東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「胃」って何ですか?(その6)

2010.07.29

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これまでのお話・・・

「胃」って何ですか?
「胃」って何ですか?(その2)
「胃」って何ですか?(その3)
「胃」って何ですか?(その4)
「胃」って何ですか?(その5)

 


☆「胃の気」について

 


これまでの、「脾」と「胃」についてのお話を読んで下さった方には、いかに東洋医学が「脾胃」というものを重要視しているか、少しは伝わったんじゃないかと思います。

 


結局、人間が、どんな状態であれ「生きている」ということは、「脾胃」の働きがまだある、ということを示しています。

 


なぜなら、東洋医学では、人間が健康に生きる上で欠かせないのは「気血」が正常に全身を巡っていること、な訳ですが、この「気血」そのものの生産工場である「脾胃」がダメになっちゃったら、

 

どんどん体は弱っていく、と考えるからです。

 


そして生命を維持できるだけの「気血」の絶対量に及ばなくなったならば、人間は死んでしまいます。

 


言わば、川の水源が枯れてしまうようなもんです。

 


この「脾胃」が気血生産の大本(おおもと)として働いている、全身の活動を正常たらしめている、根源的な働きのことを東洋医学では「胃の気」と呼びます。

 


そしてその「胃の気」の盛衰をうかがい知るのに、専門家の間で最もよく知られた診察法が「脈診」であります。

 


脈診については以前、
「脈」で何が分かるの?に少しだけ書きましたが、脈から得られる情報というのは他にもたくさんあるのですが、中でも重要なのが、

「胃の気」の盛衰を知る、

ということです。

 


(一社)北辰会では、この胃の気の盛衰を専一としてうかがう脈診法を「胃の気の脈診」と呼んで臨床応用しており、脈診というものは、色々な情報を与えてくれるけれども、

 

結局、最終的には「胃の気」の盛衰を診るものである、と位置付けています。

 


これはなにも、北辰会独自の、オリジナルの考え方という訳ではなく、中国や日本の歴代の医家たちも、みんな重要視した考え方です。

 


当然、現代においても、北辰会以外の流派の先生方も重要視しておられる部分です。

 


僕も長いこと、往診での鍼灸治療をやらせていただいておりますので、これまであらゆる重病、難病の患者さんを診る機会をいただいておりますが、

 

やはり最終的には「胃の気」の存亡を診ていきます。

 


鍼をして脈がどう変化するか、場合によっては一口水を飲んでいただいて脈がどう変化するか、を指標にしていきます。

 


これが良性の変化を示せば「胃の気あり」、悪化するようであれば「胃の気の衰絶」と考え、予後は不良、場合によっては死に至る、と考えます。

 


俗によく、

「口からモノが食えなくなったらもう駄目だ。」

なんて言われることがありますが、これはある意味では当たっていると思います。

 

 

点滴や胃ろうのみで、”元気に”生きている人はいません。

 

 


「長生き」というのは、単純に生存時間が長いこと”のみ”を言うのでしょうか。

 

次回に続く

 

 

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「望診」の練習

2010.07.12

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僕は普段、ほとんど電車に乗りません。

 


往診にはバイクに乗って出かけるし、家に帰るのもバイクです。

 


まーあと、基本的に苦手なんですよね。

 


東京の満員電車とかって。

(田舎もんなんで・・・。)

 


しかし、月に1回、関西に勉強会に行く時や、昨日のようにイレギュラーに群馬に帰ることになった時なんかは、僕も仕方なく電車に乗ります。

 


嫌いな乗り物に乗る時間を、いかにして楽しい時間に変えるか、変えられるか、これはとっても大事なことです。

「面白き こともなき世を 面白く(by 高杉晋作)」

・・・的な考え方です!

 


そこで10年ぐらい前から、僕の生活の中では比較的貴重な「電車に乗る」という時間を、東洋医学の重要な診察法の一つである、「望診(ぼうしん)」の練習時間にあてています。

 


「望診」というのは、「望んで診る」ですから、目で見た情報のみから、その患者さんの病態を把握する、大変高度な診察法です。

 


鍼の古典に、

「望んで知るを神となす。」(『難経』61難)

という言葉があるくらいで、一瞥しただけでその患者さんの状態が分かってしまうなんてのは”神ワザ”である、と述べられています。

 


当然、僕のような凡人には、見ただけでその患者さんの状態を云々するなんてことはまだまだ出来ませんので、反復練習する必要が大いにある訳です。

 


やり方はまず、自分の車両に乗っている人の中から、最も具合の悪そうな人を見つけ出します。

(ここは直感+理論です。)

 


それで、見つけたならば、その人の立ち方、服装、顔色、誰かといるならばその声色、話し方、髪質、目つき、しぐさなどなど、あらゆる情報を意識的にキャッチします。

 


この時、あからさまに観察している、ということをその対象に気付かれないように、素早く観察するのが一つのポイントかな、と思います。

 


「ジーッと見るのではなく、ふわっと、見るとはなく見る」

・・・これも望診の基本です。

 


そしてそこから、どれぐらいの病理パターンや、その人の持つ症状を想像できるか、頭の中で考えます。

(さすがに実際に話しかけたりはしませんので、答えはもらえないんですが、これがとてもいい思考トレーニングになります。)

 


この、想起できるパターンの数が多ければ多いほど、また、説得力のあるものであればあるほど、

”「視覚情報」から紡ぎ出せる東洋医学的な意味づけ”

の幅が大きい、深い、ということになり、これは普段の臨床に非常に生きてきます。

 


そんなわけで、たまに乗る退屈で窮屈な電車が、僕にとっては「思考実験力」の上達機関へと変化しました。

 


なんかすいません変態っぽいブログで・・・。(苦笑)

 

 


でも、ホント大事だよ。こういうの。

 

 

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忙しいが嬉しい

2010.07.06

今日は何やら猛烈に忙しかったです・・・。

朝から往診患者さんの予定が若干狂い、そのついでに電話にてバタバタと予約が入り、さらに支払いだの受取りだの、次から次へと電話が・・・。

ほんの一瞬、久々に、忙しさからくる「謎のトランス状態」のようなものに入りかけました。(笑)

・・・でもまあ、この時間になって、落ち着いて考えると、こんなに嬉しいことないですね。(感謝)

駆け出しの頃、だ~れも僕の鍼なんかに見向きもしてくれなかったです。

僕は学生の頃、クラスの同級生達を、もちろんお金なんてもらわずに、夜学の学校が終わった後、当時バイトで働いていた治療院のベッドを貸してもらって、鍼を打たせてもらっていました。

勉強会で教わったこと、本に書いてあること、先輩が言っていたこと、やっていたこと、その全てを実際に試してみていました。

しかしえらいもんで、「別に治りもしない、やる気だけの下手くそな鍼」というのは、”無料”でやってるにも関わらず、誰も受けに来ません。

(苦笑・・・残念ながら商品価値として0以下なんだよね。)

だから仕方なく、半ば強引に、半強制的にクラスメイト、職場の同僚やその友達に鍼を打っていました。ただ鍼が上手くなりたい一心でね。

まあ、学問も経験も浅い(というかほぼない)中でそんな無茶してる訳だから、当たり前だし、そこまで苦痛でもなかったけど、随分悔しい思いもしました。

「下手くそ!」と言われたこともあります。

「治らないじゃないか、ウソツキ!」と言われたこともあります。

・・・それが今では、僕の鍼を支持してくれる患者さんで1日の予定が埋まるぐらい、たくさんいます。これは実に感動的なことです。「努力」というのは無駄にはなりませんな。

でも、僕としてはもっともっと感動したいし、患者さんを感動させたいんで、もっともっと努力します。これは一生です。

鍼の限界は果てしない、と思っているからです。

梅雨入りとワールドカップ

2010.06.14

今日はまともに時事ネタを書こうと思います。

今日はなかなかの往診日和でした・・・。

 

今日から梅雨入りだそうですねえ・・・。

 

普段往診をやっている清明院にとっては大変な時期となります。

(まあ、慣れましたがね。(笑))

 

この時期は「湿気」が問題になります。以前書いたように、この「湿気」というのは人体の健康にしばしば悪影響を及ぼします。

 

この時期を快適に乗り切るためには、まずは何しろ胃腸をいじめないことです。具体的に言うと、「暴飲暴食」をしないことが極めて重要です。

「暴飲暴食」をして、消化されきらない余分なものが体内に滞ると、体の中が、言わば「しけった」状態になります。

(笑・・・クサそうでしょ?実際にクサくなる場合もあります。)

 

こういう状態になると、この時期は体の外も「しけって」いますので、体の中も外もジメジメ、そうなると

 

”重だるい”

 

”ヤル気が出ない”

 

という症状がよく出ます。

 

そしてこの”ジメジメ”は当然、気血の流れを阻害しますので、普段慢性の痛みや痺れのある人なんかにとっては、症状の悪化しやすい時期でもあります。

気をつけましょう。

 

もし付き合いなんかで暴飲暴食してしまったら、次の日は飲食物を極端に減らすか、運動して汗を出して”ジメジメ”を発散すればよいのです。

要は体をサラっと、パリッと、”乾かす”訳ですね。(笑)

 

・・・まあでも冗談抜きで、これが梅雨時期を快適に過ごす最大の”コツ”であります!

 

そして今日はワールドカップ初戦です!

 

 

僕はサッカーはあんまり詳しくないんですが、友人に誘われましたので、今日はスポーツバーなるものに行って応援してこようと思います。

 

カメルーンはFIFAのランキングだと格上の相手だけど、これまで2勝1分と、日本は負けたことがない、比較的相性のいい相手のようです。

 

せっかくだからぜひとも勝ってほしいと思います。

 

選手が感じてるプレッシャーは半端じゃないでしょうけど、是非そんなの跳ね返して、思いっきり暴れて欲しいと思います。

 

・・・ただ、オウンゴールはやめて欲しいですが。(苦笑)

 

 

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実は・・・

2010.06.06

症例発表、勉強会の感想、ご報告は次回に書こうと思います。

・・・なぜならば、この間このブログにてお伝えした、群馬の祖母なんですが、金曜日の夜に、亡くなりました。

実は、今日が葬儀だったんですが、症例発表に穴をあけて、北辰会に迷惑をかける訳にはいかないし、この状況で、もし祖母なら天国から、

「行っといでよ。」

と言うだろう、と勝手に思ったので、行ってきました。

明日、月曜日の告別式には出ますので、明日の月曜日は臨時休診とさせていただきます。

あしからずご了承ください。

・・・祖母が脳出血で倒れたのが29日の土曜日、それから約1週間で、あっけなく逝ってしまいました。

多くの患者さんからご心配の声をいただきましたが、往診に行った結果等、このブログ上でのご報告を控えていたのは、正直、このまま安定するかどうか、ちょっと微妙だな、と思っていたからです。

いやな予感が当たってしまいました。

お見舞い兼往診に行った時、ほとんど意識はなかったんですが、鍼をすると若干は良性の反応を示したものの、僕が思うほどの反応はなく、正直、

「んー、ちょっと手ごたえに欠けるなー・・・。」

と思っていました。

また、それ以外の東洋医学的な所見も、決して「いい」とは言えない状態だったので、ちょっと心配していましたが、やっぱりかー、といったところです。

祖母は、優しい、でもキッチリとした人でした。

僕が上京したてでお金がまったくない時、ひそかに送金してくれたり、僕が”東洋医学の医者”を目指すと言い放った時、

「まあ、色んなこと言う人がいるだろうけど、私は東洋医学の言う”気”とかなんだとかっていうものは、”ある”と思うよ!」

と、先先を見越した言葉で励ましてくれたりしました。

「死にざま」即「生きざま」と言われますが、倒れて1週間、遠方の家族達みんなと顔を合わせてから、サッと亡くなるという、

非常に段取りがうまく、頭のいい女性であった、祖母らしい最後だったのかな、と思います。

ご心配いただいた患者さま方、ありがとうございました。

合掌

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予期せぬ事態

2010.05.29

今日は朝からバタバタとあわただしく治療治療・・・。

そのまま午後になり、

 「さーて今日の仕事が終わったら、来週末に発表する症例の最終まとめでもやるかなー・・。」

 な~んて思ってたら、母から一本の電話・・。

 「おばあちゃんが脳出血で倒れたらしい。」

 とのこと。

 母は今、仕事で県外に居るので、今日、群馬で祖母の身の回りの世話をしている、叔母から一報を聞いて、慌てて電話してきたそうです。

 祖母が以前から具合があまりよくなかったことは知っていたので、それほど動揺はしませんでしたが、身内にこういうことがあると、いやなもんです。

 まあすぐに、

「で、どんな状況?」

 と確認すると、

 「詳しい事は分からないけど、一時は危なかったけど、今は安定してるらしい。」 とのこと。

 ・・・ということで、これから群馬まで往診に行ってきます!!

パソコンソフト

2010.05.26

今日もまたまた、あいにく過ぎるお天気のなか、元気にバイクで何軒か往診に行って来ました!

 往診先の高齢の患者さん達は、こういった「急激な陽気の変化」にとても敏感で、バッチリと対策をとっております。

 (笑・・・老練なテクニックとでも言うのか、サスガ!と思わされる事が多いです。)

 意外と、外来でみえる若い患者さん達のほうが、悪天候の影響はもろに受けてるように思いますねえ。

 そして本日の診療終了後は、清明院の事務作業効率化パソコンソフト作成ミーティングです!

・・・これは、清明院には事務作業をする人がおらず(苦笑)、尚且つ院長も副院長も事務作業がとっても苦手!

・・・ということで、より効率化するためのソフトを、知り合いに作ってもらっております。

そして終了後はまたまた、お酒・・・。(笑)

まー次から次に、色々と、やることがございます・・・!

患者さんの声(80代女性:末期癌による全身の浮腫み、激痛、呼吸困難など)

2010.05.25

久々に、「患者さんの声」をいただきましたので、載せさせていただきます。


本症例の患者さんは、今年(平成22年)の2月に他界されました。

以下の文章は、お孫さん(現在清明院に通院中)が書いて下さったものです。

 


80代 女性

症状:全身転移による末期癌による浮腫み、呼吸困難、歩行困難、全身の痛みなど

 

昨年(平成21年)の秋頃、祖母の細い足が急にゾウの足のように浮腫み、それをきっかけに病院の検査で調べた結果、癌の末期と宣告されました。

 


足の浮腫み以外は特に身体に大きな不調がなかったので、家族にとっては大きな衝撃でした。

専門医の先生は祖母の年齢、体力を考えて、手術や抗癌剤治療は勧めませんでした。

 
家族で慎重に話し合った結果、祖母には病気の事は伝えず、これまで通り、普通の生活をしながら祖母を看病し自宅で看取ることを決めました。

 


祖母は以前から足腰の不調等で竹下先生にお世話になっていたので、祖母の身体に関しては、引き続き竹下先生に全面的にお任せすることにしました。

 
これは私達家族からの願いでもありましたが、竹下先生の目指すところは、なるべく苦しませずに逝かせてあげること、でした。

 


昨年の
10月頃から竹下先生と松木先生が交代で週に34日、往診にきてくださり、特に大きな変化は無く新年を迎えられました。

 
癌患者とは思えないほど食欲はあり、癌の末期だなんて誤診ではないか、と疑ったくらいでした。

若干のふらつきがありましたが、鍼のあとはふらつきがなくなり、元気と自信を取り戻している様子でした。

 


その後徐々にふらつきが強くなり、家の中を動く事もままならなくなった頃、さすがの祖母も不安を覚え、落ち込んでいる事が多かったのですが、

やはり竹下先生と松木先生に優しく励まされ、支えて頂いていたように思えます。

 


鍼が終るとニコニコしていて

「心配しなくていいよ。」

って言われた、とうれしそうに話していました。

 


2月に入った頃からたまに腹部に痛みを訴えたり、ちょっと動くと息切れがひどかったり、食欲が減ってきたり、

と色々出てきましたが、ほぼ全て鍼で対処して頂き、穏やかに過ごさせていただきました。

 


年明けくらいからは近所の内科医院の先生も往診にきて下さっていて、介護保険を使って介護ベッドや酸素の機械や、

浮腫みをとるマッサージ機などをレンタルして下さり、病状に合わせて薬を出して下さっていました。

 


なんとなく外枠のケアを西洋医学で、内側を東洋医学で、といった感じの西洋医学と東洋医学のコラボレーションだったように思えます。

 


2月の中旬に体調が急に悪化し、2月末に亡くなるまで、竹下先生がお忙しい合間
を縫って毎日来てくださいました。

先生が毎日来て下さる事は祖母にとっての安心でもありましたが、私達家族の安心でもあり心の支えでもありました。

先生の月に唯一のお休みの日まで

 

「いつでも携帯に電話してください。」

 

とおっしゃってくださった先生に、本当に感謝の気持でいっぱいでした。

 

昨年の10月の時点で全身に癌が転移していて、手のほどこしようがない、という状態だった祖母が、亡くなる数日前まで食べたい物を美味しい、と言って食べていられた事、

 

癌の末期患者として苦しんだのは最後のほんのちょっとだけで、しかもその頃はほとんど意識が無かったと思うので、祖母はおそらく自分が重い病気であることに気付かないまま亡くなっていけた事は、

 

祖母自身にとっても私達家族にとっても、幸せな事だったと思います。

 

鍼治療の不思議を見せて頂きました。

 

そして何より竹下先生と松木先生が一生懸命やってくださったおかげだと思っています。

 

心から感謝しています。

 

約半年間、祖母の事でお世話になり、先生方はすっかりうちの親戚一同のヒーローとなり、死ぬときは清明院にお世話になる、と決めている人たちもいるので、

 

 

 

私を含め家族、親戚ぐるみで今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

◆清明院からのコメント

 

 

この症例は、末期癌と判明してから、亡くなられるまでの約4カ月間を、ご家族の要望により、ほとんど鍼のみで対応した、貴重な症例であります。

上の文章にもある通り、本症例の目的は、なるべく患者さん御本人を楽に逝かせてあげることでした。

「腎虚水泛(じんきょすいはん)、血熱(けつねつ)」と証を立てて最後まで治療し、それはなんとか達成してあげられたと思いますが、

 

最後は亡くなってしまった訳ですから、僕にとっては、もっとこうしてあげられたんじゃないか、ああしてあげられたんじゃないかと、今でも、

 

色々と考えさせられる症例でもあります。

 

人間は早かれ遅かれ、誰でもいつか必ず亡くなります。

 

悲しいけど、それは皆が分かっていることです。

 

ただ、最後亡くなる時ぐらいはなるべく苦しみたくない、周りに迷惑をかけたくない、というのが、多くの患者さんの考え方です。

 

この患者さん自身もそういう方でした。

 

この症例のように、現代西洋医学的には手の施しようがない状態の患者さんにも、鍼は強い味方になります。

 

鍼をして、安心し、痛みが楽になる、よく眠れる、結果、そんなに苦しまずに、比較的安らかに最期を迎えられる。そういう症例を、僕の短い臨床経験の中でも、何例も経験しています。

 

反対に、病院から手の施しようがない、と言われているにも関わらず、開腹手術、抗癌剤治療を選択し、酷い副作用に苦しみながら、本人もご家族も泣きながら亡くなっていった患者さんも、これまでに何人か診ています。

 

この方が亡くなられる前日の、意識があった最後の往診の時、帰り際に、

「明日も来るからね。」

 

と声をかけると、それまで苦しそうにしていたのに、ニコッと笑って頭を下げた、この患者さんの笑顔を、今でも昨日のことのように思い出します。

 

「東洋医学」とは何なのか、“人の生き死に”に対して何が出来るのか、限界は果てしない、と僕は思っています。

 

 

 

 

クチナシ!!

2010.05.17

以前、花咲く清明院でお伝えした、この花↓の名前なんですが・・・、

多くの患者さんの御協力で、「クチナシ」と判明いたしました!!

・・・まったく、クチナシの実と言えば、かの有名な漢方薬、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」の構成生薬の一つ、梔子(しし)じゃないですか!!!

いくら湯液家じゃないにしたって、東洋医学をやっているもののはしくれとして、あー、情けない情けない・・・(>_<)

とんだ恥をさらしてしまいました・・・。今度からはこういうの書く時は気をつけよ・・・。(反省)

清明院の往診患者さんには、代々農家をやっておられる患者さんが何人かおられます。

今日はその患者さん達の、「クチナシ」にまつわる雑学の多さに圧倒されました・・・。(やっぱ患者さんは先生。)

上の写真の、清明院の鉢植えのクチナシは、品種改良された「八重咲き」というクチナシだそうで、このクチナシはいくら大きく育てても実はつかないそうです。

また、クチナシの果実を乾燥させると食品を黄色く着色するのによく用いられ、お正月の栗きんとん、たくあんなどの着色によく使われるそうです。

また、クチナシの果実=梔子(しし)は、つぶして火傷や炎症が起こっているところの患部に貼って、湿布として貼るとよく熱が取れるとか、女の子のいる家には「嫁のクチがナシ」ということでゲンが悪いから植えない、とかetcetc…

出るわ出るわ、「クチナシ」にまつわる雑学の数々・・・。

即席「クチナシ博士」となりました。。。

教えて下さった患者さま各位、ありがとうございました<m(__)m>

完全オフ!

2010.05.16

今日は久々に一日完全オフにしました!

やろうと思えば朝から色々とやることもあったんですが、昨日の段階で、あえて

「今日は休もう!」

と決めて、一日ゴロゴロ・・・。たまにはこういう日を作らないと、かえって日ごろの臨床のパフォーマンスが下がります。

GW以来ダーッと忙しい日々が続いていましたので、これで受電完了しました。

さて、今晩から来月の症例発表や、新しい埼玉方面の往診患者さんの書類の手配、などなど、ちょっと停滞気味だった仕事を片付けようと思います。

動いたら休む、休んだら動く、これまた陰陽。偏ったらいけません。

明日からまたガンガン行きますよ~!!

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