東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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柳谷素霊著『鍼灸の科学 実技編』

2019.08.19

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『鍼灸の科学』という本がある。

 

 

昭和34年に第一刷。

 

 

出版社は医歯薬出版。

 

 

この本は「理論編」「実技編」の二冊セットである。

 

 

「理論編」の方を書いたのは当時の東京教育大学(現:筑波大学)の講師、芹沢勝助先生

 

(この先生も、そのうち紹介しましょう。)

 

 

戦後、GHQによる鍼灸廃止の流れに抗う形で、先日紹介した京大の石川日出鶴丸先生や、この芹沢勝助先生たちが構築した、現代科学理論でもって再構築し、

 

衛生面や安全性に配慮した鍼灸治療理論と実践の流れが、令和の現在でも随所に続き、業界内で、たいへん大きな影響力を持っています。

 

石川日出鶴丸先生の言葉

石川日出鶴丸先生の言葉 2    参照

 

 

もちろん、以前にも少し紹介しましたが、「鍼灸の西洋医学化」の流れは明治の時代からすでにあります。

 

墓マイラー 32 奥村三策先生   

奥村三策という人物

今日は盲学校へ       参照

 

 

この辺についても、このブログ上で、冷静に再検討したいですね。

 

 

令和だしね。

 

 

 

 

そして、この本の「実技編」を書いたのは柳谷素霊先生

 

柳谷素霊という人物

墓マイラー 15      参照

 

 

この本が出版された昭和34年(1959年)は、柳谷先生が亡くなられた年です。

 

 

亡くなったのがこの年の2.20、出版されたのが3.5ですから、まあ、遺言みたいな本でしょうか。

 

 

序文の日付が3.3と、なんと死後の日付になっています。。。

 

 

序文を読むと、なんというか、全てわかった上で、妙に低姿勢というか、経験だけでは科学でないと素直に認め、最後の行ですべての業界人に敬意と謝意を表し、

 

ささやかながらもポジティブさを感じる内容になっている。

 

 

なんて言うか、遺言としてカッコいいと思いました。(`・ω・´)ゞ

 

(苦笑・・・まあ、『理論編』の序文も同じ内容だから、芹沢先生の文章化かもしれないけど。。)

 

 

内容は刺鍼法や手技に関してであり、さほど珍しいことは書いていないが、第一章「はりの実技」、第二章「きゅうの実技」ともに、ラストに「補瀉」について書かれている。

 

(ここに、個人的に含みを感じます。)

 

補瀉 目次    参照

 

 

とりわけ、鍼の補瀉の方には、朝鮮の鍼灸書である『臓珍要編』における”補瀉の程度の問題”と、日本、江戸期の『鍼灸広狭神倶集』”宗気と補瀉”の考えを引いており、

 

しかも、これはどこから持ってきた考えなのか定かでないが、補法をするにも瀉法をするにも、ある呪文を唱えながらするものである、ということを紹介している。

 

 

この呪文の部分に関して詳細は述べませんが、これは江戸期、岡本一抱『鍼灸抜萃大成』からの引用であり、男女で補瀉の手法が逆になる、

 

と述べられています。

 

岡本一抱という人物     参照

 

 

鍼灸師養成施設の教材としても使用されることになっていたこの本に、あえてこの内容を入れ込むところに、少し柳谷先生の本音が垣間見えているような気がします。(゚∀゚)

 

 

柳谷先生は、昭和13年から、戦時中の約5年の休刊期を挟んで、死の約2年前の昭和31年まで、今でも刊行されている業界誌『医道の日本』の巻頭言の執筆をしています。

 

 

特に戦後になってから、GHQのクソ強引な要請を受けて、法律上、教育制度上「現代化」という名の「西洋医学化」を強いられてのことですが、

 

「鍼灸の科学化」というテーマで、柳谷先生は何度も巻頭言を書いているが、これを読んでみると、いわゆる当時の「科学派」と言われる人達を、

 

暗に揶揄したような雰囲気の内容が多く、柳谷先生にしてはやや歯切れが悪いようにも読めます。

 

 

戦前、大いに鍼灸医道の理想を語っていた時と比べると、戦後の古典的鍼灸への心無い批判に対する、忸怩たる思いがあったんでしょうかね。。。

 

 

柳谷先生は、このテーマで最後に書いた昭和29年5月の「鍼灸の科学は臨床の場から」という記事において、

 

「臨床を離れて、鍼灸の本質的な科学の形成は考えられないと思う。」

 

と述べ、

 

「鍼灸術は元来、天然所応、自然律の必然的所産であり、臨床から産声をあげたものである。」

 

と述べ、最後の行では

 

「屡々臨床の場において遭遇する、非科学的な現実の究明もまた必要事であるばかりでなく、ここに鍼灸の本質的なものがあるように考えられるのである。」

 

と言い切っている。

 

 

・・・まあ要するに、どいつもこいつも科学科学というが、その対象をどうするか、という問題がまずあるし、また、今の科学で分からなかったら非科学、

 

という立場は、かえって科学的じゃなくね? 鍼灸は、臨床は、そんなもんじゃなくね?? というアツい主張に聞こえます。

 

 

・・・しかし、この問題に関しては、批判したり、嘆いたり、見出しを語るに留まり、ではどうするか、鍼灸の臨床の本質を科学化するには具体的にどうしたらいいか、

 

その方法論は?というところについては、残念ながら語れなかった、提示できなかった、というところではないでしょうか。

 

 

この問題に関する巻頭言を拾い読みすると、鍼灸による生体実験の問題や、統計の導入の問題、科学化の背景にあるべき哲学の問題などに関して、

 

今でも語られるような諸問題点の根本的な部分をほとんど網羅して、実に鋭く指摘している。

 

 

これを最後に、「鍼灸の科学化」に関してはほぼ語ることなく、最期を迎えたかと思いきや、人生最後の本のタイトルが『鍼灸の科学』だったとは。。。

 

 

そして、柳谷先生の死後、1960年代に入って、北朝鮮のボンハン学説が話題になり、1970年代に入って、日中国交正常化、鍼麻酔、漢方ブームから、

 

1980年代の中医学導入期、1990年代の国際化、国内での各流派間の論争期、2000年代の規制緩和からの鍼灸学校の乱立激増、大学化、そして現代・・・と、

 

社会における鍼灸の位置づけは常に変化しています。

 

 

変化していますけど、どうなんでしょうね。

 

 

鍼灸臨床の本質は、結局は数千年前と変わっていないような。。。(^^;)

 

 

語り出すとキリがないけど、この本は、日本近代鍼灸史の貴重な資料でもありますので、芹沢勝助先生の『理論編』と合わせて、おススメです!!

 

 

 

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7月(一社)北辰会定例会東京会場

2019.07.23

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7.21は、高田馬場で行われた(一社)北辰会定例会に参加してきました!!

 

 

今回は1時間ほど、軽く喋ってきました!

 

 

今回は朝から講師候補の高田敬先生によるミニ講義「基礎中医学 精」

 

 

そして朝二は山梨の渡辺久子先生による特別講義「中医眼科学 基礎編」

 

 

北辰会では、発足以来、中医学の理論と用語を基本にしていますので、北辰会方式を理解をするうえでは基礎中医学理解は必須です。

 

 

そういう意味で、今回の朝からのこの2コマは、非常に大事でした。

 

 

午前の終わりは私から「十二皮部について」

 

 

あまり光の当たらない「十二皮部」というものについて、かっ飛ばして語ってきましたが、ちょっと分量を欲張り過ぎたので、時間が足らず、そこは反省。。。(苦笑)

 

 

午後イチは藤本新風代表による代表特別講演「経穴の考え方」

 

「経穴は神気の遊行出入する場所である!」

 

という、経穴というものに対する、神経学的、形態学的でない、東洋医学的な理解の仕方、また、五行や開・合・枢理論などを使った、高度な理解の仕方を深めることで、

 

配穴のバリエーションや、今後まだまだ新しい、有効な配穴が創出できるという話はワクワクしました。

 

 

そして終了後は酒。。。

 

 

今回は二次会のウニが旨かった。。。

 

 

 

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6月(一社)北辰会定例会東京会場

2019.06.25

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6.23の日曜日は高田馬場で行われた(一社)北辰会定例会東京会場へ。

 

 

今回は本部から鍼灸 大仙堂院長、山本克仁先生もお見えでした。

 

 

朝から清明院元副院長、現寧心堂院長の森岡健介先生による基礎中医学講義「津液」。

 

過去記事 森岡  参照

 

 

(一社)北辰会は、中医学を理論のベースに置いていますが、今では『北辰会方式 理論編』として全面的に理論化、書籍化され、非常に学びやすくなったと思います。

 

 

朝イチは私と森岡の鍼灸学校の同期でもある伝統鍼灸かみなり院長、土田丈先生による経穴解説「肺経・大腸経・胃経」。

 

 

朝二は春宵堂治療院本山裕子先生による経穴解説「脾経・心経・小腸経」。

 

 

経穴は解説はかつて「北辰会常用腧穴講義」と題して、蓮風先生がシリーズで講義して下さった、北辰会の人気講義なんですが、

 

今では『経穴解説』として書籍化され、非常に勉強にしやすくなったと思います。

 

 

3名とも、”読めばわかる”部分を超えた講義をやってくれたと思います。

 

 

午後は現在、北辰会の育成運営の責任者である山本克仁先生の鮮やかな実技デモの後、各班に分かれて実技練習「原穴診・背侯診・取穴」

 

 

これも今では、『体表観察学』『北辰会方式 実践編』という二冊がありますので、大変勉強しやすくなっております。

 

 

書籍も充実、講師も充実、やってますね~、北辰会。

 

 

2005年くらいから、藤本新風先生を中心に、次世代に向けて様々な改革を進めてきました。

 

 

最近では、2018年に新代表に就任した藤本新風先生が、伝統鍼灸学会では他流派の先生方と実技コラボしたり、三旗塾で講演したり、良導絡自律神経学会で講演したり、

 

今度大阪で行われる鍼灸フェスタで講演したりと、外へ外へと力が向いてきております。

 

 

他流派の先生方ともどんどん交流して、日本の鍼灸界、今後も盛り上げたいですね☆

 

 

 

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順天堂大学医学部、東洋医学研究会に参加してきました!!

2019.06.21

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昨夜は順天堂大学医学部、東洋医学研究会に参加してきました!!

 

 

今回は講師としてではなく、受講生としてです。

 

 

今回は、吉祥寺中医クリニック院長であり、6月から日本東方医学会の会長になられた、長瀬眞彦先生の講義を聴きに伺いました。

 

 

僕はこの世界に入って20年になりますが、湯液に関しては、本格的に体系的に勉強したことはほぼないとってもいいです。

 

 

今回、いわゆる初学者向けの「医系漢方」の話を聴かせていただいて、非常に勉強になりました。

 

 

恥ずかしながら、知らないこともいくつかありました。(苦笑)

 

 

まだまだ勉強不足だなー、と感じるとともに、やはり、「現代中医学」という共通理論、共通用語の力は偉大だなー、と思いました。

 

 

まったく違う場所で、まったく違う先生から東洋医学を学んできた者同士が、すぐにパッとお互いの言っていることを理解することが出来る、これは大変素晴らしいことです。

 

 

また、鍼灸に実技があった方が理解が深まるように、漢方もああやって試飲をしながら話を聴くと、非常にリアリティがあっていいですね。

 

 

医師の現場の中での漢方の使い方、鍼灸に対する見方考え方、非常によく分かりました。

 

 

今後も、長瀬先生とコラボしながら、学生にとっていい講義が展開できることと思います。

 

 

学生さんも、目がキラキラ☆

人数も20名規模に増えてきました。

 

(まだまだ増えそうな気配を感じます (゚∀゚))

 

 

因みに今月末、新宿で行われる日本東洋医学会にて、日曜日、学生セッションにて順天堂の学生さんがこの活動を報告します。

 

(午後3時から50分間、第7会場です。全国の9大学から各5分ずつ活動報告があります。)

 

 

ぜひ聴きに来てくださいネ☆

 

 

 

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刺激量の問題 ④(置鍼か単刺か。)

2019.06.15

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これまでのお話し

 

刺激量の問題 ①  

刺激量の問題 ②    

刺激量の問題 ③          参照

 

 

 

◆置鍼か単刺か。  つづき

 

 

前回お話ししたように、北辰会方式はキホン一本鍼。

 

 

刺激は少なく、効果は大きく、一本一本の意義を明確に、説明を丁寧に、慰安でなく、徹底した治療のための鍼を、ということあたりを追求していった結果として、

 

私がたどり着いたのは、北辰会方式でした。

 

 

・・・でもこの一本にも、また色々ある。

 

 

単純に証の虚実に合わせて、随証的に補か瀉か、という問題以外にも、置鍼するのか、単刺なのか、速刺速抜なのか、手技を加えるのか、などなど。

 

「弁証論治」って何ですか?

証を絞り込む

「虚実」って何ですか? 

補瀉               参照

 

 

刺激量の問題 ②で述べたように、刺さないで触れるのみとか、翳すのみ、というパターンもある。

 

 

北辰会方式では基本的には江戸期の杉山流で言われるような手技だったり、中医学で言われるような複雑で芸術的な補瀉手技を加えず、四診の結果、

 

よーく吟味して一穴を選んだ後、そこに目的の刺入深度まで独特の刺鍼法(撓入鍼法)で刺鍼したら、あとはほとんど、置鍼するのみです。

 

 

これは、術者間でのバラつきを出来るだけなくし、医療としての定量化を図る、という狙いがあります。

 

 

手技に拘っていくと、当然ながらよりエレガントなテクニックの追求合戦になっていき、手先の器用な人とそうでない人の間で、大きく治療効果の分かれる治療方式になってしまいますよね。

 

 

それでは結果的に使い手の範囲が狭まります。

 

 

みんなで共有する治療方式としては、結果的に価値の低いものになってしまいます。

 

 

他にも、このことの背景には、老子の言う「無為自然」的に、気を動かす治療上、あまり作為的に手技を加えない方が、かえって患者さんの「治る力」は大きく動く、

 

という蓮風先生の御考えもあるようです。

 

「老子」という人物

「無為自然」を含む記事 参照

 

 

いずれにせよ、結果的に置鍼が基本です。

 

 

でも、置鍼にも置鍼時間があるし、置鍼せずに「単刺」という手法を用いる場合もある。

 

 

また長くなってしまった。。。(^^;)

 

 

 

続く

 

 

 

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(一社)北辰会定例会大阪会場へ(二陳湯と鍼灸の症例)

2019.05.14

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5.12の日曜日は、大阪上本町で行われた(一社)北辰会定例会に参加してきました!!

 

 

今回は午前中は実技。

 

 

僕は上級班で、風胤堂本院長である油谷真空先生の超絶技巧を目の当たりにしていました。(゜o゜)

 

 

午後は久々に、丸々三時間症例検討会。

 

 

奈良のタケモトクリニック院長の竹本喜典先生による、「二陳湯加減と鍼灸を併用した三症例」です。

 

 

この二陳湯という薬は、このブログにも何度も出てきている、江戸期の多くの医家たちが参考にした、あの『和剤局方』が出典です。

 

『和剤局方』を含む記事 参照

 

 

中医学をやっている臨床家であれば、全員持っているであろう、東洋学術出版社の『中医臨床のための方剤学』では、「燥湿化痰剤」の首先に出てくる方剤で、「湿痰」という邪気に使う、超有名選手であります。

 

「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉

「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について      参照

 

 

二陳湯は、半夏・茯苓・陳皮・甘草で構成されたシンプルな方剤であり、これを生姜、烏梅とともに飲む、と書いてあります。

 

 

東洋医学をやっているものにとって、半夏と陳皮のコンビネーションはあまりにも有名ですが、二陳湯の場合、この半夏と陳皮が古いものの方が、

 

薬性がマイルドになり、より良い、ということで、「半夏と陳皮の二つが陳(ふる)いほど良い。」という意味で「二陳湯」なんだそうです。(^^)

 

 

この方剤を、清代の名医である王旭高先生(1798-1862)「治肝三十法」の考え方を参考に加減して、見事に治してみせた症例を、三例発表して下さいました。

 

 

この症例は、今年の6月に新宿で行われる日本東洋医学会学術総会でも、ポスター発表なさいます。

 

 

今回聴き逃がした方は、ぜひ新宿に!!(=゚ω゚)ノ

 

 

僕も久々に湯液の絡んだ症例で、非常に勉強になりました。

 

 

また、中医学をベースにすれば、湯液家とも共通の理論土台の中で討論できるし、やはり中医学理論は有用だなあと思いましたね。

 

 

終わった後は呑み。。。

 

 

今回、油谷先生が爆裂していました。(笑)

 

 

 

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2019 台湾研修 ② 長庚記念病院へ

2019.05.11

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前回のお話し

 

2019 台湾研修 ①  イントロ    

 

 

 

◆2日目は朝から研修

 

 

DSC_0417.JPG

 

 

 

台北二日目、朝から台北中医師公会さんが手配して下さったマイクロバスがホテルまで迎えに来て下さり、午前中の研修先である長庚記念病院へ。

 

(日本語版サイトもあるー(゜o゜))

 

 

長庚記念病院は、台湾全土とアモイに8つの総合病院を持つ、マンモス病院です。

 

 

到着するなり、中医科の主任の先生と針灸科の主任の先生が出迎えて下さり、メチャ広い会議室に案内され、病院のプロモーションビデオを見せて頂きました。

 

(研修、受け入れ慣れてるー(゜o゜))

 

 

プロモーションビデオでは、やはり最新鋭の西洋医学に最も注力している様子がよく分かりましたが、一方で、キチッと伝統医学も残している、という姿勢も伝わりました。

 

(ここが日本との大きな違い)

 

 

その後、鍼灸の外来と、調剤室を見学させていただきました。

 

 

鍼灸の外来では、カルテはきちんと電子化されており、西洋医学的な所見とともに、中医学的な四診所見もキチンととってあり、それを参伍して治療を進めている様子がよく分かりましたし、

 

入院病棟のすぐ近くに、「薬湯」のスペースがあることに感心しました。

 

 

患者によって、数種の薬湯を使い分けて、入らせるんだそうです。

 

 

・・・ただ、患者数については、大きい病院の割にはやや少ない印象を受けたかな。(^^;)

 

 

その点、中国は圧倒的患者数でしたね。

 

 

台湾では東洋医学の診療科は不採算部門だったりするのかな、とか、余計なお世話を感じつつ。。。

 

 

調剤室も、煎じ薬用の生薬類も、エキス剤も、圧倒的物量とスペースでしたね。

 

 

 

 

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帰りがけに病院の入り口で記念写真を。

 

 

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今回、事前情報で、

 

「台湾は東洋医学と西洋医学が東アジアの中でも、比較的うまく共存している。」

 

というのがありました。

 

 

案内してくれた中医科の先生に、その質問をぶつけてみたところ、絵に描いたような苦笑いを浮かべていましたが(笑)、やはりそこそこうまくいっているようです。

 

 

いいですねー、台湾。

 

 

そして、午後の研修先へ。

 

 

 

続く

 

 

 

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2019 台湾研修 ① イントロ

2019.05.10

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去年(2018年)のGWは、中国の天津に研修に行ってきました。

 

2018 中国研修 ⑦ 総括    参照

 

 

今年は、台湾の台北に研修に行ってきました!!

 

 

ネット上に、台湾の鍼灸事情(2006年時点での論文)があったが、これは2006年当時の状況であり、現在はだいぶ変わっていると思われますね。

 

 

・・・まあこの感じで、これから数年は、GWを使って、興味のある諸外国の東洋医学の現状、現地にいる東洋医学、伝統医学の先生方と交流して、

 

見聞を広めようと思っています。

 

 

何故かって、そうしたいからです☆(゚∀゚)

 

 

僕はいつも、ただそれだけです。

 

 

・・・と言っても今年は、祖父の死、スタッフの出入りと重なったので、なかなか忙しいまま飛行機に乗った感じがあります。(苦笑)

 

祖父が逝く。   参照

 

 

しかしまあ、祖父が亡くなったタイミングは、ここ以外なかったと、後から思いますね。

 

 

ヘタすりゃ台湾に行ってて、通夜も葬儀も出れないとこでした。。。

 

(そういう意味でもサスガ我が祖父!って感じですね。<m(__)m>)

 

 

今回も、去年に引き続き、2018年の中医学会の際に、ある先生から台北中医師公会の先生方を紹介していただき、その御縁で実現いたしました。

 

 

しかも今回は、藤本新風先生をはじめ、関西の先生方も一緒に行く形で、総勢9名での大所帯での研修となりました。

 

 

5.2(木)の昼過ぎに日本を出て、台北の滞在先のホテルで関西の先生方と合流し、夜はみんなで会食。

 

 

事前情報で、旨いともっぱらの噂の台湾料理、確かに旨かったです!!!

 

 

 

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なんと、新風先生は令和元年初日の2019.5.1が誕生日でしたので、誕生日祝いも兼ねた食事です☆

 

(令和元年初日、僕は葬式、新風先生は誕生日、これも奇妙な巡り合わせ☆(苦笑))

 

 

 

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台北中医師公会は、外国人の研修生を受け入れ慣れている感じで、初日の朝にマイクロバスがホテルまで迎えに来て下さり、サクサクと研修が進み、

 

そのまま、至れり尽くせりの研修をさせて頂きました。

 

 

 

続く

 

 

 

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順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ⑥

2019.05.04

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これまでのお話し

 

順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ① 

順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ②

順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ③

順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ④      参照

 

 

 

◆徐々にビジョンが明確化

 

 

湯液担当を、なるべくなら医師の先生に、というところで、どの先生にお願いするか、色々と候補が上がったんですが、予想外だったのは、どの先生も、この話をすると、

 

「へー面白そうだね、僕で良かったら、もちろん行くよ!」

 

という感じで、こんな手弁当の話を、快諾して下さったことです。

 

 

いやー、皆様、素晴らしい。

 

 

東洋医学をやっているドクター、素晴らしい。

 

(もちろん全員じゃないでしょうけれども。)

 

 

中でも、2018年の2月に初めて参加させていただいた日本東方医学会で知り合った、吉祥寺中医クリニック院長の長瀬眞彦先生は、基礎理論が中医学であるため、

 

僕が教える内容とも親和性が高く、しかもクリニックが都内であり、しかも鍼灸にも理解があり、しかも(一社)日本東洋医学会の指導医でもあり、

 

しかも順天堂のOBでもある、ということで、この上ない助っ人になるなあ、と思い、ダメもとで恐る恐る頼んでみると、

 

「あ、それスゴイね、全然いくよ!!」

 

と、やはり快諾いただけました。(笑)

 

今日明日は東方医学会へ

日本東方医学会に行ってきました!! その2     参照

 

 

長瀬先生には本当に感謝しつつ、これで一先ずは十分に役者が揃いました。

 

 

僕が鍼灸を、長瀬先生が湯液を担当して下されば、東洋医学に関しては、基礎から臨床まで、フルカバーできます。

 

 

・・・で、学生たちの平生の自学自習は、友岡先生がフォローする。

 

 

これで学習面の運営は何とかなりそうです。

 

 

あとは、SNSなどを活用した、他大学との連携についてはどうするか、です。

 

 

これがあると、またグッと盛り上がる筈です。

 

 

 

続く

 

 

 

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順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ③

2019.04.28

20190304_201655.JPG

 

 

 

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これまでのお話し

 

順天堂大学医学部に東洋医学研究会が発足!! ①   参照

 

 

◆まずはリサーチ

 

 

2017年に日本中医学会で成田先生の御活動を知り、何とか関東で同じようなことを出来ないかと考えるとともに、まずは現状を把握してみよう、と思いました。

 

 

ちょうど中医学会に行く前に、千葉大の和漢診療科を見学させていただいたことがあったので、千葉大の先生方に聞いてみたり、東京に帰って来てから、

 

今度は北里大学の東洋医学総合研究所に研修に伺ってみたり、日本東洋医学会の地方会に参加してみたり。。。

 

千葉大学附属病院 和漢診療科にお邪魔してきました!!

北里大学、東洋医学総合研究所にて研修してきました!!  

(一社)日本東洋医学会に参加してきました!        参照

 

 

・・・そうして、大体の現状を把握しました。

 

 

分かったのは、

 

1.鍼灸と漢方をバランスよく教えているところは少ない

(ほとんどは漢方偏重であり、鍼灸は体験させるのみという感じで、体系的に鍼灸医学を教えているとは言えない)

 

2.東洋医学教育は大学間でバラつきがあり、ほとんど教えてない、というところが多い

(全国共通のカリキュラムもない、医師国試にも出ない、教えられる講師が足りない)

 

3.学生には意外と東洋医学を学びたいというニーズはあるが、受け皿がない(少ない)

 

4.大学をまたぐような学生のネットワークも少ない

 

というあたりです。

 

(もし間違っていたらご指摘ください。)

 

 

これは大いに改善の余地があるなあ、と思い、何か出来る筈だよなー、と悶々と考えていたのが去年の春~夏くらい。

 

 

そして、夏のある日、つけ麺でも食いに行くかな、と思って運転していた車の中で、ふと閃きました☆

 

 

 

続く

 

 

 

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