東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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胃の気の脈診② 四時陰陽に従う脈

2017.05.11

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↑↑落雷現場と仏さん。

 

 

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前回のお話

 

胃の気の脈診① 胃の気の脈診とは    参照

 

 

◆四時陰陽に従う脈とは

 

 

これはもともと、『黄帝内経素問』平人気象論(18)に出てくる脈のお話です。

 

 

「平人」というのは健康人のことで、平人の脈には四季それぞれに応じてわずかな変化が現れるのが正常、と説きます。

 

 

具体的には、

 

春は微かに「弦(げん):新緑の弦のようにしなやかで長い脈」

夏は微かに「鈎(こう):大きな脈。鉤脈、洪脈と意味は同じ」

長夏(※)は微かに「耎弱(ぜんじゃく):弱々しい脈」

秋は微かに「毛(もう):浮いた脈」

冬は微かに「石(せき):沈んだ脈」

 

という脈状が現れる、と説きます。

 

((※)長夏については、日本では梅雨時期、秋雨の時期のことである。 by『内経気象学 P37』緑書房 橋本浩一)

 

 

この「微かに」というのがポイントや!と、昔から藤本新風先生はいつも仰います。

 

 

この「平人気象論」の話は、後の漢の時代に書かれたとされる『難経』にも受け継がれ、その「15難」にも出て来ます。

 

 

『難経』15難では「微かに」が削除されているのですが、削除するべきでない、というのが北辰会の意見です。

 

 

こうやって、いくら大古典であっても、100ゼロで丸呑みするのではなく、おかしいところはおかしい、という意見を持つこと。

 

 

非常に重要だと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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胃の気の脈診① 胃の気の脈診とは

2017.05.10

20170220_184447.jpg

 

↑↑落雷現場。恐ろしいですね。( ゚Д゚)

 

 

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先日、学生さんから質問をいただいたので、ちょっとまとめておきます。

 

 

◆胃の気の脈診とは

 

 

北辰会方式では「胃の気の脈診」という脈診法を行います。

 

「脈診」を含む記事 参照

 

 

これは、明代の名医、張景岳の言う「弦急脈」という考え方を、北辰会の藤本蓮風先生が、鍼灸臨床家の立場から再解釈し、

 

我々鍼灸師の臨床に使いやすいように新たに編み出した脈診法です。

 

「張景岳(ちょうけいがく)」という人物 参照

 

 

東洋医学で「胃の気」という時は、基本的に「生命力そのもの」を指します。

 

 

北辰会方式では主にこの脈診法で、患者さんの胃の気(生命力)が活発なのか、そうでないのか(衰え気味なのか)を見極めています。

 

 

病気というのは、要は胃の気(生命力)が活発、旺盛でない状態。

 

 

治療が上手くいくと、胃の気が活発、旺盛になる。

 

 

それを見極めるのが「胃の気の脈診」です。

 

 

胃の気が活発、旺盛な脈には、色々な現れ方があるのですが、その中の一つに、「四時陰陽に従う脈」というものがあります。

 

 

これは、「春夏秋冬」の四季の流れが、脈にきちんと反映されているかどうかを見極める脈診法です。

 

 

長くなったんで続く。。

 

 

 

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清明院玄関に式神が登場

2015.10.13

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昨日から、清明院の玄関に、私の式神が参上しました。

(さらに…)

肩こりと東洋医学 6

2014.11.06

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これまでのお話・・・

肩こりと東洋医学
肩こりと東洋医学 2
肩こりと東洋医学 3
肩こりと東洋医学 4
肩こりと東洋医学 5


では、続きいきます!!

 

◆「ココロ」と「コリ」

前回の最後に、「肩こり」が日本人に特別に意識されるようになったことには、”日本人のメンタリティー”が関わっている面もあるのではないか、

 

というお話をしました。


ここで、メンタリティーって、何でしょう。

辞書によれば、

心のあり方。精神のもち方。心性。精神性。

とのことです。

じゃあ、日本人の心のあり方って、どんなもんなんでしょう。

おもてなし?

思いやり?

惻隠の情?

武士道・・・?


最近、中国や韓国など、ご近所の国と、色々とよくない感じで関わることが多く、そのたびにマスコミ等で、

「日本人のメンタリティー」

の問題についてはよく取りざたされますね。


まあ要は、日本人にも色々な人がいるから、あまり決めつけるのもいかんのだけども、

よく言えば真面目で、勤勉で、賢く、優しく、器用で、繊細で、家族や仲間想い、

悪く言えば大人しくて(陰湿で、)、自己主張が下手で、でもキレると見境がない、日和見主義的で付和雷同的、

って感じなんでしょう。(笑)

 

よく日本文化として美徳的に言われる

 

「和を重んじる」

 

なんてのも、裏を返せば

 

「同調圧力がキツイ」

「権威主義的」

「何をするにも右へ倣え的で自己主張がない」

 

といえば、そういう側面はないでもないですよね。

 

 

まあ何事も、いい面と悪い面がある、ということでしょう。

 

ともかく、こうしたメンタリティー(心のあり方)が、他国よりも「肩こり」というものを過剰に意識させる結果となった側面があるなんて、面白いもんです。

 

 

ところで、「ココロ」という言語ですが、これの語源は、「凝々(こりこり ころころ)」「凝る(こごる)」などのコル・ココルからであるとする説が多く見られるそうです。

疑うに似た「凝る」という字が関係するというのは興味深いですね。

蓮風先生も以前、「ココロコロコロ」というテーマで、講演をなさったことがあります。

その時に、

「ココロはコロコロ変わるからココロと言うんだよ。」

と仰っていたのが印象的でしたが、一方で、停滞を意味する”コリ”が語源になっていることは興味深い。

そもそも停滞したり、流動したりするという意味を含んでいるのがココロなんですね。

 

 

そう考えると「不動心」ていうのは、カッコいいけど非生理的か??

 

(笑・・・それはまた意味が違う!とかっていう、野暮な突っ込みは止めて下さいね、冗談なんで。。。)

 

続く

 

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「胆」って何ですか?(その9)

2013.02.11

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これまでのお話・・・

「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1) 
「胆」って何ですか?(その2)        
「胆」って何ですか?(その3)

「胆」って何ですか?(その4)
「胆」って何ですか?(その5)
「胆」って何ですか?(その6)
「胆」って何ですか?(その7)
「胆」って何ですか?(その8)

 

では、続きいきます!!

 

◆『淮南子(えなんじ)』における胆の腑

この『淮南子』という書物がいかなるものか、という話は、こないだスタッフブログに副院長が簡単に書いてくれました。

スタッフブログ 『淮南子(えなんじ)』という書物 参照

 

その『淮南子』”精神訓”というところに、

「妊娠して10か月経って、人間が生まれて形になる時、胆は口に関わり、相方の肝は耳に関わるよ~ん♪

他に、肺は目、腎は鼻、脾は舌に関わるんだよ~ん♪」

とあります。

 

(抜粋意訳 by竹下)

 


・・・これは、実は一般的な東洋医学の学説とは異なる論なんですが、そういえば口も、開閉しますよねえ?


したがって僕的にはこれを読んだとき、”ナルホドナー♪”と思いました。


ここで、”イヤイヤ、目だって開閉するじゃねーか!”と即座に突っ込んだ人は優秀です。(笑)

 

 

空間物体を、視覚を通じて認識するための器官である「目」「口」とは、全然違います。

 

「口」というのは、飲食物の入り口、つまり、胃、小腸、大腸の入り口です。

 

 

東洋医学の一般常識からすれば「脾の臓」がもっとも深くかかわる器官です。

 


前回述べたように、胆の腑は、胆汁で、消化を助けます。

 

また、胃の腑と協力して、気を下げる働きを持つ、とも言われます。

 

当然、開閉する部分なんだから、胆は目にも関わるんでしょうが、「より」口に関わる、という意味なんだと思います。

 

東洋医学に関する、あまり一般的でない言説や分類が書いてある文献て、実は調べるとけっこうあるんですが、そういうものを理解するには、

 

こういう風に原理を把握した、柔軟な考え方がないと難しいと思います。

 


大事なのは、全て相対論なんだ、ということです。

 

どんな本に書いてあることだって、結局はそれの作者が、

「まー色々ある中で、どっちかというとこう、と、僕は思うけど?」

という話しなんです。

 

着眼点や切り口が違えば、形式論理学的な前提は変わったりします。

 

だから読むときは、書いた人の意図を汲んであげないと。

 


・・・まあそう言ってしまうと、何でもアリなようですが、現実は何でもアリではない、オモシロキビシイ世界なんです。

 


また、『淮南子』の同じ部分には、

「人に色々な感情があるように、お空にも色んな気象状況があるよね~?で、胆っていうのは、お空で起こる現象で言うと、

雲みたいなもんだぜ~!しかも相方の肝は風みたいなもんで、他に脾は雷、腎は雨、肺は氣みたいなもんさ~、

で、それらみんなを心が仕切っているのさ~!!」

とも書いてあります。

 

(抜粋意訳by竹下)

 


この部分こそ、僕が「胆汁」というものは、「小腸の腑」に出てきて消化を助ける以外に、有形と無形の中間である霧(水蒸気)のように全身各所に行き渡り、

全身各所の「枢」を調整している、という働きもあるんじゃないかなー、と妄想したきっかけです。(笑)

 


雲は水蒸気、気体と液体の中間の、中途半端な状態です。

 


まさに臓のようで腑のような、胆を表わすのにピッタリです。

 

しかもそれが、風(肝)の力を借りて、自由自在に大空(この場合の全身)を流れ、太陽の強い日差しを程よくさえぎったり、分厚くなれば雨を降らせて、湿度を調整する。

 

(因みに脾が雷というのも面白いですね)

 

 


この記載が妙にシックリきたんですねー。

 

 

次回に続く。

 

 

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急性症との戦い

2013.01.26

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最近、急性症の患者さんが多い。

カゼに限らず、今朝からおかしいとか、昨日から急におかしいとか。。。

症状としては、胃痛、眩暈、腹痛、下痢、関節痛、頭痛などなど、実に様々です。

こないだ書いたように、24節気で「大寒」過ぎたら次は「立春」

「易(えき)」の世界では、「風」とか、「雷」に例えられる、よく言えば動的で活発、悪く言えば極めて不安定な「春」という季節のお出ましです。

(震雷木、巽風木の卦)

・・・で、すでにその影響か、非常に動きの速い病にかかっている患者さんを診ることが少なくありません。

こういう場合、どれだけタクティカルに治療を進められるか、術者のウデが問われます。

鍼をした、その場で楽になった、ハイじゃあ3日後に来てネ、では、急性症を治療しているとは言えません。

全然不十分です。

治療直後から、時系列的に何が起こっていくか、ということを詳細に予測し、実際に観察し、結果を分析することが、多くの重要な知見を与えてくれます。

清明院では、急性症の場合、2時間後、あるいは翌日、どういう状況になったか、必ず電話してもらって確認します。

・・・で、その変化を見極めた上で、次の手を打って行きます。

病と対峙して、常に先手先手が打てるように、細心の注意を払います。


スリリングな日々。(笑)

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はるばる・・・(その12)神野英明先生

2010.09.26

昨日、9月25日の土曜日は、いつものように、診療終了後は(社)北辰会関東支部定例会前日勉強会がありました!

今回の特別ゲストは、北辰会の「医易学(いえきがく)」の研究の第一人者であり、つい先日、

国内では大変希少な「医易学」の本を出版された、神野英明(じんのひであき)先生です!


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(・・・やたらいい笑顔しております。これも医易学のお蔭なんでしょう。(笑))

神野先生は土曜日の夜に清明院にみえて前日勉強会に参加し、その後の飲み会にも行き、

翌日(日曜日の定例会)は午前中に浅草で雷門とスカイツリーを観光し、

さらに午後の実技指導と「医易学」講義をこなし、その後の飲み会にも参加し、新幹線で大阪まで帰り、

明日はまた普通に診療をこなす、という、無尽蔵の体力を持っております。

(笑・・・北辰会はそういう先生ばかりなんです。なんでだろね?)

神野先生が先日出版された本は『鍼灸・漢方の名医になるための秘訣』という本です。

この本はスゴイ本です。

(・・・しかしすごいタイトルね。ちなみに専門書ですので、患者さんには難しいと思いますが、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。)

(画像をクリックで購入ページにいけます。)

・・・「易」というと、細木和子さんとか、占い??という考えが浮かぶ方も多いかと思いますが、

それはあくまでも「易」の一面に過ぎず、本来の「易」というのは、古代中国の思想、哲学に基づいた、

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「自然の法則」

を説いたもの(というかそのもの)なんです。

つまり我々東洋医学の臨床家が、普段当たり前に用いる、「陰陽」とか「虚実」とかっていう考え方の根本が、「易」の中に説かれている、ということです。

今日の講義で神野先生が強調していたように、

「根本原理を理解して治療している医者と、根本原理が分からずに治療している医者、あなたならどちらにかかりたいですか?」

といった場合に、患者さんから見たら、当然、明らかに前者であるはずです。

・・・まあ、何をやるんでも、

「根本を理解する、おさえる。」

これは極めて大事なことです。

・・・大変厳しい表現ですが、枝葉が貧弱なのは、根本がしっかりしてないからだ、ということなんですね。

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雨はなぜ降る?

2010.07.09

今日はほぼ1日中雨でしたネ・・・。

 


先ほど、副院長が、

「おつかれしたー。」

とバイクで帰るやいなや、どんどん雨脚が強くなったので、クスッと笑ってしまいました。(゚∀゚)

 

ところで、この「雨」という現象を、古代中国ではどのように考えたんでしょうか。

 


雨が降ったり曇ったり、パッと晴れたり台風が来たり・・・、という現象は、当然何千年も、何万年も前からあった訳です。

 


しかし、現代のように気象衛星ひまわりもなければアメダスもなければお天気おねえさんもいません。

 


農耕民族である古代中国人が、こういった様々な現象に注目しなかったはずはもちろんありません。

 


当時の最先端科学であった「陰陽」とか「五行」という物差しを使って、当然説明しています。

 


気象現象を各論的に「陰陽」で説明しようとした試みは、すでに『荘子』の中に出てきていますが、大体完成度の高いものがまとまってきたのは漢の時代、ということになっています。

 

・・・まああまり解説が長くなってもあれなんで、端折って書きますが、「雨」というのは、「自然界の陰と陽が調和する時に降る」と考えられています。


「陰陽の気、和すれば即ち雨。(大載礼記)」

 


つまり陰が勝ったら曇り空、陽が勝ったら晴れ、ということです。


(笑・・・はしょり過ぎ?)

 


自然界の様々な現象を陰と陽とに分け、それがスパークし、調和することによって全てが正常に営まれる、というのが東洋自然哲学思想の基本であり、全てであります。

 


で、これを細かくやっていくと、次から次に疑問がわいてきます。

 

 


じゃあ雹は?雷は?霧は?台風は?雪は??・・・とね。

 

 

 

もちろんそれらにも、古代中国独特の考え方があります。

 

 


東洋の知恵はすごいもんです。

 

 


こういう細かな疑問にも当然答えがあります。

 

 


そしてそれは実際の現実、現象とかなりの確率で一致します。

 

 


・・・アメダス、気象衛星、ホントに必要なのかしら?

 

 

◆参考文献

 

ジョセフニーダム『中国の科学と文明』第5巻 天の科学

山田慶児『朱子の自然学』

 

 

 

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「肝」って何ですか?(その8)

2010.05.15

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これまでのお話・・・

 


「肝(かん)」って何ですか?(その1)

「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)
「肝」って何ですか?(その6)
「肝」って何ですか?(その7)

 


引き続き、「肝」を構成する”7枚の葉っぱ”の意味について考えてみましょう。

 

前回述べたように、他の奇数に比較すると、影が薄いとはいえ、古代の中国では、様々な古典の中に”7”が出てきます。

 


『論語』『孟子』『荘子』などなど・・・。

 

僕ら東洋医学を学ぶものにとってなじみが深いモノの中では

『黄帝内経(こうていだいけい)』

という、東洋医学のバイブルと言ってもいい、大古典の中に、女性は7の倍数に応じて成長する、という記載が出てきます。

(つまり、7歳、14歳、21歳、28歳・・・と、女性の生涯の中で、身体的に大きな節目が訪れるよ、という記載です。)

 


また、東洋医学の根本思想である「陰陽論」の来源
ともいわれる、『易経(えききょう)』の中にも、”7”という数字が「繰り返し、つまり循環」を示す数字として登場します。

本田濟『易』P224~参照)

 

 

また、ここで詳しくは述べないが、今井宇三郎先生『宋代易学の研究』の第二章(P146~)に、『易』において有名な「河図洛書」「河図」には、

 

後漢の『漢書』五行志や、後漢の儒学者、鄭玄(じょうげん)『周易鄭玄注』によって、1~5までの数字を「生数(せいすう)」、6~10までを「成数(じょうすう)」と呼んでおり、

 

7は生数5+2と考えられ、五行では火の成数ということになるが、龍雷相火といわれる肝の臓に、五行において火の意味を持つ成数7が乗せられていることは興味深いが、

 

この意味で肺の八葉を解釈しようとすると、こちらは「木」の成数ということになるので、肝の七葉、肺の八葉の意味に一貫性が見出しにくい。

 

 

ここは、詳しい読者諸賢の方は是非ご教示下さい。

 

 

個人的には、蕭吉(しょうきつ)撰『五行大義』の生成数解釈でここに関しては強引に理解しています。

 

中村璋八ほか注『五行大義 上下巻』神野英明『鍼灸漢方の名医になるための秘訣』P106~参照)

 

 


さらには仏教においても「初七日」「四十九日」と、7および7の倍数(乗数)に、極まり、そしてまた繰り返す、あるいは次なる段階へ進む、
という意味がのせられています。

 

さらにさらに、中国古代の文学作品や詩集には、タイトルに「七」のつく作品が異常に多い、という特徴があるそうです。

 

この理由については、最終的には”不明”らしいですが(苦笑)、僕個人としては、「七」という数字に込められた、

「永続性」と「形式美」

に、当時の文学者たちは何かを感じていたんじゃなかろうか、と思っています。

(終わりと始まりを、同時に、かつストーリー性を持たせて表現できる数、という意味でね。)

 


・・・また、卑近な例として、7月7日の七夕祭りがありますね。

 


これも実は、織姫と彦星が、いつも会いたいのに年に一度しか会えない、ということから、「やっと会える日」の強調というよりも、好きな人がすぐそこにいるのに会えない、

 

”無限にも感じられる辛い時間”

 

というものの永続性とその極みを”7”に込めた、という解釈もあるようです。

 

(ロマンチック!!)

 

 


・・・さらに天体モノでいくと、何と言っても「北斗七星」の7です。

 


古代の中国人は夜空を見て、北極星の周りを回る北斗七星の柄の部分がどの方角を指すかで季節を定めました。

(ちなみに北辰会の”北辰”というのは北極星という意味がありマス・・。すごいネーミングだネ・・。)

 


そして道教においては、七夕に七星を祭る、という儀礼が存在し、内丹術(・・・ここでは詳しくは述べないけど、まあ要は気功みたいなもんです。)においても、”七”を極めて重要視します。

(これには”不老長寿”という考え方と”7”の神秘性、永続性が関係しているのではないか、と思っています。)

 


・・・また、空間を認識する上でも”7”は実は重要です。

 

つまり、「東西南北」の4と、「上下」の2を足すと”6”という数字が得られ、これを「六合(りくごう・・・宇宙のこと)」と言いますが、

これに「中央」、つまり「観測者の立ち位置」を加えると”7”という数字が得られます。

 


これにより広大無辺な六合空間の中に「基準」が出来るので、基準点から見て「空間」というモノを”どこからどこまで”と規定することが出来ますし、

 

当然、その空間の中で、2点間の移動を考えることが出来ますから、その移動速度と合わせて”いつからいつまで”という「時間」も規定することが出来ます。

 

小学生の頃やった、「道のり、早さ、時間」てやつが規定できるようになるわけです。

 

こう考えると、時間と空間を「規定する」「決定づける」数字が”7”なのであります。

 

それが、狭義の「魂」(意識の支え)と「血」を蔵し、「全身」という空間区分における「気」の配分調節をつかさどるという役割を持つ「肝」「形態」に、


さりげなくのせられている、という東洋医学・・・、シャレてないすか?

 

・・・今日のブログは、細かい部分をかなりはしょりまくって書いたものなので、ちょっと意味が分かりにくかったかもしんないけど、何となく壮大で面白そう、

 

ということが伝われば、とりあえず満足です(苦笑)

 

今日はあえて書きません(てか書けません)が、ここからさらに、まだまだ2次的、3次的に生じる疑問や、それに対する考察についても、

 

これまた面白い考え方が山ほど!!

 

そのほかにもまだまだ僕の中で何年かあたためてる事案が山ほど!!

 

 

・・・ですので、東洋医学の中にさりげなく出てくる数字の意味には、深い意味が込められているとしか思えないことが多く、無視しない方が良いのですが、

 

これに最初からあまり拘ってばかりいると、基礎固めが全然進まないので(苦笑)、初学の方にはまったくおススメしません。

 

 

こういう細かい部分で、なおかつ初めに提唱した人の見解が残っていないので、原義や解が出しにくい部分に対して、色々な古典を幅広く調べて渉猟し、

 

肝の臓の七葉の意味の仮説に関して猛烈に詳しくなったとして、・・・「で?」ってなります。(笑)

 

 


しかし、そうはいっても東洋医学面白い~・・・、やめられない止まらない~・・・。

 

 

続く

 

 

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鍼灸には保険が効かない!?(その7)

2010.03.28

これまでのお話

鍼灸には保険が効かない!?(その1)
鍼灸には保険が効かない!?(その2)
鍼灸には保険がきかない!?(その3)
鍼灸には保険が効かない!?(その4)
鍼灸には保険が効かない!?(その5)
鍼灸には保険が効かない!?(その6)

 


・・・まあ、色々と難しい問題が山積みの中、苦しみながらも楽しんでいる、僕らの姿が少しづつお分かりいただけてるんじゃないでしょうか?

 


話を本題に戻しましょう。

 


WHOが言っているように、幅広い疾患に有効と考えられる鍼灸を、日本が積極的に保険適応にしない、というのはおかしい、とも思えます。

 


しかし、最初に述べたように、たとえ「鍼灸」自体がそうであったとしても、「鍼灸師」という人たちに、アベレージとして、安定的に

「確かな東洋医学を患者に提供できるスキル」

があって、初めて成り立つ話です。

 

そうなって初めて、国や保険組合から、

「ああ、この”人達”なら安心して保険適用の対象に出来そうだ。」

となる訳ですよね?

 

・・・しかし、これまで書いてきたように、残念ながら、その有効性の証明も、各個人の力量の問題も、なかなか解決出来ていない、というのが日本の鍼灸師の現状ではないでしょうか?

 


じゃあ外国ではそれが出来ているかというと、韓国や中国などは、日本よりは出来ていると思いますが、まだまだ十分には出来ていない、というのが現状のようです。

 


となると、「日本」「先進諸国」の相違点は何でしょうか?

 


色々考えられると思いますが、一つには「国民性」の問題がないでしょうか。

 


日本人というのは、島国のせいか、歴史的に見ても、舶来品(要は新しモン)好きですよね。

 

 

大陸に学び、あらゆるものを発展させてきた。

 


明治の西洋化以降は、より極端に「海外(特に欧米)のもの=イイ!」になっちゃってないでしょうか。

 


しかも「和」を大事にする民族ですから、モメないための知恵が至る所に張り巡らされていると思いますが、悪く言えば「付和雷同」が大好きですよね。

 


もともとあったそういう考え方、国民性、そして、明治以降の歴史的経緯の結果として、現在の「西洋医学」のみを強く支持するような風潮も含まれているような気がしないでもないです。

 


また日本国内では、西洋医学に関しては、マスコミを通じて、様々な医療過誤や事件が話題になる一方で、輝かしい研究成果や臨床成果も話題になっています。

 

東洋医学は、ついこないだの「気胸事件」とかは大きな話題になるけど、「東洋医学で〇〇が治った!」という報道が、大きくなされることはほとんどありませんよね?

 

実際はたくさんあるのに、です。

 


これは「なぜ治ったか」が、現代科学では説明がつかないし、治る確率だって明確に示されていない訳だから、当然と言えば当然です。

 


しかも国民の多くは「気」や「陰陽」という考え方に対して、極めて懐疑的だと思います。

(東洋思想、哲学を知っている人、興味ある人自体が少ない。)

 


しかも巷の多くの鍼灸院では、肩こり、腰痛、膝痛に対して、痛みのある部分の周りに鍼を打って、血行が良くなれば治ります式の治療をやっているところがほとんどです。

 


こんな状況で、例えば、

「東洋医学的な考え方で鍼治療を行い、「気」の流れが整い、「陰陽」のバランスが整った結果、難病が治った!」

という報道がされたとしても、みんなのリアクションは

「へ?鍼って肩こりにやるもんなんじゃないの?」

とか、

「はいはい、オカルトね。なんか宗教っぽ~い。こわ~い。」

で終わりでしょう。

 

 

またそういう、実際にあるセンセーショナルな事実の存在と同時に、

「以前、鍼やってもらったけど、全然治らなかった。何も変わらんかった。」

という患者さんがいることも事実です。

 

 

清明院にも、初診の時にそうおっしゃる患者さんがたまにいらっしゃいます。

 


こういった厳しい現実を、一体どのように打開していったらいいんでしょうか?

 

 


(次回に続く)

 

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