視聴はOKです!)

 

 

内容は、前回までで診察法シリーズを一段落としまして、新シリーズ開講!ということで、東洋医学における解剖生理学と言っていい、『臓腑経絡学』の内容を、まずは導入編として、総論を喋ります。

 

(まあ、Season2開始ですね☆)

 

 

ここから、1年くらいかけて、全臓腑経絡(場合によっては奇経も・・??)、喋ってみようと思います。

 

 

思えば、20年以上前に『臓腑経絡学』の前身である小冊子『臓腑経絡学ノート』と出会ってから、20年後に、医師の先生方の前でこれを講義する日が来るとは、人生分からんもんですね。笑

 

 

 

 

何度も言うように、ドクターズプライムアカデミアでこれまでに講義してきた東洋医学的診察法(体表観察)シリーズは、当然ながら西洋医学の身体診察とは、全く異なる世界です。

 

 

東洋医学的診察法の前提にあるのが、「気」「陰陽」「五行」「臓腑経絡」という、西洋医学にはないものだからです。

 

 

これが理解できないと、東洋医学を理解、運用することは、何十年経っても不可能でしょう。

 

 

 

東洋医学では、東洋医学独特の生体観、疾病観において、「なにがどう」「どこがどう」おかしくなっているのかを、判断し、それに応じた処置(処方、配穴)を行って、それを評価し、治療を進めていくわけです。

 

 

まあ、この講義において私がいつも心掛けているのは、西洋医学的の考え方と、東洋医学的の考え方、この二者にどういう違いがあるか、医師の先生方にそれをよくよく考えて頂くことで、

 

東西それぞれの医学の良さ、違い、協力すべき点、に思いを馳せて頂ければ、と思っています。

 

 

なかなか貴重な機会だと思いますので、全国の医師、医学生の皆様、お申込みはこちらからぜひ!!

 

 

※なお、Dr’s Prime Academiaは、医師、医学生限定の勉強会であり、内容もそれにアジャストした内容になっているのですが、私の講義に関しては、

 

多くの鍼灸師の方や鍼灸学生の方から「視たい!」という要望をこれまでに多数頂いたため、別途こちらから申し込んでいただければ、特別に後日、録画版を視聴できるということになりました。

 

 

東洋医学で救われる可能性のある患者さんのため、一生懸命やりますので、皆様ぜひ、御視聴下さい。<m(__)m>

 

 
 
 

 

 

 

 

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