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こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話・・・
世界最古の解剖
世界最古の解剖 (その2)
『存真環中図』~世界最古の解剖(その3)~
『頓医抄』~世界最古の解剖(その4)~
僧医・梶原性全~世界最古の解剖(その5)~
続き行きます!!
前回までのお話は、
『頓医抄』を書いた梶原性全(かじわらしょうぜん)について書きました。
彼は僧医であり、その仏心によって広く世の民衆を救済したいとの想いから、
『頓医抄』を上梓したこともお話しました。
今回はその『頓医抄』について、いくつか触れていきたいと思います。
『頓医抄』にはいくつか特長があります。
1.全文和文(かな書)である。
2.全文和文の医書としては現存最古である。
3.解剖・生理の項目を置いた。
4.内容が陰陽五行を背景とした内経医学をベースとしている。
5. 一貫して仏教的慈悲の心が貫かれている。
などが挙げられます。
医学史的には特に1、2、3が重要です。
臨床家的には4、5が重要になってくるかと思います。
この当時(鎌倉時代)、和文は広く普及し、識字率は高かったものの、
漢文に対する素養はほとんどなかったようです。
ですから、中国医学が記された漢籍を読むことができる知識人はあまりいなかったと言えます。
それは医師においても例外なく、漢籍を理解できないため、
中国から入ってくる新しい医学知識や技術を理解できず、デタラメな医療を振り回す、
ニワカ開業医が蔓延し、利潤をむさぼっていました。
この荒廃した医師や医療を立て直さんが為、また一般民衆にも広く医学知識を身に付けさせることで、
多くの民衆が医学の恩恵に授かれると考えました。
そのため、誰にでも読める”和文”にて『頓医抄』を著したのです。
さらに、当時の仏教書は和文で書かれており、
それにより信者を多く獲得していたことを性全は知っていた、
ということも全文和文にした理由の一つだと思います。
3については今まで話してきた通りです。
また、この『頓医抄』のベースに陰陽五行を中心とした内経医学が入ってきています。
この鎌倉時代というのは日本の鍼灸湯液史においてとても重要です。
鎌倉時代は禅僧が盛んに渡宋し、中国の最新医学が日本に多く流入してきた時代でもありました。
そういった流れもあり、この時代からやっと、
五運六気説(五運・・・木火土金水、六気・・・太陽、陽明、少陽、太陰、厥陰、少陰)が普及しだし、
医学に取り入れだされました。
ですから性全は『頓医抄』の中で、
「病気の治療とは要するに五運六気の補瀉を求めることだ」
と論断しております。
これは現在の鍼灸治療の基礎に置かれている考え方ですね。
性全、非常に明快です。
少し長くなってきたので続きは次回に。
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