東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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柳谷素霊著『鍼灸の科学 実技編』

2019.08.19

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『鍼灸の科学』という本がある。

 

 

昭和34年に第一刷。

 

 

出版社は医歯薬出版。

 

 

この本は「理論編」「実技編」の二冊セットである。

 

 

「理論編」の方を書いたのは当時の東京教育大学(現:筑波大学)の講師、芹沢勝助先生

 

(この先生も、そのうち紹介しましょう。)

 

 

戦後、GHQによる鍼灸廃止の流れに抗う形で、先日紹介した京大の石川日出鶴丸先生や、この芹沢勝助先生たちが構築した、現代科学理論でもって再構築し、

 

衛生面や安全性に配慮した鍼灸治療理論と実践の流れが、令和の現在でも随所に続き、業界内で、たいへん大きな影響力を持っています。

 

石川日出鶴丸先生の言葉

石川日出鶴丸先生の言葉 2    参照

 

 

もちろん、以前にも少し紹介しましたが、「鍼灸の西洋医学化」の流れは明治の時代からすでにあります。

 

墓マイラー 32 奥村三策先生   

奥村三策という人物

今日は盲学校へ       参照

 

 

この辺についても、このブログ上で、冷静に再検討したいですね。

 

 

令和だしね。

 

 

 

 

そして、この本の「実技編」を書いたのは柳谷素霊先生

 

柳谷素霊という人物

墓マイラー 15      参照

 

 

この本が出版された昭和34年(1959年)は、柳谷先生が亡くなられた年です。

 

 

亡くなったのがこの年の2.20、出版されたのが3.5ですから、まあ、遺言みたいな本でしょうか。

 

 

序文の日付が3.3と、なんと死後の日付になっています。。。

 

 

序文を読むと、なんというか、全てわかった上で、妙に低姿勢というか、経験だけでは科学でないと素直に認め、最後の行ですべての業界人に敬意と謝意を表し、

 

ささやかながらもポジティブさを感じる内容になっている。

 

 

なんて言うか、遺言としてカッコいいと思いました。(`・ω・´)ゞ

 

(苦笑・・・まあ、『理論編』の序文も同じ内容だから、芹沢先生の文章化かもしれないけど。。)

 

 

内容は刺鍼法や手技に関してであり、さほど珍しいことは書いていないが、第一章「はりの実技」、第二章「きゅうの実技」ともに、ラストに「補瀉」について書かれている。

 

(ここに、個人的に含みを感じます。)

 

補瀉 目次    参照

 

 

とりわけ、鍼の補瀉の方には、朝鮮の鍼灸書である『臓珍要編』における”補瀉の程度の問題”と、日本、江戸期の『鍼灸広狭神倶集』”宗気と補瀉”の考えを引いており、

 

しかも、これはどこから持ってきた考えなのか定かでないが、補法をするにも瀉法をするにも、ある呪文を唱えながらするものである、ということを紹介している。

 

 

この呪文の部分に関して詳細は述べませんが、これは江戸期、岡本一抱『鍼灸抜萃大成』からの引用であり、男女で補瀉の手法が逆になる、

 

と述べられています。

 

岡本一抱という人物     参照

 

 

鍼灸師養成施設の教材としても使用されることになっていたこの本に、あえてこの内容を入れ込むところに、少し柳谷先生の本音が垣間見えているような気がします。(゚∀゚)

 

 

柳谷先生は、昭和13年から、戦時中の約5年の休刊期を挟んで、死の約2年前の昭和31年まで、今でも刊行されている業界誌『医道の日本』の巻頭言の執筆をしています。

 

 

特に戦後になってから、GHQのクソ強引な要請を受けて、法律上、教育制度上「現代化」という名の「西洋医学化」を強いられてのことですが、

 

「鍼灸の科学化」というテーマで、柳谷先生は何度も巻頭言を書いているが、これを読んでみると、いわゆる当時の「科学派」と言われる人達を、

 

暗に揶揄したような雰囲気の内容が多く、柳谷先生にしてはやや歯切れが悪いようにも読めます。

 

 

戦前、大いに鍼灸医道の理想を語っていた時と比べると、戦後の古典的鍼灸への心無い批判に対する、忸怩たる思いがあったんでしょうかね。。。

 

 

柳谷先生は、このテーマで最後に書いた昭和29年5月の「鍼灸の科学は臨床の場から」という記事において、

 

「臨床を離れて、鍼灸の本質的な科学の形成は考えられないと思う。」

 

と述べ、

 

「鍼灸術は元来、天然所応、自然律の必然的所産であり、臨床から産声をあげたものである。」

 

と述べ、最後の行では

 

「屡々臨床の場において遭遇する、非科学的な現実の究明もまた必要事であるばかりでなく、ここに鍼灸の本質的なものがあるように考えられるのである。」

 

と言い切っている。

 

 

・・・まあ要するに、どいつもこいつも科学科学というが、その対象をどうするか、という問題がまずあるし、また、今の科学で分からなかったら非科学、

 

という立場は、かえって科学的じゃなくね? 鍼灸は、臨床は、そんなもんじゃなくね?? というアツい主張に聞こえます。

 

 

・・・しかし、この問題に関しては、批判したり、嘆いたり、見出しを語るに留まり、ではどうするか、鍼灸の臨床の本質を科学化するには具体的にどうしたらいいか、

 

その方法論は?というところについては、残念ながら語れなかった、提示できなかった、というところではないでしょうか。

 

 

この問題に関する巻頭言を拾い読みすると、鍼灸による生体実験の問題や、統計の導入の問題、科学化の背景にあるべき哲学の問題などに関して、

 

今でも語られるような諸問題点の根本的な部分をほとんど網羅して、実に鋭く指摘している。

 

 

これを最後に、「鍼灸の科学化」に関してはほぼ語ることなく、最期を迎えたかと思いきや、人生最後の本のタイトルが『鍼灸の科学』だったとは。。。

 

 

そして、柳谷先生の死後、1960年代に入って、北朝鮮のボンハン学説が話題になり、1970年代に入って、日中国交正常化、鍼麻酔、漢方ブームから、

 

1980年代の中医学導入期、1990年代の国際化、国内での各流派間の論争期、2000年代の規制緩和からの鍼灸学校の乱立激増、大学化、そして現代・・・と、

 

社会における鍼灸の位置づけは常に変化しています。

 

 

変化していますけど、どうなんでしょうね。

 

 

鍼灸臨床の本質は、結局は数千年前と変わっていないような。。。(^^;)

 

 

語り出すとキリがないけど、この本は、日本近代鍼灸史の貴重な資料でもありますので、芹沢勝助先生の『理論編』と合わせて、おススメです!!

 

 

 

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第47回 日本伝統鍼灸学会 一般発表申込期限延長!!

2019.08.08

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今日は業界ネタを。

 

 

今年の11.23~24に行われる日本伝統鍼灸学会の一般発表の申し込み期限が延長されました!!

 

(8.11、今週末までです。)

 

 

詳細はこちら!!

 

 

すでに発表数はほぼ時間枠満タンに集まっていますが、まだ若干の本数イケるということで、申込期限を延長しました!!

 

 

鍼灸師、薬剤師、医師はもちろんのこと、鍼灸学生さんもぜひこの機会に発表して下さい。

 

 

自分の症例なり研究を対外的に発表する、そしてご批判を頂く、というのは、レベルアップするために非常に大事です。

 

 

日本伝統鍼灸医学の発展のためにぜひ!!!

 

 

あと3日!!!

 

 

 

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ポジショントークだと伝わらないか?

2019.08.07

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「ポジショントーク」という言い方がある。

 

 

wikiによるとこれは、

 

「自分の立場、立ち位置に由来して発言を行うことである。 転じて、自分の立場を利用して自分に有利な状況になるように行う発言のことも指すようになった。 」

 

ということらしい。

 

 

テレビでホリエモンが

 

「あいつポジショントークしてるだけでしょ」

 

とか、よく言うので気になっていました。

 

 

僕ら東洋医学を実践している(つもりの)鍼灸師からしたら、当然ながら手を変え品を変え、

 

「東洋医学っていいですよ~」

 

「鍼灸医学っていいですよ~~」

 

ということを言いまくる訳です。(笑)

 

 

東洋医学、鍼灸医学の良さがまったくと言っていいほど知られていない、この現代日本において。

 

 

ネットでも紙媒体でも、講義でもムンテラでも何でも。

 

 

今から10年前、僕が清明院を開業した時は、HPを持っている鍼灸院がようやく徐々に増えてきている感じで、漢方薬局や漢方クリニックのHPもそれほどはなかった。

 

 

この10年で、HPもブログも、情報発信なさる先生のSNSも、爆発的に増えたと思う。

 

 

いったい、何倍になったんでしょうねえ。。。(^^;)

 

(何十倍か、何百倍か。。。)

 

 

みんな異口同音に東洋医学の良さ、鍼灸医学の良さを語っている。

 

 

でもそれは、引きで見たらまさにポジショントーク。

 

「利益誘導だー!」

 

「我田引水だー!」

 

と、訝る人は訝るでしょう。(笑)

 

 

やればやるほどね。

 

 

・・・でも、続けるしかないよね。

 

 

きちんと知られてないのは事実なんだからねえ。(^^;)

 

 

・・・まあ、患者さんを中心に、他から言ってくれるのが一番いいね。

 

 

 

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患者さんファースト

2019.07.26

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最近も、ドクターとか薬剤師さんとか看護師さんとか、西洋医学の畑におられたり、おられる患者さんが普通に治療に見えます。

 

 

僕はこれ、良いことだと思います。

 

 

また、患者さんを一生懸命治療して、良くなったら、患者さんがそれを、主治医の先生に言う。

 

 

すると、

 

「へえー面白いね!その鍼の先生、紹介して!!」

 

と言われたとか。(笑)

 

 

・・・鍼を持って約20年、たった20年でも、時代が変わってきたなあ~、と思いますね。

 

 

過去には、患者さんや、西洋医学の医師から、ムシケラ同然、ゴミ同然の物言い、扱いをされたこと、あります。

 

 

医師に、

 

「鍼なんて迷信だからすぐに止めろ!!」

 

「あんなもんで感染症にでもなったらどうする!!」

 

「鍼に行くならうちに来るな!!」

 

「鍼なんてやってるから治らないんだ!」

 

などなど、心無い言葉をぶつけられて傷付き、宙に浮いてしまった患者さんを何人も知っています。

 

 

患者さんにも、

 

「鍼を止めて、ちゃんとした医療にかかることにしました。」

 

「どうでもいいから肩に鍼してもらっていいですか?」

 

などなど。(苦笑)

 

 

まあー、結局は患者さん自身が、受けたい医療を自分で選択して受けるべきだと思います。

 

 

自分の体だし、人生だし。

 

 

患者さんファースト。

 

 

最大限の提案、実践。

 

 

今後も草の根運動的に、コツコツやっていきます。

 

 

 

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『新しい鍼灸診療 第2版 』出版!!

2019.07.20

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少し告知が遅くなりましたが、こないだ、6.28に医歯薬出版から新しい鍼灸診療 第2版という書籍が出版されました!!

 

(タイトルクリックamazonページへ)

 

 

因みに、今日FBの方では告知しましたが、FBやってない人のために、ブログでも書いておきます!

 

竹下FB   参照

 

 

同名の書籍は15年前に出版されており、今回、改訂第二版として、(一社)北辰会代表、藤本新風先生が北辰会方式の紹介を書いてくださっております。

 

 

非常に簡潔に、北辰会方式のエッセンスを述べて下さっていますので、日本、世界に無数にある鍼灸治療の方式の中で、北辰会方式がいかなるものか、

 

これを読んでいただければ、他の方式との比較とともに、よく分かるのではないかと思います。

 

 

おススメです!!!

 

 

 

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「芎帰調血飲第一加減」と鍼灸と。

2019.07.12

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ここまでのお話し

 

「温経湯」というお薬

「芎帰調血飲」というお薬   

「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。

「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。  2       参照

 

 

◆「芎帰調血飲第一加減」なる薬。

 

 

先日、「芎帰調血飲」という薬を紹介した。

 

 

これの出典は明代(1587年)、龔廷賢(16-17世紀)先生『万病回春』であり、そこには30パターンもの加減方が紹介されていることをお話しした。

 

 

ある先輩から、臨床的には芎帰調血飲より芎帰調血飲第一加減の方がよく効く印象、と聞いた。

 

 

・・・で、どう違うんだろう、と思って調べた。

 

 

芎帰調血飲第一加減ていうのは、『万病回春』芎帰調血飲の加減方では3番目に出てくる加減方を、あの漢方の流派、一貫堂医学が名付けた処方のようで、

 

矢数格先生『漢方一貫堂医学』や、松本克彦先生『漢方一貫堂の世界』に詳しく書かれています。

 

一貫堂医学について 10(患者の死と道伯先生の臨床)   参照

 

 

これは、まあ簡単に言えば、芎帰調血飲桃仁紅花、延胡索などを加え、瘀血をとる作用を強めたものだそうです。

 

 

血虚があるにはあるけど、瘀血をとるのに、理気に寄せるか、活血に寄せるか、みたいな使い分けですね。

 

(瘀血>血虚であれば、瘀血を攻めても血を傷ることはない、という考えですね)

 

 

一貫堂では、これよりもさらに瘀血がきつくなったら活血散瘀湯、さらにきつかったら通導散加減、となっていくようです。

 

 

まあやっぱ、瀉法を強めた方が、使っている側としてはバシッと効いた印象が強くなるのかもしれませんね。

 

 

これは鍼灸の臨床においても良くあることです。

 

 

鍼灸では、瘀血をとるのにも、その深さや程度、正気の虚とのバランスで、選穴や手法を考えますが、芎帰調血飲であれ芎帰調血飲第一加減であれ、

 

三陰交に上手に鍼すりゃ、イケちゃいそうな気も。。。(゚∀゚)

 

 

また、そんなこと言うと怒られるか。(^^;)

 

 

暫くはこれ、意識して診てみよっと☆

 

 

因みに一貫堂では、この処方の流れと腹診所見を合わせて論じていますので、そこも興味深いです。

 

 

 

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「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。  2

2019.07.07

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これまでのお話し

 

「温経湯」というお薬 

「芎帰調血飲」というお薬   参照

 

 

 

◆では鍼灸ではどうか。

 

 

さて、芎帰調血飲的に、肝気を動かして、結果的に血を動かす、みたいなやり方は、北辰会では非常に得意です。

 

 

なんといっても、『黄帝内経霊枢』九鍼十二原(1)の冒頭部分、

 

「・・・余欲勿使被毒藥.無用砭石.欲以微鍼.通其經脉.調其血氣.營其逆順出入之會.令可傳於後世.必明爲之法.令終而不滅.久而不絶.易用難忘.・・・」

 

と、江戸期の医家、後藤艮山(1659-1733)「一気留滞説」を大いに参考にしながら、あらゆる病における「気滞病理学説」を唱え、

 

”鍼でいかに気の停滞をとるか”

 

に腐心してきた北辰会。

 

 

肝の臓を調整する鍼灸の配穴や手法のバリエーションやその詳細については、日本(世界でも、かな?)で一番提示している流派、と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

 

しかし、温経湯に入っている「呉茱萸」という生薬の「暖肝」という方法は、あまりやりません。

 

(・・・というか、それを意識して治療し、よく効いたという症例の話を寡聞にして聴いたことがありません。。)

 

 

「寒滞肝脈」という、寒邪が足厥陰肝経の経脈を阻滞、凝滞させている時に使うわけなので、処方としては大衝や中封にお灸でもするんでしょうか。

 

(選択肢として、ないなあー)

 

 

ですので、実際にやっている、やったことがある、温経湯に一番近い鍼、となれば、打鍼による火曳きの鍼+上腹部への散ずる鍼なんかが相当するかね。

 

 

あるいは、ちょっと変則的だけど、照海にお灸をしてから百会を瀉すとかも、これに相当するものかもしれない。

 

 

北辰会の場合、四診の結果、虚実錯雑、寒熱錯雑でも、そこから標本主従をさらに細かく分析して、どっちに偏ってるかまで考えて詰めて、

 

よりウエイトの大きい方を攻めるのが定石なので、温経湯とビッタンコ、て感じの鍼灸治療はあまりやらないのかもしれませんね。

 

 

「暖肝」、「温肝」、ここはもう少し、実践を通じて研究した方がいいかもしれません。

 

 

漢方の方では、補肝に黄耆、温肝に鹿茸などを使うという考え方もあるようですね。

 

 

生理痛で、鎮痛薬が手放せない人で、疏肝理気する治療でなかなかうまくいかない場合に、温経湯的な考え方が突破口になるかもしれません。

 

 

 

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「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。

2019.07.06

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ここまでのお話し

 

 

「温経湯」というお薬

「芎帰調血飲」というお薬      参照

 

 

 

◆では、使い分けはどうする??

 

 

あくまでも、私は湯液に関しては専門家ではないので、実際に使ってみての印象は語れませんが、何人かの専門家にも質問させていただいたので、ここに簡単にまとめてみます。

 

 

『中医臨床のための方剤学』では、温経湯芎帰調血飲は、「理血剤」のグループです。

 

 

「理血」とは、”血の病変を治す薬”という意味であり、「活血袪瘀剤」「止血剤」に分けられます。

 

 

「活血袪瘀剤」の代表選手は、有名な桃核承気湯、血府逐瘀湯、桂枝茯苓丸あたりでしょう。

 

 

「止血剤」にはマニアックな処方が多いのですが、『金匱要略』にも出てくる芎帰膠艾湯は有名ですね。

 

(ここにも”芎帰”が!(゜o゜))

 

 

このうちの、「活血祛瘀剤」の中に出てくるのが、温経湯芎帰調血飲であります。

 

 

温経湯は下焦(足厥陰肝経、場合によっては肝の臓まで)を温め、血流を改善し、瘀血を去って新血を作ります。

 

 

芎帰調血飲は、気血の巡りをよくすることに主眼が置かれていますが、出典である『万病回春』にあるように、患者さんの状態に合わせて、約30パターンにもわたって、臨機応変に加減して使う薬です。

 

(そういう汎用性のある処方だからこそ、龔廷賢”産後一切の諸病”とまで言いきっているのでしょう。)

 

 

温経湯では冷え(下焦の寒邪の邪実による気血の停滞)が中心になりますから、例えば月経痛なんかの下腹部痛はさすったくらいでは引かない、きついものです。

 

 

しかも口唇が乾燥したり、手が火照ったりと、上焦には熱も持ちます。

 

 

このような上熱下寒のバランスを調えつつ、血の流れをよくして瘀血を去り、新血を作るのが温経湯

 

 

それに対して、肝気を巡らせて、結果的に血を巡らせるのが芎帰調血飲

 

 

・・・さてこれ、鍼灸ではどうやるか。

 

 

長くなったので続く。。。

 

 

 

 

 

 

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『素問 異法方宜論(12)』の同病異治

2019.06.27

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東洋医学のバイブル『黄帝内経 素問』の中に、「異法方宜論(12)」という有名な篇がある。

 

 

ここでは「同病異治」の道理を説いている。

 

 

「同病異治」というのは、同じ病でもいろんな治し方があるという意味で、それはどうしてか、という問題を取り上げたのがこの篇だ。

 

 

内容はいたってシンプルであり、

 

 

◆東方の民

 

→海が近くて魚と塩辛いものばっかり食べてるから、熱が籠ったり、血を病みやすく、オデキが出来る人が多い。

 

→砭石(石のメス)で切開や出血させるような治療が適してる!

 

 

◆西方の民

 

→砂漠や丘陵地帯が多く、おいしいお肉や新鮮な乳製品ばっかり食べてて太ってるので、外邪には入られにくいが、内臓を病んでいることが多い。

 

→内服薬が適してる!!

 

 

◆北方の民

 

→寒くて、乳製品中心の遊牧生活をしているため、内臓が冷えて脹満の病が多い。

 

→お灸が適してる!!

 

 

◆南方の民

 

→蒸し暑くて酸味や発酵食品をよく摂っているため筋肉の攣りや痺れが多い。

 

→鍼が適してる!!

 

 

◆中央の民

 

→四方から色々な食べ物が入ってくるので、色々なものを食べているが、苦労しないので、痿軟の病や血行不良(寒熱)の病が多い。

 

→マッサージが適してる!!

 

 

・・・で、名医というのは、これらをよく理解して、治療の大原則を踏まえて、臨機応変に対応できる先生のことです。

 

 

という内容です。

 

 

要は東西南北の民衆の生活様式に着眼し、それに応じた治療をしないとダメよ、って話です。

 

 

現代人、特に都市部で生活している人は、「中央の民」に一番近いですかね。

 

 

街中に無資格も含めたマッサージ屋さんが溢れかえっているところを見ると、納得です。(苦笑)

 

 

まあそういった中で、清明院は「鍼灸砭石担当」として頑張ります!!

 

 

異法方宜論的な、鍼灸砭石の適応症はオデキ、筋緊張、神経痛、神経麻痺、内臓の冷えから来る脹満らしい。。。

 

 

・・・まあ、よく診てます、確かに。(^^)

 

 

 

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刺激量の問題 ⑧(置鍼か単刺か5)

2019.06.24

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これまでのお話し

 

 

刺激量の問題 ①  

刺激量の問題 ②  

刺激量の問題 ③ 

刺激量の問題 ④

刺激量の問題 ⑤

刺激量の問題 ⑥       

刺激量の問題 ⑦   参照

 

 

◆置鍼か単刺か。  つづき

 

 

ここまで、置鍼の話をしましたが、今度は単刺ではどうか、です。

 

 

単刺というのは、目的の刺入深度まで達したらすぐに抜去する方法のことです。

 

(by『はりきゅう理論』東洋療法学校協会編)

 

 

置鍼というのは、気を相対的にゆっくりと大きく動かします。

 

(だから冬にやれとか、陽明経にやれとかいう訳ね。)

 

 

補法ならゆっくり集めるし、瀉法ならゆっくり散らします。

 

 

それに対して単刺の場合は、集めるのも散らすのも速い、ということです。

 

 

従って未成年や、若年者の患者さんでは、気の動きが相対的に速いために、置鍼しないで単刺する、あるいは置鍼したとしても短時間にする傾向にあります。

 

(もちろん中高齢者でも、気の動きの速い患者さんでは置鍼しない場合があります。)

 

 

因みに、清明院では刺さない鍼もよく用いますが、刺さない鍼のみで治療を行うのは、大体小学校低学年までですかね。

 

 

これは乳幼児から小児の方が、大人よりも敏感で、しかも気の動きが早いからですね。

 

 

また、もちろん個人差はありますが、小学校高学年くらいになると、置鍼中にじっとしていられるようになりますしね。

 

 

鍼の扱いというのは、こうやって微妙に使い分けます。

 

 

ここにさらに、鍼そのものの太さや長さ、鍼尖の形状、刺す角度や向き、また、刺したあとに鍼を捻ったり、上下動させたりと、実に色々な微調整を行って、

 

結果的に気が正しく流れるように持っていきます。

 

 

湯液家の先生が、患者さんに合わせて、〇〇という方剤から、〇〇という生薬を数グラム足すとか引くとかやっている微細な作業(加減方)に似ていますね。

 

 

この話は、なかなか果てしない問題なんですが、ここらでいったん切りましょう。

 

 

また何かの折に語るでしょう。

 

 

 

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