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昨日、大阪都構想の住民投票が僅差で否決された。


これにより、橋下徹大阪市長は今年いっぱいで政治家引退、国政政党「維新の会」江田代表も引責辞任、と、

橋下さんがこの7年間で作り上げた一つの流れが、幕引きに向かっているように見える。


昨日の会見での彼の顔は爽やかだった。


これは単純に、やり切った思いがあったんだろう。


橋下市長に関しては、これまでにも何回か書いている。

橋下市長フィーバー
「感情」と「論理」
机上の空論
拒否する勇気
「小異を捨てて大同につく」という言葉
片言隻語（へんげんせきご）　　　　　　　　参照


〇


これで橋下劇場は終焉か・・・？


僕には、そうでもないように思える。


穿った見方をすれば、憲法改正の住民（国民）投票の予行演習をやって見せたようにも見える。


大坂都構想案だって、これで終わりとは限らず、賛成派がかなりの数いることが判明したワケで、しかも反対派の多くは高齢者層だそうだから、

維新の会は徐々に崩壊するかもしれないが、今後の大阪市政の中で、他会派の政治がヘタ打ちまくったら、再び都構想案が持ち上がり、

その時は可決される可能性も十分にある。


案（協定書）がすでに完成している以上、次回はそれの修正で済むので、もっとスピーディーにいくだろう。


橋下さんは、引退後も何かのメディアで絶妙な発言をして、非常に大きな影響力を持つだろうし。


まあ、東京に住んでいる私からすれば、明らかに無駄が多い大阪の二重行政が、東京23区のように整備されるって話だから、

別にいんじゃないの？何がイカンの？と思う訳だが。


あとまあ、反対派の言っていることの意味がよく分からなかった。


反対するなら、それなりの対案を出さないとイカンよねえ。


俺たちは現状維持のままでもっともっと甘い汁が吸いたいんだよ、急に出てきて、ガチャガチャいじってくれるな、

と言っているようにしか聞こえなかった。


一応、ギリギリになって自民党から総合区案というものが出てきたが、これだって橋本さんに煽られて、慌ててとってつけた感が否めないように感じました。


〇


それなのに、敗因は何だろうか。


橋下さんが会見で言っていたように、負けは負け。


まあ色々あるだろうが、一つには、既存の組織が味方につけれなかったことだろう。


けっきょく、組織票。


でも、既存の組織に阿っていたら、そもそもこういう流れは作れなかっただろう。


まさに既存のデカいデカい組織に何とか独力で戦を仕掛けて、叩き潰された、ねじ伏せられたわけだ。


それで勝つためには、無党派層や若者を、もっともっとガッチリと味方につけるべきだったが、ここがもう一歩及ばなかったんだろう。


でもまあ、政治に無関心と言われる現代人から、67％の投票率をたたき出したことは素晴らしい。


何かで頑張る人の、一つのやり方を見せてもらったように思う。


彼は多くの人を感化した。


一人が自分を犠牲にして、ああいう活動をすれば、あとに繋がる。


そうやって、いい伝統みたいなものが、徐々に出来ていくのでしょう。



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