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これまでのお話し
◆様々な研究成果
ここまで、あまり聞きなれない「ローズマリー」なるものの原産地や生育環境、現状や薬効に触れながら、話を進めてきました。
(・・・ちょっと間が空いたんで、正直、忘れかけていたよ(゚∀゚))
洋の東西問わず、人類の歴史の膨大な時間の中で、野山に生えている植物を食べてみたり、干してみたり、煎じてみたり、他の植物と合わせてみたりしながら、
体内に入れることで、その植物に毒があるとか、薬効があるとか、そういうことに気付いていった訳ですね。
現代では、こういった漢方薬やハーブを科学的な手法を用いて成分分析をして、どういった成分が入っていて、それが体内に入るとどのような変化を起こし、
結果的にどのような変化が人体に起こるのかが研究されていたりします。
ローズマリー以外にも、健康食品などの研究の現状などに関しては、こちらのサイト様が参考になります。
「ローズマリー」に関しては、
細菌の繁殖抑制、筋緊張緩和、疼痛緩和、健胃作用、癌の抑制に関与する可能性がある、摂り過ぎは良くない可能性がある、
などのことが、研究によって分かっているようです。
ただ、そう謳う根拠となっている元論文までは読んでいないので、その論文や研究自体の信憑性については未確認です。(苦笑)
「健康食品」あるいは「健康にいいと言われている食品」には、必ず上記のような情報(〇〇大学の研究によって明らかになったとか、〇〇学会誌に載っていて云々・・・)ということが書いてありますが、
そういう情報だけをもとに、ガンガン摂取するというような、安易な判断は控えましょうね。
極力プロのアドバイスに従い、「果たして自分にはそれが合うのかどうか」という観点が重要です。
漢方薬もそうですが、キチッと「その人の体質と、現在の状況」にあっているかどうか、それを正確に判断できる人の勧めかどうか、が大事です。
自己判断や、「にわか」の人に勧められたものを下手に鵜呑みにすると、取り返しのつかない失敗をすることが多々あります。
続く
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2018.10.29
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これまでのお話し
参照
◆命名の由来の続き~生薬としての効能に関して
前回、もともとの名前である「ローズマリー」、また、和名である「マンネンロウ」について紹介しました。
今日は中国名の「迷迭香(めいてつこう)」について、考えてみたいと思います。
これの命名の由来は正直分かりませんでしたが、「迷」はもちろん「迷う」、「迭」は「代わる、滑る、入れ替わる」、「香」はそのままの意味でしょうから、
「迷うようにあっちこっちに代わるがわる生える、香気の強い木」
ってな感じじゃないでしょうか。
(笑・・・まったく間違ってたりして。(゚∀゚) もし詳しい方おられましたらご教示下さいませ<m(__)m>)
一応、生薬としての効能は「健胃、鎮痛、駆風」と出てきました。
また、性味は「辛・温」、帰経は「心・肝・脾・肺」とも出てきました。
(温帯で採れるからといって、冷やすわけではないのね。。。本によっては清熱解毒と書いてあることもあるんだが。。。)
横浜薬科大学編『漢方薬膳学』によれば、「発汗解表、健胃、鎮静」などと出てきます。
また、ハーブに詳しい先輩の話では
「働きはハッキリしていて瀉法的」
「香りが強く心肺に作用しやすい、香水としても使われる(料理でも)」
「経験的にはハーブの中でも比較的強く、発散、開竅、通気、清気という印象」
といった情報が得られました。
総合すると、どうも気血を巡らせる働きが強く、瀉法的に働く薬効がある、ということが分かりますね。
心肺に作用しやすいということから、呪術的、宗教的側面を持ちやすいことも頷けます。
続く
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2018.10.28
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これまでのお話し
参照
◆名前の由来
植物の効能を考えていく時、その名前(ネーミング)自体に、薬効だったり、性質だったりが端的に表れている場合もあります。
昔の人は、何かその植物の特徴をとって、名前を付けていることが多々あります。
ではそもそも、「ローズマリー」という名前の由来は何だったんでしょうか。
ローズマリーの属名Rosmarinusは「海のしずく」を意味するそうで、ヨーロッパでは、教会、死者、生者を悪魔から守る神秘的な力を持つといわれ、また記憶や友情を意味するらしいです。
(なんかスゲー( ゚Д゚))
キリスト教以前のヨーロッパでは、祝典や結婚式、葬儀に用いられたとされ、「変わらぬ愛」や「貞節」の象徴とされ、その生育はキリストの生涯を象徴し、
多くの伝説で聖母マリアと結びついているとか。。。
・・・なるほど、一点気になるのは、”その生育がキリストの生涯を象徴”??
なんそれ??
どゆ意味??
これは、常緑低木で常に青々としており、暑さ、寒さ、乾燥にも強いところから、そのように考えられたのかもしれません。
(詳しい人は教えて下さい。<m(__)m>)
また、マリアとの関わりでは、キリストとともにエジプトに逃げたマリアが、ローズマリーの木にマントをかけておいたら、翌朝、マントと花の色が同じ色に代わっていたという話があり、
マリアを象徴するのがバラであることから、この木が「ローズオブマリア」→「ローズマリー」になったという、都市伝説もあるようです。(苦笑)
和名の「マンネンロウ」については、ネットの『語源辞典』によれば、もともと香りが強いので「万年香(まんねんこう)」と呼ばれていたが、
「マンネンコウ」が「マンネンロウ」に変わったのは、書き間違いとも、木が青々としていることから「万年朗」という、”永遠の若い青年”という意味を当てたとか、
言われているようです。
ここまでで、割かし宗教的な意味合いの強い植物であることと、香気の強い植物であることが分かりました。
続く
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2018.10.27
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前回のお話し
ローズマリーティー?? 参照
◆そもそもどこに生えてたの??
植物とその効能を考えていく時、まずは
どこに自生していた植物なのか(原産地)
を知ることで、ある程度そのものが持つ性質を把握できることがあります。
ローズマリーというのは、地中海沿岸地方が原産地なんだそうです。
(ふむふむ、ヨーロッパの植物な訳ですな。)
地中海沿岸地域ということは、「地中海性気候」といって、比較的温暖な気候で、冬には一定の降雨があるが、夏は日ざしが強く、乾燥するそうです。
植物としてはローズマリーの他に、夏の乾燥を利用した耐干性の樹木性作物(オリーブやブドウなど)、冬の降雨を利用した冬小麦栽培が行われるほか、
乾燥して牧草の育たない夏に、家畜を高山へ移動する移牧も行われるそうです。
これらを組み合わせた混合農業のことを「地中海式農業」といい、オレンジ、レモン、イチジク(無花果)、コルクガシ、月桂樹(ローレル、ローリエ)などが栽培され、
オリーブ油、ワインなどが多く出荷されているそうです。
(やはり、暖かい気候で、しかも乾湿の偏差が大きい地域であるせいか、東洋医学的には理気活血、清熱解毒モノがよく採れるようですね。)
・・・で、そんな環境にあって、ローズマリーはシソ科に属する常緑性低木で、和名では「マンネンロウ」と呼ばれ、中国では「迷迭香(めいてつこう)」と呼ばれます。
(この日中でのネーミングの由来が気になりますね。あとで触れましょう。)
生葉もしくは乾燥葉を香辛料、薬(ハーブ)として用い、花も可食であり、水蒸気蒸留法で抽出した精油も、薬として利用されるそうです。
ふむふむ、大活躍だね、ローズマリー。
続く
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2018.10.20
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たまに学生さんに問います。
「ねえ、鍼灸ってこの世に必要??」
と。
普段、斜に構えているような学生も、少し動揺した顔をしますな。(笑)
たいがいは無言、でも、少し動揺してから、
「必要・・・だと思います。」
みたいに答える場合があります。
すると僕はすかさず、
「どうして?どうして必要なんですか??」
と問います。
すると、貝が閉じたかのように、たいがい無言になる。(笑)
鍼灸師の皆さん、例えば自分のお子さんや、お身内からこう聞かれたら、どう答えますか??
(真っ直ぐな眼差しで)
・・・これだけ社会インフラとして発達し、ほぼ誰もその信憑性を疑わない西洋医学。
医師と言えば、高収入職業の代名詞ですね。
全国の街中に白い巨塔が建ちまくっており、ほぼ100%の国民が病院で生まれ、病院で死にます。
で、学校や会社には西洋医学の先生が健診に来て、血液検査と画像診断と心電図検査を行い、風邪ひいたら病院で薬もらう、何か病気になったら、病院で薬もらう。
みんな義務として持っている保険証を使って、数百円から数千円という、低廉な料金で、現代最先端科学技術の粋を凝らした西洋薬がたくさんもらえる。
・・・で、その薬をもってしても治らなかったら、入院して手術する、化学療法受ける。
それも全て国民皆保険で、受けれる。
今や年間90兆の国家予算のうち、40兆は医療費。
それも、この数字には救急車の出動費と介護にかかったお金は入ってないらしい。
まあ、そうこうしているうちに年取って、人は死ぬ。
・・・これ、鍼灸が入る隙間、あるんですか??
・・・もしねえなら、別に必要なくね?
俺はねー、これねー、
「大いにある!ありまくる!あってあってしょうがない!全然手が足らない!!だから絶対に必要だ!西洋医学が治せないものを治せる鍼灸師の存在が!!」
と、思ってんですよ。(゚∀゚)
20年くらい前からね。
・・・でもね、もし
「鍼灸には、西洋医学が出来ないことをやってのける力なんてない、鍼灸は一種の刺激療法、物理療法として、西洋医学の理解の及ぶ範疇で運用すべきものだ。」
っていう立場をとるならば、マッサージチェアとか、低周波治療器とか、湿布と大して変わんねんじゃねんすか??
また、病院の湿布で楽にならない人を、1時間以上かけて一生懸命揉んであげて、
「いやー、楽になったよ、ありがとう。」
と言われて5、6千円もらって幸せ、なんて、そこら中の無資格の外人さんがやってないすか??
そんなら、わざわざ500万も払って三年間も学校通って、国家資格なんて取らんでもよくね??
ここんとこ、どう思ってんですかね、皆は。
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2018.10.16
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これまでのお話
大伯父の人生 4 参照
フィリピンの戦い(主にレイテ島、ルソン島)の日本軍の犠牲者は、約50万人と言われているらしい。
大東亜戦争では軍人、民間人合わせて300万人以上の日本人が亡くなっているので、その約6分の1はフィリピン戦で命を落としていることになる。
フィリピンで戦った日本軍は、ほぼ全滅に近い。
その犠牲の一人が私の大伯父、というワケだ。
これは、冷静にフィリピン戦の前までの流れ(南方での負けっぷり)から考えれば、当然の結果、と見ることも出来る。
援軍も補給も弾薬もない中で、マニラ陥落後、半年ものゲリラ戦。。。
下された命令は、有名な「永久抗戦」。
アメリカの本土上陸を1秒でも遅らせろ、そのための捨て石になれ、という、大本営からの無理難題のお達し。
(これを大真面目に守ろうとしたわけだから、教育というのは恐ろしい。)
まあ、大東亜戦争自体がそうだけど、何であんな、そもそも勝ち目ゼロの戦争なんてやったのか。
白人の横暴に、アジアを代表して刃向かった?
自国の権益の更なる拡大のため?
大東亜共栄圏という理想郷の実現??
日清、日露、第一次と勝ち進んで、調子に乗った??
まあいずれにせよ、要は強い奴に、勝ち目のないケンカを挑んで、普通にボコられた、ってトコですかね。
(まあ、そう仕向けた強い奴の手に乗っちゃった、って感じですかね。)
腹立つけど仕方ない。
現実として受け入れざるを得ない。
まあ後世の我々は、何事も、精神論根性論や、運任せだけでは勝てない、ということと、勝てないと分かっていながらも、ケンカを挑まなきゃならない、
というような状況を絶対に作らない、ということを、キチッと学び、日々意識するべきだと思います。
(鍼灸臨床も一緒ですね。)
まあそれでも同じことを繰り返してきたのが、人間の歴史なんでしょうけども。。。orz
フィリピン戦の全体像については、この動画が分かりやすかった。↓↓
また、この証言集も、貴重なものばかりで、非常にリアル。↓↓
(NHKが作ったものだからヤダ、という人もいるかもしれないが、実際の当事者の声であることには変わりない。)
映画では、ルソン島の戦いをモデルにした日本映画は恐らくなく(あったら誰か教えて下さい)、レイテ島の戦いを題材にした『野火(のび)』という有名な映画がありまして、
これは実際にレイテ島の戦いを生き抜いた作者、大岡昇平さんの小説をもとにしており、1959年版と2015年版があります。
僕は2015年版を見ましたが、まあー、ほとんどホラー映画です。。。
『野火』で描かれているのは、レイテ島の主な戦闘で日本が敗北して、敗走後の散り散りになった兵士たちのジャングルでの話ですので、ルソン島の戦いで言えば、
3月に大伯父が亡くなった後の、北部での半年くらいの状況に近いでしょう。
(てか、そうであってほしい。。。)
宇多丸さんは絶賛です。
(因みに上記に紹介した動画と映画は、どれもショッキングな内容なので、心臓弱い人はやめといた方がいいです。)
・・・まあ、実際に2世代前の日本人が経験した、こういう動画や映画や証言なんかを、空調の効いた部屋で、清潔な飲み物でも飲みながら見れるという現実に、
僕ら現代の日本人は心から感謝できるかどうか、じゃないすかね。
私の祖父は海軍出身なんですが、いつか
「そもそも戦争なんてバカバカしいんだけど、レイテまでは仕方ない面はあった。でもそれ以降は、降伏の段取りが遅すぎた。だから結果的に無駄な犠牲を増やし過ぎた。」
というようなことを言っていたことがありました。
まあレイテまでは、連合艦隊がギリギリ機能していたので、これは海軍軍人らしい見方なのかもしれませんが、まあ当時の国家体制では、あの時点での降伏は無理だったんでしょうね。
あの当時に、中枢部がパッとそういう判断が出来るような状況だったのであれば、そもそも開戦なんてしてないようにも思えます。
・・・戦争から学ぶことは多く、非常に大事だと思っています。
日々の鍼灸臨床も、学校講義も、清明院という組織のマネージメントも、同じところがあるからです。
自信のない症例に
「そもそも触らない」
という選択、多角的に見て、イケるかと思って触ったけど、やはり無理だったという場合に、
「ではどうやって幕引きするか」
という選択など、その場その場での的確な判断力、集中力が要求されます。
これを間違えば、旧日本軍のように、多くの犠牲を伴って「大敗」します。(苦笑)
続く
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2018.09.27
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こないだ、NHK「東洋医学 ホントのチカラ~科学で迫る 鍼灸・漢方薬・ヨガ~」という記事を書きました。
・・・で、見ました!!
感想は、
「・・・うん、まあ、いんじゃねんすか?」
って感じです。(゚∀゚)
制作に携わった先生方、ご苦労様でした!<m(__)m>
全身にする鍼、経穴や経絡を意識した鍼、耳鍼、今流行りの美容鍼、ラットでの実験、血液像の変化、婦人科と鍼、結核とお灸、動物と鍼、大学病院で鍼、米軍で鍼、漢方と証・・・、
とか、まあ、一般人ウケする要素満載の内容で、NHKが採り上げてくれたというのは、何も日が当たらないよりは、一先ずはいんじゃないすかね。
NHKの制作サイドが、コアな東洋医学の話は、分かりにくくなるし難しくなるので、意図的に排除しているようにも思えましたね。
鍼と言えば痛そうだからヤダ、灸と言えば熱そうだからヤダ、鍼灸は年寄りがやるもの、効くかどうか分かんない、単純に怪しい、怖い、といったマイナスイメージが過半数を占めているのであれば、
ああいった全国ネットでのポジティブで肯定的な見せ方はアリだと思います。
マスに対してやる訳だからね。
もちろん、細かい部分で「??」みたいな部分も無きにしも非ずでしたが、まあ、それは今に始まったことじゃないし、大枠としてはいいんじゃないの、と思いました。
個人的には、以前研修でお世話になった北里大学の伊藤剛先生が、スタジオで顔の巨膠というツボを真顔で指圧してリフトアップしようとしている姿がウケました。(笑)
〇
何といっても、鍼灸の受療率は国民の僅か5%前後。
2000年頃の小泉政権時代の規制緩和で、雨後の筍のように鍼灸師養成校が全国に増加し、それまでは年間1000人程度であった国家試験合格者が、
一気に毎年3000人程度にまで膨れ上がりました。
それでも今のところ、受療率は別に増加しません。
教育サイドも、これに対する対策なのか、確か来年度からだったか、授業のコマ数を増やして、実技のコマ数も増やして、臨床経験の豊富な先生が、
専門学校の教壇に立つように工夫していこうという動きが出てきています。
国家試験の難易度も徐々に上がり、年々合格者数が減っています。
・・・さあこれで、鍼灸師の質が上がるか。
受療率は増すか。
・・・僕としては、約20年前にこの業界に入った当初から、要するに、あれだけ社会インフラとして発達した西洋医学をもってしても上手く治せないような病気が実際にある訳なんで、
西洋医学とは全く違った自然哲学に立脚する東洋医学の見地、基準でもって診たてて、キチッと治せる、結果の出せる鍼灸師がどれだけ増やせるかが、
キモだと思っています。
まあ治せるだけでなく、それをプレゼン出来たらなお良いけど。
数だけ増えたって、実力ねえならゼロ意味、あるいは、かえってマイナスだね。(ΦωΦ)ニャー
藤本和風先生の言葉、
「デタラメな鍼をするなら、鍼灸師を辞めた方が人助けや。」
ですね。
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2018.09.18
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9.16の日曜は、高田馬場で行われた(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!
今回は私用があったので、午後の実技指導のみ参加しましたが、今回から東京会場でも「お昼のミニ講義」が開講されました!!
「お昼のミニ講義」というのは、本部では2年くらい前からやっているのですが、講師候補や準講師など、まだ講義に慣れていない講師の先生が、
お昼の時間を使って、好きなテーマで20分ほど講義する、というコーナーです。
聴く方も、お昼ご飯を食べながらリラックスして聴くことが出来ます。
よく学会などで「ランチョンセミナー」という言い方がありますが、あれは製薬会社などの企業が主催して、受講者からお金を取って、お弁当を出してやるものらしいので、
それとはちょっと趣旨が違いますね。
今回は浅草で「伝統鍼灸 かみなり」をやっている土田丈先生による「食について」の講義。
お昼のミニ講義の一発目に相応しい内容だったんじゃないでしょうか。(笑)
実技指導のやり方に関しても、今回から新風先生のご意見も踏まえて、改変をかけました。
北辰会の定例会での指導の在り方も、こうやって一つ一つ点検して、改良を重ねていきます。
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2018.09.17
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これまでのお話・・・
一貫堂医学が今日まで大きな影響力を持っている原因の一つとして、昭和漢方界の中心人物であった矢数道明先生と、その兄君である矢数道斎(格)先生が、
創始者・森道伯先生の弟子であったことが挙げられます。
因みにこちらが矢数道斎(格)先生。
↑↑ インパクト満点、一度見たら忘れないお姿ですね。
(矢数芳英先生(道斎先生の弟君である矢数道明先生の御令孫)よりご提供いただきました。)
矢数格先生は明治26年(1893年)茨城県生まれ、はじめ海軍の軍人を志し、中学に入るも、スパルタ式の無茶苦茶な運動をやり過ぎて、3年の時に体を壊し、
マラリアに罹り、生死を彷徨う。
この時、有名病院から専門病院から、どの医者に行っても一向に良くならず、何を食べても、何を飲んでも吐いてしまい、全く飲まず食わずの状態が続いており、
終いには吐血して、余命宣告までされる始末だったようです。
そこで森道伯先生の噂を聴き、藁をもすがる思いで、骸骨のようにやせ衰えた体で上京し、診察を受けると、僅か2週間で、天丼が食えるほどに回復したそうです。
因みにこの時に、
「この薬が胃に入るようであれば治してやる。」
と仰って、森先生が使った方剤は五積散だったそうです。
(そして五積散の出典は『和剤局方』です。)
マラリアというのは東洋医学では「瘧(ぎゃく)」とか「瘧病」とよんで、古くは『黄帝内経素問』の「瘧論(35)」「刺瘧(36)」の中で詳細に認識されていますし、
『金匱要略』の中にも出てきますし、その後の歴代医家も多くの研究を残しています。
現代中医学でもマラリアを様々に分類し、治療法を提示していますが、「五積散」という選択肢は僕が探した限りでは提示がありませんでしたので、
森先生のオリジナル運用法だろうと思います。
よく名医はこうやって、西洋医学的な病名だの、経過だの、症状の軽重だのに振り回されることなく、自分がよく理解している方剤をシンプルに使って、
きれいに治しますね。
五積散は、風寒外感+内傷寒湿の薬で、解表温裏剤と呼ばれるグループです。
因みに、2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した中国人の屠呦呦(ト・ユウユウ)先生の研究は、中国伝統医学で使われている生薬にヒントを得た、マラリアの治療薬「アルテミシニン」の研究でした。
(因みにこの時一緒に受賞したのは寄生虫薬イベルメクチンで有名な日本人の大野智先生です。)
その後、元気になった矢数格先生は田舎に帰り、学を諦めて自然の中で農作業をする暮らしを4年ほどしていましたが、森先生のような漢方医を志そうと一念発起し、
22歳で千葉医専(現千葉大医学部)に入学しました。
当時は、漢方医の道を志すと言うと、学友から
「お前、頭がおかしいんじゃないか?」
と言われたそうです。
(苦笑・・・この時、矢数君を助けようと、署名が集まった、なんていうエピソードもあるそうです。)
まあ今で言えば、突然変な宗教に洗脳されたとか、精神に異常をきたしたとか思われるくらい、東洋医学の評判は地に落ちていたのでしょう。
医学生3年の時、再び無理をして体を壊し、肺炎まで起こし、入院する羽目になってしまいました。
その時に友人が森先生に電報を打ってくれて、知らせを受けた森先生は、夜中に東京から千葉の病院まで薬を持って往診に来てくれたそうです。
そして、病院のストーブで漢方を煎じて、飲ませると、
「こんなところにいたら殺される。わしが家に連れて行って看病する。」
と言って強引に矢数先生を東京の家に連れて帰ってしまい、本当に治してしまいました。
(このエピソードで思うのは、森先生は、矢数先生の才能に気付いていたんだと思います。)
この時、森先生が使った処方は升麻葛根湯に長ネギを加えて煎じたものだったそうです。
升麻葛根湯は、後にスペインかぜにも使った処方でしたね。
(しかしこの場合は長ネギ(葱白)を入れているところもポイントかもしれませんね。)
升麻葛根湯の出典は宋代の『小児薬証直訣』(1119)の付録である『閻氏小児方論』であり、効能は辛涼解肌、透疹解毒であり、葱白は長ネギの白い茎の部分のことで、
散寒解表、通陽の効能がありますので、肺炎の熱をとり、表は温め、内外に陽気を通じさせる、というイメージでしょう。
この信念、ハンパないですね。。。(゜o゜)
僕も現在、北辰会や東鍼校など、東洋医学教育に”端くれ”として携わっていますが、何といっても、この医学に本気になれるのは、こういうリアルな経験、感動が一番いいですね。
森先生の中では「治るか治らないか」に関する明確な物差しがあり、それを運用しただけのことでしょうが、これをしっかり持っているかどうかが非常に重要だと思います。
森先生は平生、
「わしに西洋薬を使わせたら上手に使ってみせる。」
と言っていたそうで、自分なりの評価の物差しがハッキリしていてブレなければ、どんな薬、どんな処置でも的確に分析できる、という意味からの言葉だと思います。
次回、森先生の臨床エピソードで「僕的に」印象的だった話を紹介して終わりましょう。
続く
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2018.09.16
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これまでのお話・・・
前回、森道伯先生が、大正時代に世界的に流行したスペインかぜ(強毒性のインフルエンザ)に対して、漢方薬で効果を挙げていたことを紹介しました。
また、ずいぶん前ですが、このブログ上で、広州中医薬大学の鄧鉄濤(とうてっとう)先生が、2002年から2003年にかけて世界中に感染者を出した
SARS(重症急性呼吸器症候群)に立ち向かって、漢方薬で効果を挙げたという話も書きました。
鍼灸でも、以前に蓮風先生が非結核性好酸菌症の症例を、内科医の村井和先生とともに『鍼灸ジャーナル 7号』に発表したことがあります。
日本では残念ながら論文数は少ないですが、中国韓国台湾を探せば、鍼灸で感染症を扱って効果を得たものは、他にもあるんじゃないでしょうか。
東洋医学は感染症に無力、と切って捨てる人がたまにいますが、果たしてそうでしょうか・・・?
むしろ東洋医学の歴史は、感染症との闘いの歴史なんじゃないんでしょうか?
現代の新興感染症にも使える叡智が多分に含まれているのではないでしょうか。
・・・で、今日は、一貫堂医学の番外編でもないが、東洋医学の感染症に対する考え方を述べてみましょう。
(一社)北辰会が理論と用語のベースとしている現代中医学の「弁証論治」という基本的な考え方ですが、これの大本は『傷寒論』を著した後漢の張仲景(150?-219)と言われます。
(”弁証論治”という言い方自体が、『傷寒論』の”弁〇〇病脈証并治”という言い方から来ているとか。。。)
・・・で、その『傷寒論』の内容は、『傷寒論』よりさらに前の『黄帝内経素問』の「熱論(31)」の内容や、『難経』58難が元になっていると言われます。
『黄帝内経』よりもさらに以前は、「病気」というのは、悪霊や鬼が患者に憑りついたもの、と考えられており、治療はもっぱら祝由(お祈り、呪い)であったようです。
それを『黄帝内経』では、この世界の全ては「気」から出来ているという「気一元の世界観」、そしてそこに働いている法則性である「大極陰陽論」を前提として、
自然現象である、人間の生老病死の「病→死」を、自然界、あるいは人体内にある「邪気」が、人体の「正気」を傷っていく過程、と考えるようになり、
そしてその「邪気」にはパターン分類があり、人体の側にもまた体質分類があり、それを適切に噛み分けて、何がどうなって病になっているのかを考え、
戦略的に治療すれば、病治しができる、という、医学医術の革新(ある意味科学化)を行いました。
それ以来、その枠組みを前提とした、様々な学説や治療法が開発され、その数千年に渡る膨大な臨床事実の集積は「中国伝統医学」と呼ばれ、
現代にまで脈々と受け継がれている訳ですが、この「邪気」という考え方の中でも、自然界にある外来の邪気、つまり「外邪」と呼ばれるものが、
現代の西洋医学の言う「細菌」や「ウイルス」のことを含む概念です。
(ザッと書いたので、もし間違っていたらご指摘ください。<m(__)m>)
・・・で、東洋医学における感染症の捉え方、治し方は、蓮風先生が以前よく仰っていたことですが、
「ここにアサガオの種があったら必ず発芽するわけではないように、種子が発芽するには土、水、空気などなど、それなりの条件が整わないと発芽しない。
感染症もこれと同様で、細菌やウイルスがあったら必ず発病する訳ではないように、発病しないように、また、発病しても軽く済むように、
患者の側を調えればいいのだ。
細菌やウイルスを顕微鏡レベルで分類し特定して、それを死滅させる、あるいは人体の側を強制的にそれに反応しないようにせしめるのが西洋医学、
それらが増殖しにくいような体内の状況を調えるのが東洋医学、という違いがある。」
ということです。
もちろん、細菌やウイルスがキチッと特定できて、抗生剤などの治療法も確立されているような感染症であれば、西洋医学のやり方は非常に優れていると思いますが、
中にはうまくいかないものもあります。
そういう時に、意外と効果を発揮するのが、東洋医学の論理と手法だと思います。
森道伯先生も鄧鉄濤先生も、そこんところを良く分かっていたんだと思います。
次回、ついでなんで、矢数道斎先生が若い頃、森道伯先生に、マラリアと肺炎の治療を実際に受けた話を書いておきましょう。
続く
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