東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「腎(じん)」ってなんですか?(その1)

2010.12.15

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さてさて、そろそろ五臓六腑シリーズを再開したいと思います。

 


これまで、肝、心、脾、肺、胃、小腸、大腸と、つらつらと解説してきました。

(右にある、それぞれのカテゴリー参照)

 

・・・このシリーズで僕が気を使っているのは、

1.「極力、東洋医学の専門用語を使わないこと」

2.「各種の古典からの、原文を使った引用は極力避けること」

3.「喋り口調で書くこと」

4.「どこから読んでも理解できるように」

などです。

 

1.をあまりやると、読んでくれる人がかなり限られてしまうように思います。

2.をやると、それだけでアレルギー反応を示す人が多くいることを、僕はよく知っています。(苦笑)

3.は、そうすることで、少しは読みやすくなるかなあという配慮からです。(特に論文口調に慣れてない若い人)

4.は、東洋医学という学問は当然ながら非常に膨大な内容を持っていますので、その大きな山を目の前にして、”興味はあるけど手が出ない”人のために、

 

楽しく、楽に読めて、気が付いたらずいぶん詳しくなってた、という感じになっていただきたいとの思いから、どこからでも、各人が興味のある部分から入れるようにと工夫した書き方を心がけています。

 


・・・というような理由からであります。

 

ではいきます。

 


東洋医学の言う「腎」というのは、五臓六腑の中の、”五臓”の中の一つであります。

「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」って何ですか? 参照

 


「腎の臓」というものも、当然西洋医学の言う「腎臓=kidney」とは、まったくの別物です。

 


位置も機能も形態も、部分的には西洋医学のそれとオーバーラップすることはありますが、まったく別の概念としておさえた方が正解だと思います。

 


なぜならば、理論的に深く突き詰めていくと、どんどんつじつまが合わなくなるからです。

 


コレは五臓六腑すべてに共通して言えることです。

 


ここら辺を最初からごっちゃにして理解してしまうと、後々ワケが分からくなってしまうケースが非常に多いように思います。

 


東洋医学は東洋医学、西洋医学は西洋医学、どちらもすごいけど、2者は根本的に違うんだ、という意識です。

 


まあ例えるならば、聖書の言葉や考え方を徹頭徹尾仏教の用語で説明することが困難であることと似ていると思います。

 

前置きが長くなりましたので、続きは次回。(笑)

 

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「養生」の大事

2010.12.07

最近、随分と寒くなってきました。

・・・というよりも昼と夜の寒暖差、湿度の差が激しいですねえ。

以前も、養生や、急激な気候変動について書きました。

「養生」と「鍼灸」
急激な温度差と湿度差 参照


まあ、いずれにせよ本格的な真冬はもうすぐそこです。

こういう時の過ごし方を誤ると、普段から精神的、肉体的に疲れている人は特に、大概カゼをひきます。

そして、そこにさらに誤った養生法を重ねることによって、さらにこじれていきます。

早い段階で正しい治療と正しい養生をしてしまえば、カゼなんてものはどうってことありません!

コワいコワいと思って、カゼの人を避けてたってこの時期避けきれませんし、始まりませんから(笑)、

まずは正確な自分の体質を知って、正しい養生法はどんなものかを知るところからスタートするべきでしょう。

西洋医学では、インフルエンザや、肺炎が恐いということもあって、ワクチン接種や、ひいてしまったら解熱剤、抗生剤なんかを使って対応しています。

東洋医学では当然ながら、昔から今日に至るまで、鍼灸と漢方で対応します。


でも双方とも、その前に、まずは「養生」が大事です。

いざひいてしまって、治療しなければならない状況になったとしても、まずは「正しい養生」ありきです。

手洗いうがいはもちろんのこと、普段からのぼせ易い人は足腰をしっかりと防寒しておく必要があるし、

暴飲暴食から胃腸を弱らせている人は飲食を減らし気味にし、胃腸に負担をかけないことがポイントになるでしょう。

また、ハードワーカーで睡眠不足、過労気味の人はしっかりとした睡眠時間の確保、

運動不足で体がなまっていたり、精神的ストレスでイライラしている人は散歩等の軽い運動や、

そういう時間が取れないのであれば、せめて少しぬるめのお湯にゆっくりつかって少し汗を出してあげてから布団に入るとか、

必ずその人の弱点をうまくフォローできるような養生法が効果的です。

よく巷で目にする、

「〇〇さえ食べていればカゼ知らず!」

とかそういう、

”これさえやってればオールオーケー”方式は絶対に間違いです。


これだけ個体差があって、なおかつその個体が置かれている環境も千差万別な訳で、特定の何かをしとけばオールオーケーなんて、どう考えてもありえません。

 

(特定の感染症に対するワクチンなんかの場合は除く)

そうではなく、

「自分自身の正しい体質と、それを取り巻く今現在の環境、状況」

に対する正確な理解と、

「それに合わせた的確な養生法」

があってこそ、病を未然に防げる、あるいはかかってしまったとしても最小限に食い止めることが可能になるのではないしょうか。


患者さんの話を聞いていると、間違った養生法をしていることが非常に多く見受けられます。

上記に書いたような養生法はあくまでも一例であり、その患者さんに合わせた、もっともっと細かい養生指導も、やろうと思えば可能であります。

きちんとした養生、それをするためのきちんとした自分の体質把握、これが健康の第一歩じゃないかな、と思います。

そのために清明院では、初診時の詳細な問診を大事にしているのです。

治らん治らんと、自分の生活の見直しを棚に上げて、あれ飲んでみたりこれ食べてみたり、ウロウロしてても、思うように治らんのは当たり前です。

東洋医学も西洋医学も確かに優れた医学であり、あらゆる病に効果的ではありますが、

 

その効果を最大限生かすためにも、

 

「その人に合った正しい養生の実践」

 

というのは一大事なのであります。

 


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「小腸」って何ですか?(その4)

2010.10.30

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これまでのお話・・・

「心」って何ですか?(その7)
「小腸」って何ですか?(その1)
「小腸」って何ですか?(その2)
「小腸」って何ですか?(その3)

 

さーさー、グイグイいきましょう!

 


☆「小腸の腑」と「心の臓」の関わり

 


以前、”腑”にはそれぞれ、関係の深い”臓”が存在する、ということを述べました。

「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


「小腸の腑」にも、お相手が存在します。

 


それは「心の臓」です。

 


ではこの二つは、具体的にどのように関わっているのでしょうか。

 


前回(その3)の中で、「小腸の腑」の働きのあらましは述べました。

 


「心の臓」についても、以前すでに述べました。

「心」って何ですか?シリーズ 参照

 


これらを読むと、

「・・・あれー?関係、あんまりなくないすか??」

と思う方も多いのではないかと思いますが、これらはちゃんと関わります。

 


まあ、あまり難しくないように解説しますと、まず「心の臓」というのは、東洋医学では、「心火(しんか)」とか「君火(くんか)」とか呼ばれ、

”火(か)”と付くぐらいですから、非常に陽気の強い臓だ、と考えられています。

 


この”陽気が強い”ということの意味は”極めて動的である”と考えてもらったら、分かりやすいかと思います。

 


ドックンドックンと、生まれてから死ぬまで、片時も休まずに伸び縮みを繰り返し、全身に血(けつ)を送り込んでいる、唯一の原動力ですから、

五臓六腑の中では随一の「超」動的、アクティブ、アグレッシブ極まりない存在です。

 


だから、極めて陽気が強い、言いかえれば、全身を血(けつ)で温める力を担っている、「あたため中心キャラ」、という風に理解できます。

 


次に、「小腸の腑」というのは、脾胃から降りてきた飲食物に対して、”お水”と”固形物”を分けるのがメインの仕事だよ、と前回述べました。

 


・・・ここで、もし皆さんなら、ぐちゃぐちゃのドロドロでべちゃべちゃの、固体とも液体ともつかぬものがあったとして、それから

 

「速やかに」かつ「キレイに」

 

水分を取り出せ、と言われたらどうしますか?

 


1.濾し取るか、

2.とろ火にかけて湯気をキャッチするか、

3.あるいは濾しながらとろ火にかけて、さらに湯気をもキャッチするか、

ですよね?

 

・・・これは、3.が一番速やかでキレイです。

 

人間の五臓六腑の働きには、まったく無駄がないです。

 

東洋医学では、ある意味人体を「完成形」「完全体」と考えていますので、正常な、調和のとれた状態であれば、極めて霊妙に、粛々と、滞りなく、速やかに、生命活動が営まれる、と考えます。

 


当然、「小腸の腑」による、”水分と固形物の仕分け作業”というのも、上記3.のやり方で行われている、と考えます。

 


そしてそれを一番メインとして助けているのが、「心の臓」”あたためパワー”なのであり、その意味で、

「小腸の腑」と「心の臓」は表裏関係にあり、非常に深く関わる

と、東洋医学では考えるのです。


(苦笑・・・今日の話、分かりにくかったでしょうか?分かりにくかったらコメント下さいネ。)

 

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「小腸」って何ですか?(その3)

2010.10.29

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これまでのお話・・・

「心」って何ですか?(その7)
「小腸」って何ですか?(その1)
「小腸」って何ですか?(その2)

 

さー、どんどんいきましょう!

 

☆小腸の働き

 

 

「小腸の腑」は、おへそのちょい上で、「胃の腑」とジョイントする、と考えます。

 


そしてそこに、「脾の臓と胃の腑」で、あらかた吸収された、飲食物の残り物が下りてきます。

 


コレに対して「小腸の腑」は、その残り物の中の”お水””カス”(大便のもと)をせっせと分ける仕事を担います。

 


そして、分けた後の”お水”については、尿のもととなるように、「膀胱の腑」に移動させます。

「膀胱の腑」についても、またそのうち解説します。)

 


この働きにより、小腸よりもさらに下にある「大腸の腑」には、より”カスらしいカス”が下っていくことになり、正常な排便を助けます。

 


もしここ(小腸)で、お水とカスがうまく分けられなかった場合、「下痢」という現象が起こりやすくなります。

 


ただ、勘違いしないでいただきたいのは、「下痢」の原因は他にもあり、「下痢イコール小腸の腑の異常」ではない、ということです。

(苦笑・・・東洋医学では、病的な現象を考える場合、そういう短絡的な考え方はほとんどしません。)

 


まあ要はこの、脾胃から降りてきた飲食物の残りカスの中の”水と固体を分ける”というのが、「小腸の腑」のメインの働きとなります。

 


古代中国の医師たちは、「大腸の腑」の重要な仕事である、”大便のもと”をトイレへと伝え導く、という働きと違って、”水と固体を分ける”という作業をしなくてはならないから、

 

その分「小腸の腑」には太さよりも長さが必要、と考えたんでしょうかねー・・・。

 

(因みに、内臓を実際に取り出して長さを細かく計測した記載は、中国漢代『難経』42難にあります。)

 

 


(その2)に出したような臓腑の図を書いた人に、色々と質問してみたいもんですが、それは時代が違うから、かないませんしねー・・・。

 


結局、現代を生き、東洋医学を実践する我々は、まずは鍼灸医学の根本思想や哲学が西洋医学のそれと違う、ということをキチッと認識すべきだし、

それをしたならば、あとは東洋医学が数千年にわたり採用している説に法り、治療技術を研鑽していくのが一番いいと、僕は思っています。

 

まあ、こう言うと、聞く人によっては僕が頑固で偏屈に、東洋医学にこだわってるように聞こえるかもしれないけども、これまで、この考え方で毎日患者さんをやっていて、

「あーなるほど、確かに東洋医学が言っていることは正しいナー。」

という風に僕自身が実感することが出来たので、自身の実体験からこのように考えている、というだけの話です。

 

 


西洋医学をやるのは西洋医師にお任せすればいいことであって、僕らは「専門家」としてこの医学を徹底的に学ぶことに、個性や誇りを見いだせるんじゃないかと思います

 

 

僕らが持っているのはメスや西洋薬ではなく、あくまでも「鍼とお灸」であり、僕らが相手にしているのは患者さんの「治る力」である訳です。

 

 

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「小腸」って何ですか?(その2)

2010.10.25

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これまでのお話・・・


「心」って何ですか?(その7)

「小腸」って何ですか?(その1)

 

ちょっと空いちゃったけど、続きいきます!

 


☆「小腸の腑」の位置

 


東洋医学では、「小腸の腑」は、「胃の腑」「大腸の腑」の間に位置するよ、と説きます。

 


これだけ聞くと、なんだ西洋医学と同じじゃん!と感じる人もいると思うけど、これも内容がやっぱり全然違います。

 


以前書いたように、東洋医学のいう「胃の腑」というのは、「脾の臓」と密着しながら、腹部(おへそとみぞおちのちょうど真ん中ぐらい)に位置する、と考えられています。

「胃」って何ですか?(その2) 参照

 

 


図を出すと、


脾胃(臓腑経絡詳解)

 

(江戸期、岡本一抱(1655-1716)『臓腑経絡詳解』より)

 

 

・・・こんな感じとか、脾が胃に巻き付いて蠕動運動を説明するときの状況としては

 

 

 

脾胃(竹山師匠)

 

こんな感じでしたね??

 

(ホジュン『東医宝鑑』より)

 


「大腸の腑」というのは、下腹部(おへそより下)にあります。

「大腸」って何ですか?(その2) 参照

 

 


コレも図を出すと、

大腸(類経図翼)

こんな感じでした。

 

(中国明代、張景岳『類経図翼』より)

 


そしてこの2つの腑の間に、「小腸の腑」は位置しています。

 


図を出すと、

小腸(類経図翼)

こんな感じです。

 

(これも『類経図翼』より)

 

これらの図をみると、いかに東洋医学が「内臓の、写実的な形態の把握」について無頓着かがよく分かると思います。

 


いつも言うように、これは当然の話です。

 


だって昔は麻酔もないし、手術したりとか、安全にいじくれないからです。

 


治療する上で問題にすべきだったのは「形態」よりも圧倒的に「機能」の方だったワケです。

 


とはいえ、大腸の腑と小腸の腑は、形(形態)がよく似ています。

 


やっている仕事(機能)もよく似ています。

 


しかし、違いはあります。

 

この辺の話は、「大腸」って何ですか?(その2)にて、少し述べました。

 

 


次回は、そのお話。

 

 

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「小腸」って何ですか?(その1)

2010.10.19

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・・・さあ、再び開始します。

 


五臓六腑シリーズです。

 


患者さん、一般の方々に、

「東洋医学にもきちんとした理論があるんだ」

ということの一端を、比較的身近な

「東洋医学における、内臓に対する考え方」

を通して、少しでもいいので、感じ取っていただけたら、と思います。

 


鍼灸学生の方々や、初学者の方々も、「基本」をナメちゃあいけません!

 


何千年経っても、「基本」は変わりません!

(・・・とかなんとか言って、実はこのシリーズは、自分自身に対する戒めの意味も込めて書いてます。(笑))

 

・・・ではいきます!

 


今回からは「小腸の腑」についてです。

 


以前書いたように、”ある腑”には、最も関係の深い、”ある臓”が存在します。

 


「小腸の腑」の場合のお相手は「心の臓」になります。

 


そういう、関係の深い2つの臓腑の関係のことを「表裏関係(ひょうりかんけい)」と言います。

「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


「心の臓」についても、以前このブログに書きました。

カテゴリ「心・小腸について」参照

 


「小腸の腑」は、東洋医学で、
”五臓六腑”と言われる、生命活動の中心的な役割を果たす内臓の中の、”腑(ふ)”の一つです。

 


「小腸の腑」は、簡単に言うと、

・「胃の腑」と「大腸の腑」の間に位置し、

・「心の臓」と深く関わりながら、

・消化吸収の重要ポストを担い、

・「余分なお水と必要なお水の選別」に深く関わり、

・手首、肘、肩、首、耳などとも深く関わる

腑であります。

 

 


上記の5つのテーマを中心に、これから「少しずつ」、「分かりやすく」解説していこうと思いますので、お楽しみに!!

 

 


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「大腸」って何ですか?(その6)

2010.10.14

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前回までのお話・・・


「肺」って何ですか?(その12)

「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)
「大腸」って何ですか?(その3)
「大腸」って何ですか?(その4)
「大腸」って何ですか?(その5)

 

ぼつぼつ、「大腸の腑」に関する解説は終わりにしようかな、と思います。

 


・・・まあ、簡単にまとめると、東洋医学の言う「大腸の腑」というものは、

 

・上から送られてきた飲食物の残り物の、最後の通り道で、

・「肺の臓」や「脾の臓」や「腎の臓」などに働きを助けられながら、

・最終的な「使えるもの」を体の中に取り込み、

・大便をトイレにスムーズに伝え導く

というのが主な働きであり、その「大腸の腑」と最も関わりの深い「経絡(気の通り道)」は、

・手の人差し指、手首、肘、肩、首、顔面、鼻、目、額

なんかに深く関わるよ、ということです。

 


だから「大腸の腑の病」と言っても、東洋医学では決して下痢や便秘だけではなく、

 

テニス肘や五十肩、肩コリや頭痛、目の疲れや鼻炎などなど、

 

あらゆる病気が考えられるよ、というお話でした。

 

 


・・・ここで番外編を一つ。

 


☆「便が緑色!?」

 


患者さんからたま―に、

「先生、最近、野菜を食べてもいないのに、緑色の便が出るんですけど、どういうことでしょうか?」

と聞かれることがあります。

 

この、「緑色便(りょくしょくべん)」というものについて、西洋医学では、胆汁に含まれるビリルビン(赤血球の分解代謝産物)が、腸内の消化不良によって酸化し、

緑色の色素をもつビリベルジンに変化することによって起こるもので、多くは一過性であり問題ないが、まれに急性腸炎や食中毒で起こることもあり、云々・・・

などと説明します。

 


まあ要するに、単純に胃腸が弱っている場合か、あるいは胆汁が出過ぎている場合を示す、と考える訳です。

(あー、なんか久々に西洋医学の話したわ―。(笑))

 


東洋医学では、多くの場合、こういう患者さんを観察すると、「肝の臓」「脾の臓」に異常を示していることが多く、そこを治療することによって改善することが多いように思います。

 

つまりたいがいは、余分な神経の使い過ぎから胃腸を弱らせたり、暴飲暴食から消化機能を高ぶらせ過ぎた結果です。

 


他にも、大便の異常では、

「白い便」

「黒い便」

「タールのような便」

「スカスカの便」

「未消化のものが混じった便」

「粘液のような便」

「血が混じった便」

「カチカチの便」

「最初カチカチで、あとは軟便」

などなど、があります。

(経験ある人も多いのでは?)

 


・・・まあこのように、一つ一つ言っていくとキリがないんですが、大便の異常というのは、東西の医学に関わらず、重要な意味(診断意義)を持つことが多く、

 

診断上、非常に参考になりますので、恥ずかしくても、ぜひご相談いただきたいと思います。

 

 

こういう、便の種類によってどう診断するか、という話も、そのうち書きたいですね。

 


ちなみに、「いい便」というのは、

茶色くてバナナ状で、密度が高く、ズシっとトイレの水に沈み、便器にこびりつかない

ような便です。

 

(これは『アレルギーは鍼で治す!』を参考にしていますが、密にいえば、その人の食生活によって変わってきますので、一概に言えないですけどね。)

 


いつも便に異常を感じている人は、生活全体を見直し、毎日このような「大きな便り」に出会う日々を目指さなくてはなりません。

 

 


以上で「大腸の腑」シリーズ、いったん終わり。

 


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「大腸」って何ですか?(その4)

2010.10.08

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前回までのお話・・・

「肺」って何ですか?(その12)
「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)
「大腸」って何ですか?(その3)

 

・・・前回までで、

・「大腸の腑」のカタチ、

・飲食物が入ってから出ていくまでの通り道

について、あらかた述べました。

 

今回は、その「大腸の腑」の働きについて、です。

(今日の話は、苦手な人はごはん食べながら読まないでね。お通じの話を書きますので。(笑))

 

コレはですねー、「大腸」そのものに限って言えば、めちゃめちゃシンプルです!

 


・・・ただこれも、実際は様々な臓腑が大腸と関わって、働きを成立させているんです。

 


だから細かく言うとなかなか複雑で、一筋縄ではいかない場合もあります。

 


しかし、今日はつとめて簡単に述べてみたいと思います。

 


☆便をトイレに伝え導く

 

まず、メインの働きとして、当たり前ですがコレが重要です。

「大腸の腑」がこの働きを最大限発揮する上で欠かせないのが「肺の臓」の働きだよ、という話も、以前にしました。

「肺」って何ですか?(その11) 参照

 

コレがうまく出来ない状態が、いわゆる「便秘」ってやつです。

 

「便秘」が起こってくる原因というのも、実は様々なものがありますが、最終的には「大腸の腑」で大便を”伝え導く”ことが滞ったものを「便秘」と呼びます。

 


言うまでもなく、”導く”ってどこにかと言うと、”トイレに”です。(笑)

 


また、ただ単に伝え導いてる(素通りしてる)訳ではなくて、「小腸の腑」から送られてきた”ウンチのもと”に対して、「大腸の腑」も、何かをしているはずですよね?

 


・・・一体、何をしているんでしょう。

 


☆「大腸」と「お水」

 


飲食物というのは、お腹の中(脾胃)に入って来た時はすでに、ぐちゃぐちゃのドロドロになっています。

 


これは噛んで、唾液や飲み物と混ぜるからですよね?

 


この時点ではまだ、皆さんがよく知っている「大便」の姿とは全く違います。

 


それが、「脾胃」「小腸の腑」に、ぐんぐんと水分を吸収され、ついでに体内の不要なものとも混ざり合い、徐々に”あの”姿になっていく訳です。

 


ということは当然「大腸の腑」でも、最後の「使えるお水」を体内に取り込みます。

 


また、それと同時に、”ある程度”大腸そのものが潤ってないと、正常に便を下に送っていけない、という面があります。

 


大腸でお水を吸収し過ぎて、便がパサパサになっちゃったら、動かなくなっちゃうわけです。

 

これも「便秘」になりますね。

 


逆に大腸が潤い過ぎてビシャビシャになっちゃったり、うまくお水を吸収しきれなかったら、今度は「下痢」「軟便」です。

 


ただ、先日言うように、「下痢」という現象は、一概に悪い現象とも言い切れない部分があります。

治療の後に下痢が出た! 参照

 


この、どれだけ水分を吸収するか、便の潤いの程度については、実は「腎の臓」も深く関わってきます。

 


「腎の臓」については、また後ほど説明するとして、このように、「肺の臓」やら、「腎の臓」やらが深く関わり合いながら、毎日の何気ない「排便」という、

 

生命の営みを支えてくれている訳です。

 


市販の便秘薬で治らない、便秘や下痢などの、お通じの異常、、東洋医学が大変いいと思います。

 


毎日のことですからネ。

 

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「大腸」って何ですか?(その3)

2010.10.06

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前回までのお話・・・


「肺」って何ですか?(その12)

「大腸」って何ですか?
「大腸」って何ですか?(その2)

 

☆前回の補足


前回、東洋医学の言う、「大腸の腑」「小腸の腑」の図を示して、その”形態的な”特徴の差とその理由を述べました。

 


今回は、ちょっとその補足をしたいと思います。

 


人間は、みんなみんな、毎日「口」から”飲食物”を取り入れています。

 


そしてそこから、生命を維持するのに必要な栄養分を、体の中に摂りこみ、不要なものを「大便」「小便」「汗」「その他の排出物」によって外界に排泄していく訳です。

 


これが出来なくなると、実に様々な症状が出てくる訳ですね。

 


もし、これらが出来ないまま治らず、これらの働きが完全に停止したまま戻らなければ、生物は死んでしまいます。

 


・・・具合悪くて何日か食べてない、と言う人はたまにいても、”何年も”食べてない人とかはいませんよね?

 


こないだニュースで数十年間、何も食べてないという、インドかどっかの修行僧が紹介されてたけど、あの彼ですら、水は飲む訳です。(笑)

 


ちょっと話がそれたけど、要するに東洋医学的な、飲食物の通っていく順番は、

1.口
  ↓
2.食道
  ↓
3.脾胃
  ↓
4.小腸
  ↓
5.大腸
  ↓
6.トイレ

という順番です。

(西洋医学と似ていますが、それぞれの持つ意味が違います。)

 

このうち、人間の栄養である”気血津液(きけつしんえき)のもと”が摂りこまれるのは、3.4.5.のフェイズ(段階)です。

 

この中で最も重要なのが3.のフェイズであり、これについては以前述べました。

カテゴリ「脾胃について」参照

 

次に重要なのが4.最後が5.です。

 

 

4.の重要性については、いずれ述べます。

 


・・・となると、「大腸の腑」って、あんまり重要じゃないのでは!?と思う人もいるかもしれませんが、そうではないのです。

 


ここでは、あくまでも「相対的な」重要度を言っただけであって、「大腸の腑」は、人間の

”飲食物の摂取~排泄”

までのプロセスにおいて、必要不可欠なポジションを占めています。

 


上記のような理由から、「脾胃」においては「脾の臓」「胃の腑」にぴったりと密着し、臓と腑とで協調しながら、速やかに栄養吸収を行い、「小腸の腑」においてはクネクネと細くうねっていることで、

 

飲食物を長くとどめ、「大腸の腑」ではその残りカスをスムーズに、かつ余すことなく体外に排出するため、太く、うねりも軽い構造を持っている、と、東洋医学では考えたのでしょう。

 


・・・長くなっちゃったので、機能の話は次回に持ち越しましょ。(笑)

 


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「大腸」って何ですか?(その2)

2010.10.02

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前回までのお話・・・

「肺」って何ですか?(その12)
「大腸」って何ですか?

 

☆「大腸」のカタチ

大腸(類経図翼)

↑これが、東洋医学の言う、「大腸の腑」の形であります。

 


「また・・。ちょっとテキトー過ぎない?」

と思う人もおいででしょう。

 


しかし、これでよいのです。いつも述べているように、これはこれで意味があるんです。

 


さらに参考に、ここで「小腸の腑」の画像も出してみましょう。

小腸(類経図翼)

 

↑↑「小腸の腑」はこんな感じとなります。(笑)

 


ちなみにこの2つの図は、中国、明の時代の大名医、張景岳(ちょうけいがく)の代表的な著作、

『類経図翼(るいきょうずよく)』

からの引用です。

 

この時代では既に、中国医学界は、西洋医学的な写実的な解剖図とも接触していたはずです。

 


・・・にもかかわらず、こういった表現を変えなかった、というところに大きな意味がある、と思います。

(日本との対応の違いも含めて、ネ。(苦笑))

 


2つの図を見比べた感じでは、

1.両方とも管空状になっている

2.両方ともウネウネと曲がりくねっている

3.大腸の方が曲がりくねり具合がゆるい

4.大腸の方が太い

・・・ぐらいがすぐに見て取れます。

 


1.については、飲食物の通り道だからです。

 


飲食物はここをゆっくりと通過しながら、大事な大事な「気血津液(きけつしんえき)」のもとを体に取り込まれる訳です。

 


2.については、もしここがストレートになってたら、すぐに飲食物が通過してしまいますが、ウネウネしていることで、あえて飲食物を留める構造になっています。

 


「脾胃」で吸収したにもかかわらず、さらに十二分に、「気血津液のもと」を取り出す必要がある訳です。

カテゴリ「脾胃について」参照

 


3.については、口から入った飲食物は、「脾胃」「小腸」であらかた栄養分を吸収し尽くされている訳ですから、「大腸」にはそんなに長く留める必要はない訳です。

 


なので「小腸」よりも短く、太くなっています。

 


・・・ということで、コレ、とっても簡単でしょ!?

 


東洋医学における「内臓の形態」に対する認識が、このようにシンプル極まりまないものになったのは、ある意味当たり前です。

 


だっていじくれないんだから。

 


麻酔なんてないし。

 


でも逆に言えば「形態面」に対してはこの認識でも、「機能面」さえキチッと理解しておけば、大概のものには対応できた、ということです。

 


東洋医学はそういう情報の宝庫なのであります。

 

 

人体に対する侵襲性を極力低く調整できるなら、それに越したことはないですよね。

 

 


次回からは、ちょっと今回の補足をして、その「機能面」のお話。

 

 

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