東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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小児喘息と霊台 6

2014.04.18

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これまでのお話・・・

小児喘息と霊台 
小児喘息と霊台 2 
小児喘息と霊台 3   
小児喘息と霊台 4   
小児喘息と霊台 5  参照

 


続きいきます。

 

◆霊台の別名

実は霊台には、「肺底(はいてい)」という別名があります。

このように、経穴には、みんなが知っている名前の他に、歴史上、別名があることも多く、その名前に、非常に重い意味が込められていることも少なくありません。

ただまあ、霊台の別名である「肺底」に関していうと、場所的な意味合いが大きいと思います。

しかし、「肺底」というからには、当然「肺の臓」と関わりが深いことを意味し、まさに今回のテーマである小児喘息というのは、

「肺の臓」の病でありますから、見逃せません。

 

また、東洋医学的には、「肺の臓」の下端ということは、拡大解釈すれば「心の臓」の上端ということですから、「心の臓」とも深くかかわります。

 

因みに肺の臓、心の臓については

「肺」って何ですか?(その12)
「心」って何ですか?(その7)   参照

 


◆督脈(とくみゃく)との関わり

また、この経穴は、奇経八脈の中の「督脈」上の経穴であります。

奇経八脈については カテゴリ 奇経八脈 参照

 


色々な本に、「霊台は、督脉の気の発するところである」という記載があります。

『銅人腧穴鍼灸図経』『聖済総録』『普済方』『医学綱目』『中華鍼灸学』です。)

 


督脈というのは、簡単に言うと陰陽の「陽」の気を調整する働きを持っています。

 

その督脉の気が発する、ということは、陽気の調整に大きく関わる経穴だ、ということであります。

 

であるからして、陽気の調整がうまくいかず、熱が籠ってうまく発散できない、あるいは冷えて気の巡りが悪い、結果的に痰が生じ、

その痰が肺の臓を障害した、というようなパターンの小児喘息には、使える可能性がある、とも考えられます。

続く

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小児喘息と霊台 4

2014.04.12

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これまでのお話・・・

小児喘息と霊台 
小児喘息と霊台 2 
小児喘息と霊台 3    参照

 


続きいきます。

 

前回、”霊台”という経穴の「霊」という文字に着眼して、精神的なもの、それも根が深いものに作用する経穴なのではないか、と述べました。

で、そういうものがバックボーンにあるような小児喘息には効果を示すであろう、とも述べました。

で、今日は、それ以外にはどんな効果があるか、というお話。

我々がバイブルとする『黄帝内経素問』の中の「刺熱論(32)」という篇には、この「霊台」の使い方が書いてあります。

そこには、

 

六椎下間.主脾熱.

 

とあり、要は

”霊台は脾の臓の熱を取る”

と書かれております。

(脾の臓については 「脾」って何ですか?(その9) 参照)

 


これも大変重要な記載だと思います。

 


小児喘息の主な症状と言えば、咳、痰、呼吸困難です。

 


この大きな原因となる”痰”の生成には、脾の臓の異常が大きくかかわります。

 

”痰”については


「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉
「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について     参照

 


つまり、脾の臓が熱をもって、結果的に痰が生じ、呼吸を阻害しているパターンの小児喘息であれば、「霊台」の使用価値が高い、となります。

 

これも極めて重要。

 

続く

 

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爆釣!!

2014.03.24

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去年の11月を最後に、12,1,2と、行けてなかった「漁」に、ついに行ってきました!!

(さらに…)

「柴胡桂枝湯証」という状態 その4

2014.02.09

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2
            
「柴胡桂枝湯証」という状態 その3
                      参照

 

 


では続きです。

 

 

ここまでで、柴胡桂枝湯という薬は、小柴胡湯と桂枝湯を合体させた薬であり、東洋医学的なカゼひきのパターン分類である、

「”太陽病”と、”少陽病”が同時に存在する場合」

に治療する薬である、というお話をしてきました。

 


今日はこの、

1.東洋医学的なカゼ引きのパターン

と、

2.そのパターン分類が、同時に存在する場合

について簡単に触れておきます。

 

1.については、張仲景が書いた、東洋医学の大古典である『傷寒論』の中に、詳しく述べられております。

「張仲景(ちょうちゅうけい)」という人物
『傷寒論(しょうかんろん)』という本    参照

 


カゼを引いた経験なんてのは、ない人はいないだろうと思います。

 


軽いものでは、寒気が中心だったり、ノド痛が中心だったり、鼻水や咳、くしゃみや痰が中心だったり、熱が出たり、頭痛や節々の痛みがしたりします。

 


中等度のものでは、場合によっては下痢になったり便秘になったり、食欲不振になったり吐き気がしたり、めまいがしたります。

 


重症例では肺炎を起こしたり、内臓の機能不全が起こって、命を落とす場合もあります。

 

『傷寒論』にはこういう、いわゆるカゼ引きの各レベルの状況とその治療法が、詳細に述べられております。

 

これが約1800年前の話です。

 

1800年前も、人間はもちろんカゼをひいていたし、医者はそれに真剣に対峙していたんです。

 

『傷寒論』は、著されて以降、約1800年もの間、中国、朝鮮半島、日本で歴代の有名な医師達によって踏襲されつつ批判され、現代でもその価値を失っていないという、怪物のような書物です。

 

 

因みに、単純なカゼにとどまらず、西洋医学的には「腸チフス」や「インフルエンザ」、「マラリヤ」など、重篤な感染症の治療法も含む書物、という解釈もあります。

 

『傷寒論』では、浅いレベルのものから、深いレベルのものまで、

 


太陽病(たいようびょう)     浅い
  ↓               ↓
陽明病(ようめいびょう)    
  ↓               ↓
少陽病(しょうようびょう)
  ↓               ↓
太陰病(たいいんびょう)
  ↓               ↓
厥陰病(けついんびょう)
  ↓               ↓
少陰病(しょういんびょう)    深い

 


という名称を付けて分類し、論じています。

 

(この順番については、諸説ありますがネ。)

 


それぞれのレベルにおいて、

”どういう症状を呈し”、

”どういう所見を呈し”、

”どういう治療をすればよくなり”、

”それはどうしてか”

までが、キッチリと、理路整然と、説いてあります。

 


このパターン分けが前提となり、例えば太陽病と少陽病が同時に現れたり、太陽病と陽明病が同時に現れたりする場合についても論じられております。

 


今回のテーマである柴胡桂枝湯は、要するにこの中の太陽病と少陽病が同時に存在する場合に使う薬なんですね。

 

ちょっと話題が広がってきたので、調子に乗って「柴胡桂枝湯証」という状態 その5 に続く(笑)


(この話題、いいね少ないけど、お構いなし!(爆)・・・決して読者に阿らないアティテュード。)

 

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雪が美しく、アツい患者さん達が美しく。

2014.02.08

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昨日のブログにも書きました、大雪。

雪に戦々恐々 参照

(さらに…)

「柴胡桂枝湯証」という状態 その3

2014.02.05

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2
               参照

 


では続きです。

 

何やらちょっと難しい話が続いてしまいましたが、小柴胡湯という薬については、以前にもこのブログに何度か登場しております。

 


確認しましょう。
三禁湯(さんきんとう)?
病院での漢方薬の使われ方 その4   参照

 


まあ、よく話題になる薬なんですね。

 


それだけよく効くとも、応用の幅が広いとも考えられますが、どうであれ、薬というのは間違った使い方をすればただの毒です。

 


こないだも患者さんから、病院で漢方薬を出してもらっているが、全然効かない、どうすればいいか、という相談を受けました。

 


漢方薬を飲むならば、漢方薬専門で、何年も、何十年も、真剣に臨床を続けてこられた先生に処方してもらうのが一番いい、というか、その選択「しか」ないと思いますし、

 

僕は患者さんにはいつもそう伝え、場合によっては信頼できる漢方家を紹介するようにしています。

 

鍼灸にしても漢方にしても、生半可な知識や経験で扱える代物じゃない、と思っています。

 


生半可な知識、経験で扱う鍼灸、漢方を受けて、効かなかったり、悪化するという経験をしてしまった人は、大変不幸だと思います。

 


 

まあともかく、柴胡桂枝湯ですが、歴史的には漢の時代の『傷寒論』という古典に初登場します。

『傷寒論(しょうかんろん)』という本 参照

 


そこには、

「寒邪に侵襲されて5、6日経って、発熱し、少し悪寒がし、節々が痛く、少し吐き気がし、みぞおちがつかえるようなものは柴胡桂枝湯で治る!」

と記されております。

 

上記の文章のうち、発熱、悪寒、節々の痛みという症状が”太陽病”、つまり桂枝湯でカバーできる症状であり、

吐き気やみぞおちのつかえ”少陽病”、つまり小柴胡湯でカバーできる症状なのです。

 

では鍼灸ではそれをどうするか、という話も含め、「柴胡桂枝湯証」という状態 その4   に続く。

 

 

 

 

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「柴胡桂枝湯証」という状態 その2

2014.02.04

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前回のお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
   参照

 

では続きです。

 

前回、柴胡桂枝湯は、「小柴胡湯+桂枝湯」である、というお話をしました。

 


・・・ということは、柴胡桂枝湯を理解するためには、まずは小柴胡湯と桂枝湯を理解せねばなりません。

 


まず、「小柴胡湯」という薬は、

・柴胡
・半夏
・生姜
・黄芩
・人参
・大棗
・甘草

という、七味の生薬で構成されています。

 


この薬は、東洋医学的には無数にある、カゼひきの病態パターンのうち、”少陽病”という概念でとらえられるパターンの代表格です。

 


ここで、「少陽病」というのはどういうものかというと、

 


「口が苦くて、咽が乾いて、めまいがして、暑がったり寒がったりし、脇腹から肋骨の辺が詰まった感じがし、食欲不振、

胸がモヤモヤして嘔吐したり、あるいは胸がモヤモヤするだけで嘔吐しなかったり、あるいは腹痛し、あるいは動悸し、

小便の出が悪く、あるいは咽の乾きがなく、微熱があったり、咳が出るもの」

という、長ったらしい、しかもややこしい定義の、カゼの1パターンです。

 


これは非常に幅が広い概念だといえます。

 


でまあ、これを治す代表選手が小柴胡湯、ってわけです。

 

・・・で、「桂枝湯」はどうかといえば、

・桂枝
・芍薬
・生姜
・大棗
・甘草

という五味で構成されております。

(因みにこのうちの生姜、大棗、甘草の三味は、小柴胡湯とカブっていますね。)

 


桂枝湯は、”太陽病”というパターンの中の、”太陽中風証”というカゼ引きの、代表的な薬といわれます。

 

ここで「太陽病」というものの定義は、

「脈が浮いて、頭やうなじが痛くて寒気がする状態」

であり、その中の「太陽中風証」というのは、上記の状態に加えて、

 

「汗がダラダラ、ジトジトと止まらないような状態」

 

のことです。

(かなりザックリ言うと、ですが。)

 


太陽病というのは、カゼを引いた、つまり、風邪(ふうじゃ)や寒邪(かんじゃ)を中心とした外邪に侵襲された場合、最初(初期)になりやすい状態です。

 


まあ、それを治す代表選手が桂枝湯、ってわけです。

「風」「火」について
「寒燥」について   参照

 

 

この「桂枝湯」という薬は、実は漢方薬の王様みたいな薬でして、かの後漢代に著された、漢方薬の聖典とも言われる『傷寒論』の一番初めに出てくる薬も桂枝湯ですし、

 

清代の温病学の聖典とも言われる『温病条辨』の一番最初に出てくる方剤も桂枝湯なのです。

 

 

このことは重く見る必要があると思います。

 

 



 

まあまとめると、少陽病と太陽病が同時に起こっているような場合に、それを治す薬が柴胡桂枝湯である、と言えます。

 


また、小柴胡湯と桂枝湯、この2つの薬の構成生薬を見ると、小柴胡湯に、桂枝と芍薬を加えたのが柴胡桂枝湯、とも言えます。

(それぞれの分量抜きに考えれば、ですよ。)

「柴胡桂枝湯証」という状態 その3   に続く。

 

 

◆参考文献

 

神戸中医学研究会 編著『中医臨床のための方剤学』医歯薬出版株式会社

神戸中医学研究会 編著『基礎中医学』燎原

 

 

 

 

 

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病院での漢方薬の使われ方(抑肝散) その4

2014.01.19

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これまでのお話

 


病院での漢方薬の使われ方
 
病院での漢方薬の使われ方 その2
 
病院での漢方薬の使われ方 その3
    参照


 

ここまで、僕が病院で見た、とあるワンシーンから、現代の精神科において非常によく使われる「抑肝散」という漢方薬に触れつつ、

病院での漢方薬、東洋医学の使われ方をお話してきました。

 

それによって発生するであろう過ちについても指摘しました。

 

漢方薬を使うなら、その患者さん一人一人に合わせて弁証し、表裏寒熱虚実、五藏六府の不調などを明確にした上で、徹頭徹尾、東洋医学の考え方に基づいて処方しなくては、

 

せっかくの漢方薬も、真価を発揮できないと「僕は」思います。

 

この辺の話は、以前、蓮風先生のブログにも出てきています。

蓮風先生のブログ「小柴胡湯が犯人か?」 参照

 

・・・ただ、僕が非常に信頼していた、とある漢方の先生(故人)が、亡くなる寸前に、僕がそういう話をした時、

「イヤー竹下君、そうは言っても、病院で当たり前に漢方薬が処方されるとかさー、一部保険がきくようになったとかさー、テレビで漢方薬のCMがやっているとかさー、

それだけでも本当にスゴイことなんだよ。。。」

と仰っておりました。

 

この一言は、非常に印象的でした。

 

その先生は数年前に80数歳で亡くなっていますから、その先生の若い頃、今から約50年ほど前は、東洋医学、漢方医学に対する世間の目は、

もっともっと全然厳しかったのでしょう。

 

医療として認められてすらおらず、単なる迷信だったり、時代遅れの歴史の遺物のような扱いを受けていたんだろうと思います。

 

 

その先生も若い時分に漢方で生きていくと言ったら、周りから大反対されたそうです。

 

 

それから比べると、現状はまだいい方なのかなあ、とも思ったりもします。

 

まあ、いずれにせよ、そうは言っても現状は不満だらけなんですが(苦笑)、歴史的に考えると、どうやら上り調子であるようなので、

もっともっと現場から盛り上げていこうかな、と思っています。

 

てか、それしかないね。

 

 

・・・ん~、ま、いったん完結。

 

 

 

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病院での漢方薬の使われ方(抑肝散) その2

2014.01.17

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前回のお話

 


病院での漢方薬の使われ方
 参照

 

今日は抑肝散の話の続きいきます。

『保嬰撮要』の条文によると、抑肝散はもともと、

「抑肝散は小児が肝の経絡の虚熱のため痙攣を起こし、あるいは発熱して歯を食いしばり、あるいはひきつけを起こして発熱悪寒し、

るいは脾の臓に悪影響を及ぼして粘液(痰涎)を嘔吐し、腹部膨満して食欲不振となり、よく眠れないという症状を治す。

処方は軟柴胡(なんさいこ)と甘草(かんぞう)が各五分、川芎(せんきゅう)が八分、当帰(とうき)と妙った白朮(びゃくじゅつ)と茯苓(ぶくりょう)と釣藤鈎(ちょうとうこう)が各一銭で、

上を水で煎じて、小児と母親の双方に服用させる。

また、これを蜂蜜で煉り、丸薬にしたものを抑青丸という。」

となっております。

(赤字部分が非常にポイントだと思います。)

 

母親にも服用させる、というのが面白いですね。

 

 

因みに『保嬰撮要』の中に抑肝散の記載は4カ所出てきます。

 

江戸時代、日本では盛んに抑肝散の加味方が創製され、和田東郭(わだとうかく 1742-1803)『蕉窓方意解』の中で抑肝散加芍薬(よくかんさんかしゃくやく)として、

喘息や打撲に応用し、本間棗軒(ほんまそうけん 1804-1872)『内科秘録』の中で抑肝散加羚羊角(よくかんさんかれいようかく)として癲癎に応用し、

 

浅田宗伯(あさだそうはく 1815-1894)は、『勿誤薬室方函口訣』の中で和田東郭の抑肝散加芍薬に黄連や羚羊角を加え、脳卒中後遺症などに応用しており、

 

現代でもよく使われる超有名な加味方である抑肝散加半夏陳皮(よくかんさんかはんげちんぴ)は、抑肝散に、湿痰を取る二陳湯を加え、

 

そこからさらに生姜を除いた処方で、抑肝散の効果+湿痰を取り除く作用を加えており、非常に重用されるのですが、

 

文献的には浅井南溟の『腹診録』に記載があるものの、なんと誰の作かはハッキリとは不明なんだそうです。。。

 

(ちなみに上記リンクから分かるように、浅井南溟の『腹診録』ではなく『浅井腹診法』ではないかと思うのですが。。。)

 


しかし、日本で作られた処方であることは間違いなく、そういうものを”本朝経験方”と言います。

 

 

ちなみに昭和漢方の巨人の一人である矢数道明先生は抑肝散加陳皮半夏を北山友松子(?-1701)の創方ではないかと推測しておられるそうです。

 

 

↑↑上記内容は

 

中田敬吾ほか「抑肝散加味方の研究」

真柳誠 抑肝散・抑肝散加陳皮半夏① 古典的解説  を参考に纏めさせていただきました。

 

・・・まあこんな感じで、抑肝散てのは、中国明代に発表されて以来、特に日本で、臨床家の間でずいぶんゴチャゴチャとこねくり回された処方なんですが(笑)、

 

要は肝陰、肝血をフォローすることで肝陽、肝気が暴れないようにするのが基本的な目的であり、現代医学的に、”認知症なら抑肝散”、という短絡的な使い方はおかしい、

 

というのが私の意見です。

 

当たり前ながら、東洋医学的には、認知症にも虚実寒熱、臓腑、病邪の別あり、だからです。

 

 

ここで、変に誤解されて突っかかられたら嫌なので付言しておきますが、僕は、

 

「ある西洋医学的な病名に対して、ある漢方処方や、ある経穴への刺鍼施灸が、やらない場合よりも優位な効果を示す、というデータを得た、であるからして、現代医学の現場において漢方鍼灸は有用性が高いのだ。」

 

という研究、論理、主張をすること自体については、おおむね賛成なんです。

 

 

しかし、そういう研究結果があるからといって、何も考えずに、現場において、西洋医学的な病名のみから漢方処方、鍼灸配穴を考えるという、

 

患者さん、東洋医学を扱う上でまったく短絡的で浅薄な態度には大反対だ、という立場なのです。

 

 

つまり臨床家としては、抑肝散とその加味方を通じて、肝陰、肝血をフォローしながら肝陽、肝気を抑制する、というやり方は、認知症その他をやるうえで、

 

臨床上非常に価値の高い方法論である、ということを学べばいいのです。

 

 

もうチョイ続く

 

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病態説明と安心感と治療効果

2013.12.13

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東洋医学は「気」を動かす医学。

正しく動かすためには、正常な気の動きが

「どう崩れているのか」

「どの程度崩れているのか」

が分からないと(東洋医学的に分析できないと)、治療できない。

こういう論理的分析は非常に大事だが、それはこっちの問題。

たとえこれが出来てても、患者さんが納得していないと、実際は思うように動かない。

患者さんは、みんながみんな東洋医学のことを信じてくれている訳ではない。

一見、信じてくれてそうな人ほど、実は怪しかったりする。(苦笑)

とんでもない曲解や、誤解をしていたりする。

こういうものを丁寧に説明し、”ご安心”、”ご納得”いただいた上で、治療すると、気の動きがいいので、治療上有利。

何も媚びてる訳じゃない。

治療するのに有利だから、丁寧に丁寧に説明するのだ。

治療を進めていく上で、不安感が大きいと、動くものも動かないし、結果的に寒熱虚実を見誤ることにもなる。

なぜか。

・・・心主神明論。

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