舌麻(ぜつま)とは②

2023.10.17

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こんばんは！樫部です。

本日は前回のつづきで「舌麻(ぜつま)」について、お話していきたいと思います。

痰阻の舌麻は、風痰の舌麻と痰火の舌麻に区別されます。

それぞれ痰が絡道を阻塞することで発生します。

まずは風痰の舌麻についてです。

外風が痰を伴って生じますが、痰盛のものが肝風を伴って発生します。

発病が急激で、悪寒、発熱、痙攣をともなう特徴をもちます。

痰盛の場合、普段から痰が多く、肥満していることが多いです。

この場合、舌の痺れとこわばりがみられ、頭のふらつき、めまい、四肢の痺れを伴います。

また、重篤になると突然意識障害、顔面神経麻痺、半身不随を伴うこともあります。

この場合、舌苔は白滑あるいは黄膩、脈は浮滑あるいは弦緩がみられます。

治法は、熄風化痰を用います。

次に痰火の舌麻についてです。

もともと痰盛の者が火邪を感受するか、内熱により痰火を生じて、痰火が舌絡を阻塞して発生します。

舌の痺れとこわばりがみられるのは同様ですが、口苦、頭のふらつき、めまい、耳鳴、イライラ、易怒、便の出づらさを伴います。

また、舌質紅、舌苔黄膩あるいは黄厚で乾燥、脈が弦滑で数がみられる特徴をもち、痰証と熱証を呈します。

治法は、清熱化痰、熄風を用います。

【参考文献】

『鍼灸臨床能力北辰会方式理論篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『鍼灸臨床能力北辰会方式実践篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『症状による中医診断と治療上』

神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

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