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暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 6

2018.03.01

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これまでのお話

 

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 2

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 3

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 4

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 5   参照

 

 

では続きいきましょう。

 

 

◆意識障害の西洋医学的分類

 

 

西洋医学でも、通常の意識障害と、一過性の意識障害(失神)を区別して考えるようです。

 

 

僕はもちろんながら、西洋医学の救急医療に関しては、ズブの素人ですので、いくつかのサイト様と書籍を参考に、自分なりに調べさせて頂きました。

 

 

もしおかしいところがありましたら、是非ご指摘ください。

 

 

救急医療においては、意識が戻った後も、何らかの認知障害等が残っている場合は、「意識障害」とし、一過性の失神とは区別するそうです。

 

 

当たり前ですが、救急外来では非常によく遭遇する症候だそうです。

 

 

救急搬送患者の1割以上だそうです。

 

 

・・・まあ、意識障害というのは、結論から言えば「脳の血流の異常」で起こるわけですが、それが一過性のものと、遷延するものでは、病態が異なる、という訳です。

 

 

「一過性意識障害」に、明確な定義はないようですが、来院した時点で意識が戻っているかどうかで判別するそうです。

 

 

病態に関して、頭部の大きな外傷や、脳卒中では勿論ですが、一過性に意識が消失し、すぐに戻るものについては急な血圧低下(神経反射、不整脈、出血、感染症)による脳の血液循環異常、

 

低酸素血症、高炭酸ガス血症、低血糖、電解質異常、肝性脳症、尿毒症、低体温、高体温、中毒が考えられるそうです。

 

(たくさんあるな~。。( ゚Д゚))

 

 

上記は脳だけでなく全身性の病態で、一過性の意識障害の7割(!)を占めるそうです。

 

 

また、脳局所に限定した疾患では、てんかんくも膜下出血が2割だそうです。

 

 

十数年前に私の親戚が起こしたのは脳腫瘍によるてんかん発作でした。

 

 

また、以前職場の同僚が、クモ膜下出血を起こしたことがありました。

 

 

あれも怖いですね。

 

 

まったく元気に見える人が、ある日急激に倒れてしまう、本人はもちろん、周囲も非常にショックを受ける病気です。

 

 

救急では、この意識障害がてんかんなのか失神なのかを、まずは考えるそうです。

 

 

失神では、血圧低下による脳全体の虚血に伴って、抗重力筋の緊張が一気に低下するので、転倒時に受け身が取れずに、2割以上の患者が頭部や顔面の外傷を伴うそうです。

 

 

この外傷が、致死的な外傷になることもあるそうです。

 

 

こないだ、先輩が風呂場の脱衣所で倒れた時は、たまたま段差のあるところに頭が来ていたので、打たなかったのですが、抗重力筋の緊張が一気に緩むというのは、

 

まさに操り人形の糸を一気に切ったような、勢いのいい倒れ方ですね。

 

 

あの倒れ方で、もし頭部の下がコンクリートだったら、確かにヤバかったと思います。

 

 

今回の、先輩の時もそうだったし、以前、新幹線の中で中年の男性が僕の目の前で倒れたのを見たことがありますが、その時も、まさにそういう感じ(受け身なし)で、

 

その中年男性は真後ろに倒れたため、床に強く後頭部をぶつけており、非常に肝を冷やしました。

 

(新幹線の通路部分はビニール製の床(いわゆるクッションフロア)であり、コンクリートほどは固くないので、大きな頭部外傷はなさそうでしたが、凄い音がしました。)

 

 

また、西洋医学では血圧低下の原因を診断することが重要なんだそうで、体内の組織の物理的異常である器質的疾患(心臓・大血管疾患、消化管出血、脱水、アナフィラキシー、パーキンソン症候群、シャイドレーガー症候群、糖尿病、特発性起立性低血圧症)

 

が関与していた場合に、治療対象になるようですが、これはなかなか素人や専門外の医療人が現場で咄嗟に見分けるのは難しいのではないでしょうか。

 

(しかしたくさんあるな~( ゚Д゚))

 

 

器質的疾患の関与がない場合は、多くは治療せずに経過観察、ということになるようです。

 

(器質的疾患があるかどうか調べるのに、呼吸等、生命維持をしつつ入院して検査を重ねていく、てパターンもあり得るわけですね)

 

 

器質的疾患がない場合に多いのは迷走神経反射ですが、この場合は予後良好だそうです。

 

(不幸中の幸いパターンですね)

 

 

次に多いのは、不整脈等の心原性の失神だそうですが、この場合は予後が悪く、心臓性の突然死の前兆とも言われるそうなので、注意が必要、となります。

 

 

他に起立性低血圧、薬剤誘発性(飲酒後も含まれる)、他にも原因不明のものもあるようです。

 

 

また、失神と、一過性の脳虚血発作(TIA)が誤診されることが多いそうで、失神は「脳全体の」一過性の血流不全が起こるものであるのに対して、

 

TIAは「脳の一部分が」一過性の虚血を起こすことによるもので、意識障害の他に回転性のめまいや複視、片麻痺、小脳失調などの神経症状が出るのが特徴で、

 

症状が一過性の意識障害のみであればTIAとは考えにくいそうです。

 

 

上記を踏まえると、今回の先輩のケースでは、西洋医学的には、調べてないから分からないけど、器質的疾患がないとすれば、

 

飲酒後(ある意味薬剤性)の一過性の失神(迷走神経反射?)

 

ということで、予後良好の失神であり、事なきを得た、ということになるのでしょうね。

 

 

・・・まあそれでも、一過性の意識障害を経験したら、念のため、心臓(心電図)や脳(CTなど)に関しては調べておいてもいいんじゃないかとは思います。

 

 

本人はともかく、ご家族としては不安ですしね。

 

 

 

◆引用参考資料  

 

 

 

続く

 

 

 

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糖尿病と東洋医学 4

2017.06.11

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これまでのお話

 

糖尿病と東洋医学

糖尿病と東洋医学 2  参照

 

 

では続きいきましょう!!

 

 

◆三多と三焦での分類

 

 

『実用中医内科学』によれば、消渇の特徴的な病変は

 

多飲、多食、多尿

 

「三多」が中心であり、病が進んでいくと

 

消痩尿が甘くなる

 

などの病変が現れるそうです。

 

 

中医における消渇は、西洋医学の糖尿病のみならず、尿崩症(※)も包括した概念であるそうです。

 

※尿崩症・・・様々な原因で多尿となり、必要な水分まで排泄されてしまい、体内の水分のバランスを崩し、皮膚乾燥や口渇、ひどくなれば脱水、低血圧、意識障害などを呈する病気。

 

 

また、よく消渇は「上消渇」「中消渇」「下消渇」と、上焦、中焦、下焦のどこに病変が集中するかで分けられます。

 

 

上消渇は「肺の蔵」、中消渇は「脾の臓」「胃の腑」、下消渇は「腎の臓」が、病変の中心となります。

 

肺・大腸

脾・胃

腎・膀胱

心包・三焦   参照

 

 

とりわけ、消渇は本質的には「腎の病」を治療することに主眼が置かれます。

 

 

熱がこもって、陰液を消耗すると、最終的には腎にしわ寄せが来やすいのですね。

 

 

こういう特徴があると、いきおい、西洋医学の腎臓と、東洋医学の腎の臓を結びつけて論じたくなりますが、何度も書いているように、臨床的にはそのように短絡しない方が正解です。(*‘∀‘)

 

 

 

続く

 

 

 

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ホノルルマラソン!?

2011.12.18


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先日、私の鍼灸学校時代の同級生のブログを読んでいて、思わずコメントしてしまいました。(笑)

(さらに…)

「熱中症」について(その4)

2011.07.03

前回までのお話・・・

35℃超え!!
「熱中症」について 
「熱中症」について(その2)
「熱中症」について(その3)

 

 

続いて行きます!

 


大量発汗時、水分や塩分、ミネラルを十分に補給しなかった場合も、熱中症が起こることがあります。

 


今日はこれを東洋医学ではどう考えるか、という問題です。

 

コレを理解するには、「発汗」という現象によって東洋医学的な”人体”に何が起こるのか、を簡単に理解しなくてはいけません。

 


「発汗」という仕組みは、一般的には老廃物排出機構&体温調節機構です。

 


コレは東洋医学的に考えてもそうで、正常であれば汗によって余分なお水(水湿の邪)、余分な熱(熱邪)を体外に排出してくれている訳です。

 

つまり、ある程度出てくれて、止まってくれれば何ら問題のない生理現象です。

 

(発汗のメカニズムについては『素問』評熱病論(33)、痺論(43)あたりに記載があります。)

 

これが、過度の運動や、暑熱環境、あるいは”必要なだけ出してしっかりと汗を止める”という力がうまく発揮できない場合なんかに、

「汗かき過ぎ(発汗過多)→補給が必要!!」

という事態が起こるのです。

 


この時、対応が遅れたり、間違っていたりすると、いわゆる「脱水症状」を呈することがあります。

 

発汗は「過多」になってしまうと、体にとって必要な熱(陽気)も、必要なお水(津液)も出ていってしまいます。

 

 

現代医学の言い方で「脱水」と言われますが、東洋医学的には、陰液だけでなく「陰も陽も」出ていってしまう、と考える、ということです。

 

この場合、すぐに陰陽ともに補給しないといけませんが、口から水分がとれるうちはいいけど、意識がないとか、嘔吐が止まらなくて、口から何も摂取出来ない状況になっていることもあります。

この場合どうするか、湯液が使えない訳ですから、東洋医学的には非常に難しい局面になってくると思います。

 

 

ここで「鍼灸」の出番ですよね。

 

昔の東洋医学の医者であれば、まず鍼なりで意識を付けたり、嘔吐を止めたりして、口から飲める状態にして、それから湯液なりを与えるようにするのだと思いますが、

まー面白くないこと言うようだけれど、現代では、この局面では病院に送ってしまって、点滴で輸液した方が圧倒的に確実簡単ですね・・・。(苦笑)


ただもし、救急車も呼べない、近くに病院がない、という状況だったり、救急車が来るまでの間には、何かしなくてはならない場合もあるでしょう。

ちなみに、まだ口から飲める状況であれば、スポーツドリンクを薄めたものなり、1%程度の食塩水を少しづつ飲ませ、あとはひたすら、

わきの下や股関節の前側の部分など、動脈のあるところを中心に冷やす、という、よくテレビなどで言っているあれです。

この時、状況にマッチした鍼をすることが出来れば、回復は断然早いと思います。

 

次回に続く。

 

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「肺」って何ですか?(その10)

2010.09.12

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これまでのお話・・・

「肺」って何ですか?(その1)
「肺」って何ですか?(その2)
「肺」って何ですか?(その3)
「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)

 

☆「肺」と「お水」

一般によく言われることに、

「人間の体の約60%は水分!!」

という言葉がありますよね?


今年の夏も、熱中症で多くの方が亡くなりました。


だからこの言葉を、つい最近聞いた人も多いのではないかと思います。

暑くて汗をかき過ぎて、しまいには脱水症状を起こすと、場合によっては生命が危ない。

だから人間の健康は、一つには、この水分の出納(出入り)がうまくいっているかどうかにかかっている、と。

(・・・ただ、だから誰も彼もガンガン飲め、というのは、いかにも短絡的で僕は嫌いなんですがネ。)

僕もこのブログで、以前から再三、東洋医学における「水分」と「健康」の関わりの重要性を説いてきました。


患者さんの質問
たくさん飲んだ方が健康に!?
どうしてムクむの?
どうしてムクむの?(その2)
「湿熱」について
「脾」って何ですか?(その5)   などなど参照


これらを読んでいただくと、


量的に余分なお水、あるいは質的に偏ったお水、あるいはその両方
   ↓
胃腸に入る
   ↓
受け止めきれない(うまく捌ききれない)
   ↓
体内に余分なお水の停滞発生
   ↓
胃腸および全身の働きが弱り、諸症状発生

 


・・・という、簡単なメカニズムがご理解いただけるんじゃないかと思います。


このメカニズムから言えば、お水と直接関わるのは、五臓六腑で言うと「脾胃」や「小腸」「大腸」であり、他の臓腑はあまり関係ないようにも思えます。

しかし、そんなことはないのです。


「余分なお水」と「脾胃、腸以外の臓腑」は大いに関わります。


・・・「めちゃめちゃ」関わります。(笑)


ではどう関わるのか、という問題です。


人間に備わった、主な「余分な水分排出機構」というのは即ち、「発汗」、「排尿」、「排便」ですよね?


このうち、特に中心になるのが「排尿」と「発汗」ですよね?

例えば、「肺」って何ですか?(その6)で述べたように、「肺の臓」には、気を降ろす働きがあります。


気を降ろし、全身に気をくまなく巡らせる、というのは、肺の重要な働きでしたよね?


「気を降ろす」ということは、最終的には「下焦に降ろす」と考えていただいて差し支えない。


ということは、

「下焦に存在する”腎の臓”や”膀胱の腑”に降ろす」

と考えてよい。

「腎と膀胱」の重要な働きの一つは、

「尿を作って(溜めて)体外に排出すること」

です。

カテゴリ 「腎・膀胱」 参照

 

この働きに大きく関わる(助ける)のが、実は、”気を降ろす”働きを持った「肺の臓」なんですよ。


・・・そして、「発汗」ですが、発汗するところはどこかと言えば当然「皮膚」でございます。

「肺」って何ですか?(その7)で述べたように、その皮膚(皮毛)をつかさどるのは「肺」でございましたよね?


さらには、「余分な水分排出機構」の中では脇役である、「排便」に関しても、実は「肺」は大きく関わります。

 


長くなってきたので、その話は次回・・・。(笑)

 

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患者さんの質問(お酒の飲み方)

2010.06.23

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今日、患者さんからこんな質問をいただきました。

その内容が、今つづっている「脾って何ですか?」にもちょっと関わるので、紹介します。

・・・その患者さんは、お酒をよく飲まれる、坐骨神経痛の男性です。

初診時から、経過は良好なのですが、たまにお酒を飲み過ぎると、症状が出てくることがあります。

今日も、前日にお酒を飲み過ぎたことによって、若干症状が出た、とおっしゃいました。

しかし、いつもの、飲み過ぎた時の症状とは若干違います。

体表観察してみると、今日の場合は「酒のせい」というよりも、

お酒というより、全体的に水分全般を取り過ぎてること+体の外からの冷え

によって症状が出ている、と判断しました。

そこで患者さんに再度確認してみると、

「自分では飲み過ぎたような印象があったんだけど、よく思い返してみると、量的にはいつもと変わらないか、少し少ないぐらいだった。」

と言いました。また、

「昨日仕事中にエアコンがきつすぎて寒かった。」

ともおっしゃいました。

 


・・・で、

”あー、ヤッパリネ”

ということで、治療が終わり、治療後に、

竹「お酒も含めて、少しお水の取り過ぎに注意して下さいね~。」

と声をかけると、

患「先生、体に余分なお水が多い時、お酒の量は変えずに、他の水分の量”だけ”減らしたら、それでも症状軽くなるの?」

と聞かれました。

 


僕は即答で、

竹「なります。この場合はね。酒がたくさん飲みたいんなら、酒以外の水分を極端に減らせば、ある程度の量飲んでも症状が悪化しにくいですよ。」

患「なるほど。へへへ・・・。(笑)」

竹「ただ、”今日みたいな場合は”ですよ!!いつもそうとは限らんよ!」

・・・という会話でした。専門家の先生方なら、この会話の時点で大体どういう患者さんかお分かりになるかと思いますが(笑)、今日はこの会話から、

 

一つの問題を取り出して解説してみようと思います。


☆お酒とその他の水分の違い

清明院で使用している(一社)北辰会専用カルテの問診事項には、飲酒の頻度と一回量を記載してもらう欄があります。

ここに問題がありそうな患者さんであれば、そこからさらにお酒の種類は何か、ペースはどうか、酔うとどういう状態になるかなどなど、

さらに突っ込んで問診していきます。

・・・なぜこのように、”お酒”を医学的に特別視するんでしょうか。

酒のことを東洋医学では、

”大辛大熱(だいしんたいねつ)”

と言って、適量であれば、大いに気血を巡らせる作用があるが、過度になれば体内に余分な熱を生じる飲み物、と考えています。

また発泡酒(炭酸が入ったお酒)の場合は、

上記の作用+気血を体の上(つまり頭部、胸部)に持ち上げる作用がある、

と考えます。

よく、「酒は百薬の長」と言われますが、これはお酒が持つ”気血の巡りをよくする”作用のことを指して言っているのであって、過度に飲んで、

 

結果的に体内に”余分な熱””余分な水分”を生じることを指して言っているのではありません。

 

よく西洋医学で、酒は利尿作用があり、呑んだ量よりも出ていく量の方が多いから、結果的に脱水状態になり、水分補給にはならない、と説かれますが、

 

酒を呑んでいる人をよく観察していると、かえってトイレに行かなくなる人もいます。

 

 

そういう人の場合は浮腫みます。

 

 

このように、「どういう人が」「どういう酒を」「どの程度の量」呑んだかによって、その後起こる現象は一様でなく、これをよくよく聴取して、

 

酒がその患者さんに何をもたらしているか、個別に考えるべきです。

 

(因みにあの、”チェイサー”というのはとてもいい方法だと思います。)

 

 

こうしたことから、日頃よくお酒を飲む、という初診の患者さんには、量、頻度、種類、ペース等々、詳しく聞いておくことが、「正しい」東洋医学的な診断をする上ではとても大事になります。


冒頭の患者さんも、こうした「お酒」というものの特徴から考えると、ちょっと考えにくい症状、所見を呈していたので、
冒頭のようなやり取りになった訳です。

 


お酒以外の嗜好品では「カフェイン類」というのも見逃せませんが、それはまた今度語ることにします。(笑)


まあ、いずれにしても最近のようなジメジメした時期を快適に過ごそうと思ったら、酒だろうがカフェインだろうがジュースだろうが、

 

お茶やお水であっても、過度に飲まないことです!

 


「脾」は湿気(余分なお水)を嫌いますのでネ・・・。

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