東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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松木

医療とホスピタリティ(その5)

2011.02.02

こんばんは、松木です。前回の続きを書いていきます。医療とホスピタリティ(その1)医療とホスピタリティ(その2)医療とホスピタリティ(その3)医療とホスピタリティ(その4)2、満足度をいつ尋ねるべきかサービス業、例えばレストランであれば、「食事終了直後」に満足度を尋ねることで、顧客満足度を評価します。しかし、医療の現場ではその方法はそのまま運用するには少々問題があります。なぜなら、医療現場においては、「治療直後」に大きな変化が生じるという場合ばかりではないからです。そもそも「予防医学」という考えは、この「直後評価」では全く評価されなくなってしまいます。そうすると、ある程度の先までを見越した治療をしている医療者が、患者に対して、ある程度の「強制」を強いるプロセスがどうしても必要になります。「強制」を強いるということは、当然患者は嫌がることもあります。しかし、その時は嫌々医療者の言うことを聞いて ....

医療とホスピタリティ(その4)

2011.02.01

こんばんは、松木です。前回の続きを書いていきます。医療とホスピタリティ(その1)医療とホスピタリティ(その2)医療とホスピタリティ(その3)サービス業で重視されているCS(customer satisfaction:「顧客満足」)概念がなぜ、医療や教育の現場で簡単に応用できないか。それについて雑誌「プレシデント」に石井淳蔵先生という方が、二つの問題点を指摘しておられます。それを参考にさせて頂きながら、私見を述べたいと思います。1、誰が顧客なのか。2、満足度をいつ尋ねるべきか。前回書きましたように、サービス業、例えばレストランであれば、「食事終了直後に」満足度の評価を、「実際に飲食した人」に行ってもらいます。ここでは、「実際に飲食した人」が顧客であり、「食事終了直後」が評価をしてもらうタイミングです。1、誰が顧客なのか単純に考えれば、「患者=顧客」なのではないか、と思われるでしょうが、例えば ....

医療とホスピタリティ(その3)

2011.01.31

こんばんは、松木です。前回の続きを書いていきます。医療とホスピタリティ(その1)医療とホスピタリティ(その2)サービス業では、CS(customer satisfaction:「顧客満足」)概念を重視しているところが多くあります。例えば、レストランで食事をした後、「味はどうか」「従業員のサービスはどうか」「料理の出てくる時間はどうか」などの質問で、顧客の満足度を評価するという考え方です。この回答から、サービス改善への手がかりが見えてきます。そして適切にサービスが改善された場合、顧客満足度は上がり、それによってレストランの売り上げ向上が見込まれますという理屈です。これを商取引モデルの、応用方法の一つとして、医療や教育の現場に導入する取り組みが、最近行われていたりします。「患者満足度」とか「学生満足度」といったかたちで、上記のような質問表を使って評価してもらうわけです。このように考えると、医療 ....

医療とホスピタリティ(その2)

2011.01.30

こんばんは、松木です。前回の続きを書いていきます。医療とホスピタリティ(その1)昨今医療や教育の現場に、市場原理主義的、商取引モデル的な考え方を導入する動きがあります。なぜなら、それは非常に効率のいい考え方だからです。自由競争によって良いものが残り、悪いものは淘汰されるという考えは非常に効率の良いものです。前回書きました「患者さま」という呼び名は、その事を表す一つだと思います。これによってどのような事が起こることが考えられるかと申しますと、「患者さま」は「お客さま」であり、「医療機関」は医療サービスを売る「お店」ということになります。そうすると「患者さま」は「消費者的にふるまうこと」が大切だと思うようになります。「消費者的にふるまう」とはどういうことかと言いますと、「最低の代価で、最高の商品を手に入れることをめざして行動する」ということです。簡単に言うと「より良いものを、できるだけ安く買い ....

医療とホスピタリティ(その1)

2011.01.22

こんばんは、松木です。最近読みました「街場のメディア論」という本に、医療と市場主義について、興味深いことが書いてありましたので紹介したいと思います。以下、内容を要約して書かせて頂きます。とある病院のナースセンターに、「『患者さま』と呼びましょう」というポスターが張ってあったそうです。それは厚労省からのお達しで張ってあるとのことでした。そして看護学部長がおっしゃるには、「患者さま」という呼称を採用するようになって起こったことは、1、入院患者が院内規則を守らなくなった。(飲酒喫煙とか、無断外出とか)2、患者がナースに暴言を吐くようになった。3、入院費を払わずに退院する患者が出てきた。だったそうです。この本では、「患者さま」という呼称はあきらかに医療を商取引モデルで考える人間が思いついたものだろうと述べてあります。私はこの問題は、医療とホスピタリティについて考える上で、大事なことを示しているよう ....

ニュースを読んで思うこと(その3)

2011.01.21

こんばんは、松木です。昨日ニュースを見ていると詐欺に関する報道がなされていました。なんでも「国際ロマンス詐欺」というのが最近あるそうです。簡単に解説しますと、インターネットで知り合ったイギリス人男性に、日本人女性が、一度も会ったことがないのにも関わらず、お金を送金してしまう、というものでした。このニュースに限らず、詐欺の報道を見て思うことですが、「騙された人は馬鹿だな~なんでこんな怪しい話に引っかかるんだろう」と誰しも感じると思います。しかし、普段ニュースを見ている時は必ずそう思っているであろう人が、実際詐欺の被害にあっているという現実、これがとても重要なのではないでしょうか。詐欺の手口としては、まず相手を徹底して信頼させるようにします。その後、完全に信頼させた状態で、情に訴えかけるようにお金を請求する、というのが王道パターンではないかと思います。これで多くの人が騙されるということは、ある ....

理由を明確にする

2011.01.20

こんばんは、松木です。先日、「学習効率とレビュー」という記事を書きました。これは、「情報を要約する」という意味でレビューを書くのが効果的である、と言いたかったわけです。しかし実際のインターネット上のレビューは、なぜそう思ったのかという理由が述べられていないものが非常に多く思います。特に、理由が明確でない批判はとてもよく見受けられます。これは、とりあえず批判をしておけば、良く分かっているように錯覚されがち、冷静に分析していそうな印象を与えがち、というのが理由にあるのかな、と思ったりします。これは、理由が明確でない賞賛が多いことが一つの問題なのかもしれません。理由が明確でない賞賛者は、言葉は悪くなりますが、「盲目的に熱狂している人」という印象を与えがちになります。そのため、相対的に「批判」が冷静な、知的な行為のように感じてしまうのではないでしょうか。しかし、とちらも理由が明確に示されていないと ....

文体と配置

2011.01.19

こんばんは、松木です。雑誌「考える人 2011年冬号」に、興味深い記事が載っていました。山本貴光さんという方が書いておられまして、『文体とは「配置」である』というのが今回のタイトルです。このブログも当然「文字」で書いていますので、「文体」は表現の手段として大切なところです。また、専門学校で講師をしていると、「文字」を使って相手に何かを伝える機会は多々あります。配布資料や黒板への板書などです。そういった意味で非常に興味深い記事の内容でした。この記事では、「配置」には4つの意味合いがあるとされています。1、文字の配置2、語の配置3、文章の配置4、空間の配置このなかで、「4、空間の配置」について特に詳しく書いてありました。つまりこれは、紙や画面上に、どのように文字や文章が配置してあるかという事です。一般の書籍は、同じフォント、同じ文字の色で書かれているものがほとんどです。また、小説家などの作者は ....

言葉の定義

2011.01.18

こんばんは、松木です。先日テレビを見ていましたら、「歴代アイドルヒット曲ランキング」なるものをやっておりました。そこでふと疑問に思ったのですが、「アイドル」とはいったいどのような人のことを指す言葉なのでしょうか?例えば、現在最も勢いのあるアイドルといえば「AKB48」だと思います。この方々は当然「アイドル」と呼ばれます。しかし、「浜崎あゆみ」さんや、「倖田來未」さんなどは「アイドル」とは呼ばれず「アーティスト」と呼ばれます。この違いはどこにあるのでしょうか?まず思いつくのが、売り手(レコード会社や芸能プロダクションなど)の販売戦略としての「アイドル」です。「この人はアイドルですよ」という宣伝のもと、プロモーション活動が展開され、売れていく場合です。(上記のテレビ番組はこれをベースにしていると思われます)もう一つ、買い手(一般の我々、ファン)が自発的に「アイドル」であると、対象を認識する場合 ....

インフルエンザの季節(その5)

2011.01.17

こんばんは、松木です。 続きを書いていきます。 インフルエンザの季節(その1) インフルエンザの季節(その2) インフルエンザの季節(その3) インフルエンザの季節(その4) 前回、風邪やインフルエンザを、東洋医学では基本にどのように考えるかについて書きました。 そして、普通の風邪とインフルエンザの何が違いは、 インフルエンザは症状が激しく、進行が急激であるということが挙げられると書きました。 これを東洋医学的にどのように考えるかと言いますと、 東洋医学において、病の進行には「一定の法則」があると考えています。 例えば、風邪をひいたとき、最初はゾクゾク悪寒がしていたのに、ある時から、熱っぽくなって悪寒はなくなる、なんてことがありますよね。 これは病気が、悪寒のステージから、熱っぽくなるステージに変化したと見ることが出来ます。 この、病気のステージの変化の仕方に法則が ....

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