東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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痰が切れるかどうか

2020.01.10

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最近、「痰」が主要病理になっているものをよく診る。

 

「痰」を含む記事 参照

 

 

癌、喘息、無呼吸、梅核気なんかはもちろん、頭痛や肩こり、坐骨神経痛などなど。。。

 

 

まあやはり、難病(というかしつこい病)に多いように思う。

 

 

西洋医学では「痰」と言えば呼吸器系の炎症性の病気の時に気道に出てくるあの分泌液のことを指すけど、東洋医学では全身どこにでも起こる、

 

生理的水分の停滞を指しますので、全身どこにでも「痰」という邪気は存在しえます。

 

 

しかも、「有形の痰」「無形の痰」なんていう言い方があって、水分が停滞して、粘稠性のある有形の邪気の塊となったものを「有形の痰」と呼称し、

 

まだ、いわば”モワッとしたミスト状”であり、粘滞性はあるけど塊をなしていないものを「無形の痰」なんて言ったりします。

 

 

当然、「有形の痰」の方が停滞のレベルがきつく、崩すのに時間も手間もかかりやすいと言えます。

 

 

しかしながら、「無形の痰」も、有形よりもつかみどころがない、得にくい、という意味では除去が難しいとも言えます。

 

 

このように、程度や特徴で分けているのであって、両者には連続性があり、有形の痰だから固形なんだから、必ず大便や月経血で排出されるとか、

 

無形の痰だから呼吸や不感蒸泄で発散されるとも限りません。

 

 

ただ、治療後の二便や発汗の変化は患者さんに十分に意識させますし、聴取します。

 

 

瘀血であれ湿痰であれ、病理産物を弁えたら、それが「どこに」「どの程度」あるか、「中心はどこか」を、見極めることが重要です。

 

 

これを考えながら、無駄のない手を打っていくのが「弁証論治」のやり方であります。

 

 

因みに、肺の臓の気機を塞いでくる痰に関しては、切れる(喀出できるかどうか)が大事です。

 

 

今日も診ましたが、置鍼中に急に患者さんが咳込んで、

 

「・・・あれ?」

 

と思って診ていると、暫く咳込んでから、ゴロッとした痰を吐き出して、声が綺麗になる。

 

 

気色が明るくなる。

 

 

たとえばこんな感じ。(゚∀゚)

 

 

 

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「津」は大腸の腑、「液」は小腸の腑、コレなんで??

2019.10.27

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中医学では、体を流動する生理的な水分のことを「津液(しんえき)」と言います。

 

 

日本漢方の言い方では「気・血・水」「水」ですね。

 

(中医学の言う”津液”と、日本漢方の言う”水”は違う!という厳しい意見が聞こえてきそうですが、ここではザックリとこのように分けさせて下さい。(^^;))

 

 

この津液が、飲食物から吸収され、形成され、全身を巡るのには、比較的複雑な生理システムが関与しています。

 

 

まず、飲食物が「胃の腑」に入って、「脾の臓」の力で消化吸収され、余ったものは「小腸の腑」に送られ、さらに余ったものは「大腸の腑」に送られ、

 

それでも最終的に余った老廃物は、主に大便や小便や汗として体外に排出されます。

 

 

人体の恒常性維持に使えるもののうち、生理的な水分のことを「津液」と呼び、これは体表の露出している粘膜や、その他全身各所に、適度な潤いを与えます。

 

 

よく東洋医学では「五行色体表」といって、あらゆる要素を五分割した表があり、そこでは五液(涙、汗、涎、涕、唾)という表現が出てきますが、これらはぜーんぶ、津液(特に液)です。

 

 

この中で、臓腑経絡学において、「小腸の腑」では飲食物から津液のうち「液」をとり出し、「大腸の腑」では津液のうち「津」をとり出す、と教わりました。

 

 

・・・ところでこれ、何ででしょ??

 

 

東洋医学やってる人、パッと答えられますか??

 

 

水分(津液)は、陰陽で分ければ「気」、つまり「陽」に対して、「陰分」とか「陰液」言われますが、その津液をさらに陰陽に分けると、液は陰、津は陽です。

 

(流動性と粘性の強弱、存在する位置、機能的なベクトルなどから、このように分けています。)

 

 

これにはまあ、色々な説明の仕方が出来ると思うのですが、平たく言えば、小腸の腑の段階ではまだ完全に飲食物は消化され切っておらず、

 

大腸の腑よりも相対的に清濁が判然としない状況ですので、ある意味ザックリと荒っぽく、大まかに水液をとる必要があります。

 

 

従って結果的に流動性の低い、相対的に濁った(粘った)水液である「液」をも、とり出します。

 

 

そして大腸の腑では、小腸の腑と比較すれば消化物はかなり便に近い状態になっていますので、精濁の分化は小腸の腑の時よりも相当ハッキリとしており、

 

大腸の腑では仕上げとして、より完璧に、清濁をキッチリと分ける必要があります。

 

 

従って、流動性の高い、相対的に澄んだ水液である「津」をも、残さずとり出す、ということになるのではないかと思います。

 

 

ここで注意しないといけないのはあくまでも相対的に、という理解ですね。

 

 

四角四面に、小腸=液、大腸=津、と硬直的に考えてしまうと、臨床的には失敗のもとだったりします。

 

 

また、「小腸の腑」「心の臓」と表裏関係であり、五行では「火(君火)」の性質があてられていますが、心の非常に強い陽気の働きを助けとして、

 

ある意味で胃から送られてきた未消化物を”火にかけながら””荒っぽく”、精と濁とを分けるのに対し、「大腸の腑」「肺の臓」と表裏関係であり、

 

五行では「金」の性質があてられており、大腸では肺金の「従革」「粛殺」の気の助けを借りて、ある意味”几帳面に”、”精緻に”飲食物は大便へと”変化”させる、

 

という、五行の性質を通じた解釈もあり得ると思っています。

 

 

この「東洋医学的消化活動」の更なる詳細はここでは述べませんが、この流れにさらに、肝の臓や腎の臓、三焦の腑などなど、あらゆる臓腑が協調して参画して、

 

バランスが崩れないようにシステムで仕事をしてくれています。

 

 

五藏六府の表裏関係の中で個人的に面白いのは肺大腸、心小腸、心包三焦なんですが、他の肝胆、腎膀胱、脾胃と違い、”隣接”という位置関係をとらずに、

 

上焦(心肺)と中下焦(小腸大腸)で表裏関係を成しています。

 

(心包三焦はまたもう一歩特殊で、膜同士、とか、内外、と言っていいと思いますが)

 

 

肺は華蓋で八葉蓮華、蓮の花が”逆さになった”形で描かれ、心は蓮華の蕾のような姿で、これも”逆さになった”姿で描かれます。

 

 

そして、小腸は左旋で16曲、大腸の最初の部分である廻腸も左旋で16曲、という風に描かれます。

 

 

ところで、小腸大腸のこの「左旋」「16曲」、これは何でですか??

 

 

 

続く。

 

 

 

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「腹哀」という経穴 ②

2019.01.25

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前回のお話し

 

「腹哀」という経穴 ①     参照

 

 

◆「哀」をどう考えるか。

 

 

360以上ある経穴のうち、「哀」という文字が使われているのは「腹哀」一穴のみです。

 

 

経穴の名前に「哀しい」「哀」とはどういうことかと、それだけでも興味をそそります。

 

 

東洋学術出版社『針灸経穴辞典』によると、

 

「哀」は泣き叫ぶという意味があり、腹痛の際に腹鳴が泣き叫ぶように聞こえるからこの名がついた

 

とあります。

 

(マジかいな(笑))

 

 

燎原『針灸経穴名の解説』によれば、上記の説明とともに、『春秋繁露』の、

 

哀気は太陰となし、季節は冬に当たる」

 

という文を引用し、

 

従って哀気は陰を主とし、陰は閉結しやすいので腹痛、消化不良、大便膿血を主とする

 

と説明しています。

 

(これは少し臨床的ですね)

 

 

近代文藝社『鍼灸経穴名の解釈と意義』によると、上記以外の解釈として、『会元針灸学』という本から引用し、

 

「哀」は乞い求めること、腹は脾胃の消化吸収の働きを乞い求めることからこの名前がついた

 

と、分かったような分からないような説明が書かれています。(苦笑)

 

 

また、上記の説明は全て青島出版社『中国針灸穴位通鑑』にも記載されていました。

 

(中国語だけどね。引用文献の漏れのなさでは、やはり経穴書の王様です。誰か完訳版書かねえかなー♪(*‘∀‘))

 

 

因みに『中国針灸穴位通鑑』には、『釈名・釈義語』から引用して「哀は愛なり」という、なんかカッチョイイ解説もありました。(笑)

 

 

昨日書いたように、僕が以前から着眼していた、「腹哀」穴の”横並びに重要経穴多いよね”問題に着眼している解説は、上記各書には残念ながらなかったが、

 

なんと先日紹介した『経穴名辞攷』には、このことがバッチリ書かれていた。( ゚Д゚)

 

『経穴名辞攷』    参照

 

 

小田規矩之介先生と、着想がカブっていたことが嬉しかった。(笑)

 

 

 

続く

 

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。11

2017.12.18

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨可發汗病脉證并治第十六.」の条文

 

 

前回と同じところですが、

 

「傷寒不大便六七日.頭痛有熱者.與承氣湯.其小便清者.知不在裏.續在表也.當須發汗.若頭痛者.必衄.屬桂枝湯證.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「カゼひいてから1週間くらい大便が出てなくて、頭痛して熱っぽいものは、少し深いところに病が入っているので、承気湯で下すといい。

 

でも、小便をよく調べて、透明な小便が出ているようであれば、下してはダメで、まだ浅いところに病があるので、発汗させるべきで、発汗しても頭痛が出るものは、

 

桂枝湯で治療するべき。」

 

という感じになります。

 

 

ここで気になるのは、ちょっと専門的になりますが、

 

「何で麻黄湯じゃなくて桂枝湯なの??」

 

ってところなんですが、まあ簡単に言えば、カゼひいてから1週間近くたっていることから、すでに正気が弱ってきていることを暗示しているんですね。

 

 

なので麻黄湯よりも相対的に補う生薬の入っている桂枝湯をチョイスすると。

 

 

鍼でやる場合でも、こういうことは常に考えないといけません。

 

 

「発症してからどれくらい経っているか」

 

「その間の経過はどうか」

 

「本当に悪化していっているのか」

 

「中途半端なところで病が停滞しているだけじゃないのか」

 

「症状は変わっていなくても、改善傾向にあるんじゃないのか」

 

 

患者さんの言うことのみを鵜呑みにせず、常に冷静にこういう判断をします。

 

 

これをミスったり怠ると、上手く治せないんですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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40時間睡眠

2017.12.12

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患者さんによく言う。

 

「この病気を右肩上がりに治そうと思ったら、毎日、一定の睡眠時間の確保はすごく大事ですよ。」

 

と。

 

 

ある種の邪熱が関与した病気、あるいは陰虚、血虚などの陰分の不足が関与した病気には、一定時間の睡眠をコンスタントに取り続けることは、非常に重要。

 

 

これが確保できないと、なかなか治っていかない。

 

 

鍼や漢方の効きも鈍る。

 

 

もちろん理想は、毎日同じ時間に布団に入り、同じ時間に起床し、同じ時間に、同じくらいの量の食事をとる、同じ時間に大便を排出する、

 

というのが基本であって、よく言う「寝だめ」「食いだめ」みたいなものは、あまり意味がないどころか、かえって良くないらしい。

 

 

 

 

それにしても、「寝る」というのは、非常に大事だ。

 

 

特に冬場は大事。

 

 

多くの動物も冬眠する。

 

冬眠する動物一覧 参照

 

 

冬場に、夜中までジムで汗を流してます、なんてのは、一見健康的なようだが、東洋医学的に見たら、不養生の極み。

 

 

この「睡眠」、僕自身も大好きだ。

 

 

こないだの日月は、久々のオフ。

 

 

あそこに行こうかとか、ここに行こうかとか、色々考えたが、久々だったんで、今週末は講義だし、限界まで寝ることにした。

 

 

そして、土曜の夜寝て、月曜の夕方まで寝た。(笑)

 

 

約40時間、食事とトイレに一瞬起きた以外は、全て寝た。(゚∀゚)

 

 

なかなかこれが出来る人はいないらしいが、僕は小さいころから、これが普通に出来る。

 

 

ちょっとした特技と言えるかもしれない。(笑)

 

 

「寝だめ」は意味ない、良くないというが、たまにこれをやると、明らかに充電された感覚が出る。

 

 

脳がリセットされたような感覚も出る。

 

 

・・・僕は、冬眠する類の動物に近いのかもしれない。

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。4

2017.12.03

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◆『宋本傷寒論』「辨太陽病脉證并治中第六.」の続き

 

 

こんな条文もあります。

 

「太陽病中風.以火劫發汗.邪風被火熱.血氣流溢.失其常度.兩陽相熏灼.其身發黄.陽盛則欲.陰虚小便難.陰陽倶虚竭.身體則枯燥.但頭汗出.劑頸而還.腹滿微喘.口乾咽爛.或不大便.久則讝語.甚者至噦.手足躁擾.捻衣摸床.小便利者.其人可治.」

 

少々難しい条文ですが、簡単に訳しますと、

 

「太陽中風証(カゼの初期で、風寒邪のうち、風邪が勝っている病態)に対して、灸や火鍼などの火法をもって無理やり発汗させると、かえって風邪が盛んになり、

 

気血の流れが乱れ、黄疸が出る場合がある。熱邪が盛んになると鼻血が出て、陰液不足になれば排尿困難になる。

 

陰陽どちらも虚弱になったら、皮膚は乾燥して、首から上の頭にのみ汗が出て、腹部が張って、軽い呼吸困難が起こり、口の乾燥と喉の糜爛、

 

便秘などが見られ、これが長引けばうわ言、ひどいものではしゃっくり、手足をせわしなく動かして衣服や布団をつまむ動作を見せたりする。

 

この時にもし尿が通じれば、まだ治療可能である。」

 

・・・という感じです。

 

 

黄疸、頭汗については、以前少し書きました。

 

「胆」って何ですか?(その10)

頭から汗が出る人 まとめ      参照

 

 

この場合は、間違った治療によってかえって風邪や熱邪が盛んになってしまった病態ついて論じてあり、熱邪が盛んになると、熱の逃げ場が無くなって鼻血が出る、

 

というメカニズムです。

 

 

これは良くないやつですね。

 

 

尿が通じれば可能性あり、という記載も面白い。

 

 

東洋医学では基本として、カゼをひいたら、風熱邪風寒邪か考えます。

 

 

で、風寒邪だ!となったら、今度は風邪寒邪、どっちのウエイトがきついか考えます。

 

 

で、寒邪がきつければ(太陽傷寒)温め、発散(発汗)する治療を基本に考えますが、風邪がきつい場合(太陽中風)、ヘタに温める治療をやって無理やり汗をかかせるようなことをやると、

 

上記のようなとんでもないことになったりします。

 

 

厳に気を付けるべきところです。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。2

2017.12.01

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前回のお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨太陽病脉證并治中第六」の条文

 

「太陽病.外證未解.不可下也.下之爲逆.欲解外者.宜桂枝湯.十四.

太陽病.先發汗不解.而復下之.脉浮者不愈.浮爲在外.而反下之.故令不愈.今脉浮.故在外.當須解外則愈.宜桂枝湯.十五.

太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.此當發其汗.服藥已微除.其人發煩目瞑.劇者必乃解.所以然者.陽氣重故也.麻黄湯主之.十六.

太陽病.脉浮緊.發熱身無汗自者愈.

・・・(中略)・・・

傷寒脉浮緊.不發汗.因致者.麻黄湯主之.二十一.

傷寒不大便六七日.頭痛有熱者.與承氣湯.其小便清者.知不在裏.仍在表也.當須發汗.若頭痛者必.宜桂枝湯.二十二.」

 

・・・と、ここにも鼻血ブーについて色々と書いてあります。

 

まあ簡単に訳しますと、

 

「カゼの初期で、寒気等々の初期症状がまだとれてなかったら、便を下しちゃだめだよ。桂枝湯がいいよ。

 

カゼの初期に、間違って下しちゃって治らないものは桂枝湯がいいよ。

 

カゼがこじれて、脈が浮いて堅く、汗でなくて発熱し節々が痛いもの麻黄湯がいいよ。麻黄湯を飲んでから、少しいいのに、イライラや視力の低下、

 

鼻血が出て楽になるものは、ひどく陽気が籠ってしまっているからだよ。

 

カゼの初期のもので体に汗が出ていなくて、勝手に鼻血が出るものは自然に治るよ。

 

(中略)

 

カゼひいて、汗が出ずに鼻血が出るようなものは麻黄湯がベストだよ!

 

カゼひいてこじれて、1週間ほど経って便が出ずに頭痛するものは承気湯で下すといいよ。ただし、もし小便の色が薄かったら下したらダメ!

 

で、その場合は桂枝湯がいいよ。桂枝湯を飲んでも頭痛がするものは、必ず鼻血が出るでしょう。」

 

 

まあ要は、カゼの初期、あるいはちょっとこじれたやつで、まだ悪寒や体重節痛、頭痛などの初期症状が残っていて、汗が出ないような場合に、

 

汗の代わりに鼻血が出て治る、というパターンがあることを教えてくれております。

 

 

これを東洋医学では「汗血同源」と言ったり、「紅汗」と呼んだりしています。

 

 

ただ、鼻血が出るということは陽気がひどく籠ってしまっている場合であり、汗が出るよりもアブノーマルな治癒機序、ということが分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

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(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!

2017.10.24

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10.22の日曜日は、高田馬場で行われた、(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!!

 

 

今回、午後からの参加となりましたが、台風にもかかわらず、まずまずの参加人数。

 

(60人くらい、って感じだったのかな?)

 

 

午前中は江戸川区で「江戸川鍼灸院」をやっている坂井祐太先生による「気血津液の病理」

 

 

北辰会関東支部の若手ホープ、坂井先生の講義は分かりやすいことに定評があります。

 

 

僕は残念ながら聴けませんでしたが、やはりとっても分かりやすい講義だったようです。(゚∀゚)

 

 

午後一の実技訓練は「背候診」

 

「背候診」を含む記事

スタッフブログ「背候診」を含む記事 参照

 

 

これは非常に重要な診察法です。

 

 

北辰会方式の受講生は非常に勉強熱心なんですが、勉強熱心過ぎて、簡単なものを難しく考えすぎるところがあります。

 

 

難しく考え過ぎるあまり、基本的な、簡単なことがおろそかになる。

 

 

一番見えてなきゃいけないところが、見えてない、なんていうケースがあります。

 

 

そんなことを考えながら実技指導中に、突然藤本新風副代表が。( ゚Д゚)

 

 

機動力半端じゃないですね。

 

 

最後は吉祥寺の「伝統鍼灸 月晶院」院長、佐藤達也先生による講義

 

「二便について」

 

「大便」を含む記事 

「小便」を含む記事 参照

 

 

二便は、「大きな便り、小さな便り」

 

 

東洋医学的には、体のありとあらゆることを教えてくれる、欠かすことのできない問診事項です。

 

 

佐藤先生の講義は、非常に丁寧な内容解説でした。

 

 

受講生の先生方には、何度も復習して、暗記してほしい内容ですね。

 

 

 

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表証あっても脈浮かないパターン

2017.09.09

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二十四節気では処暑を過ぎて白露に入り、次は秋分と、もうここまでくると、鈍感な人でも十二分に秋の気配を感じますね。

 

 

いよいよ秋です。

 

 

こうなってくると、体も明瞭に変わってきます。

 

 

体が外的環境変化についていけない人は、色々な病理変化が現れます。

 

 

最近、喉痛から始まるカゼが非常に流行っています。

 

 

お子さんの手足口病、大人のヘルパンギーナの方も多かったですね。

 

 

今日なんかは、「表寒+裏熱」というパターンを多く診ました。

 

 

『傷寒論』で太陽病と言えば

 

「脈浮、頭項強痛、悪寒」

 

が提綱証で基本ですが、これにあまり拘ってもまずい。

 

 

大青龍、小青竜、桂枝二越婢一湯、などなど、色々な条文が頭をよぎる。

 

 

温病的な強い喉痛もなく、急激に悪寒発熱したりすることもないのですが、外関の冷えや上背部の冷え発汗、大淵の虚冷など、明らかな表寒所見が散見され、

 

しかし脈は浮かずに按じて滑有力、症状としては感冒的な症状は訴えない、というパターンが多かったですね。

 

 

この場合、舌がじゃっかん褪せている。

 

 

苔が厚くなっている。

 

 

しかし、食欲も正常、大便も正常、暴飲暴食もない。

 

(中には消化器症状を少し訴えるものもありましたが)

 

 

訴えとしてはダルさ、ニキビ、言われてみれば喉の違和感、鼻水などなど、っていう感じ。

 

 

この場合、単に表寒取りに行ってもダメです。

 

 

内熱ばっかり見てても失敗します。

 

 

表寒所見と内熱所見、一穴で両方取れるようにもっていかないと。

 

 

場合によっては水も動かさないといけない。

 

 

裏虚に配慮する必要もあったりする。

 

 

工夫が必要。

 

 

一穴でなくてもいいか。

 

 

楽しいねー(゚∀゚)

 

 

 

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頭から汗が出る人 4

2016.06.28

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これまでのお話

 

頭から汗が出る人

頭から汗が出る人 2

頭から汗が出る人 3   参照

 

 

4.『傷寒論』辨太陽病脉證并治下第七.の、柴胡桂枝乾薑湯方のところに、

 

「傷寒五六日.已發汗而復下之.胸脇滿微結.小便不利.渇而不嘔.但頭汗出.往來寒熱.心煩者.此爲未解也.柴胡桂枝乾薑湯主之.」

 

と、出てきます。

 

 

これは、カゼ引いてちょっと時間が経って、まだ完全に治りきってない時に、頭に汗が出る場合を述べています。

 

 

ちょっとこじれたやつです。

 

 

これは比較的よく診ますね。

 

 

5.また、同じところに、

 

「傷寒五六日.頭汗出.微惡寒.手足冷.心下滿.口不欲食.大便鞕.脉細者.此爲陽微結.必有表.復有裏也.

 

脉沈亦在裏也.汗出爲陽微.假令純陰結.不得復有外證.悉入在裏.此爲半在裏半在外也.脉雖沈緊.

 

不得爲少陰病.所以然者.陰不得有汗.今頭汗出.故知非少陰也.可與小柴胡湯.設不了了者.得屎而解.」

 

とも出てきます。

 

 

これは、カゼがこじれて、中途半端な状態になってしまった時に、頭から汗が出る場合があることを述べています。

 

 

そんな時は小柴胡湯がいいと。

 

 

小柴胡湯については、

 

「小柴胡湯」を含む記事 参照

 

 

まあここでは、深くもなく浅くもないような、中途半端な位置に熱がこもってしまった場合に、「頭汗」という現象が起こることを教えてくれています。

 

 

 

続く

 

 

 

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