東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「七情」まとめ

2010.02.06

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これまでのお話・・・

「七情」って何ですか?
「怒」について
「喜」について
「思」について
「悲」「憂」について
「恐」について
「驚」について


まあ長々と「七情」について書いてきましたが、今日が一応の完結編です。

日々生きる中で、人は精神的にも肉体的にも、あらゆる刺激にさらされています。

東洋医学では特に、精神的な刺激に対する様々な反応のことを「七情」と名付けて、まとめている訳ですが、現代人はコレの「過不足」が病気の根本原因となっていることが、

 

あまりにも多いように思います。

これは日々患者さんから話を聞いていて、ホントによく思いますね。

これについて、

「何でかな~・・?」

と考えると、1つには、例えば寒さや暑さといった、肉体的な刺激に対しては、文明の利器を使ってかなり回避することが出来るようになったけど、

精神的な刺激に対してはどうしても回避できないためなんじゃないかな~、なんて、思います。

なんぼ、クーラーや暖房を使って快適な空調環境で生活していても、そこに嫌いな人が一人いたらもう台無しですよね。(苦笑)

とたんにそこは不快な環境になりますよね?

また1つには、あらゆることがお手軽に、大した労力もなく出来てしまう世の中なので、いろんな場面で

「我慢する」

という考え方が出来にくくなっているんじゃないでしょうか?

 

だから、ちょっとした人間関係のもつれも我慢できない。

あるいは、職業選択にしろ何にしろ、生きる上での自由が保障され、生きる上での選択肢があまりにも多すぎて、結果的に余分なことまで考えるようになってしまい、

 

だんだん、何が何だかワケ分からなくなっちゃって、迷いに迷って、日々が楽しくなくなり、徐々に病気になる人もいます。

これらは要は、幸せすぎて不幸せになった、という、ある意味

「陰陽が転化した」

皮肉なパターンだと思います。

現代人というのは、高度な文明が生み出した様々な道具によって、外的刺激を上手に回避できるようになった分、もともと持っている、

 

外的刺激(精神的なものも含む)に柔軟に対応する力が弱くなっているんじゃないでしょうか?

(例えて言うなら、時には我慢して続け、時にはスパッとあきらめる、みたいなバランス感覚のことね。)

今後もますます文明は発達し、生活の利便性、快適性はもっともっと上がるでしょう。

それはそれで喜ばしいことなのは言うまでもありませんが、その分、内面、つまり「ココロ」を病んだ人間は増えるかもしれません。

現在、うつ病患者の激増が問題になっているのも、その前兆に思えます。

その時こそ、「心身一如」の考え方で「カラダ」を通じて「ココロ」にも同時にアプローチ出来る、東洋医学の出番でしょう。

長年、鍼灸治療をしていると、患者さんの顔つきが段々穏やかになっていくのが分かります。

蓮風先生がよく仰るように、体がほぐれると心もほぐれる、ということなんでしょう。

これを西洋医学のように「強引に」やらずに、常に全体のバランスを意識して「無理なく」やろうとするところが、東洋医学の良さじゃないかな、と思います。

(もちろん場合によっては「強引さ」も大事でしょうが・・・。)

以前、どこかで

「21世紀は東洋医学の時代」

なんていう言葉を目にしましたが、ホントにそうだと思います。色んな意味で。

・・・ただこのキャッチコピー、一見いいんだけど、本当は「東洋医学」の前に”確かな”を入れるべきです。

治療に鍼灸を使ったから、漢方を使ったから即東洋医学、ではなく、それらをキチッと、東洋医学が本来持つ意味、意義を分かった上で使いこなせる人間が使って、

初めて「東洋医学の時代」と言えるんだと思います。

エラソーに言ってますが、もちろん僕もまだまだ精進しなくては、ですがネ・・・。

・・・ちょっと話がそれたけど、「七情」のまとめとしては、要するにバランスが大事で、「過不足」がなければ問題ないんだから、しっかりとした自分を持って、

 

日々伸び伸びと生きていこう、感情を変に抑えずに「普通に」表現していこう、そうすりゃ病気にならないで済むよ、ということです。

・・・そんなの難しいから出来ない?(苦笑)

ちょっとは努力しましょうよ。

人生は一回コッキリです。(笑)

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はるばる・・・(その8)橋本浩一先生、島内薫先生

2010.02.01

昨日は、代々木にて行われた、(社)北辰会関東支部の定例勉強会に行ってきました。

 

その前日の土曜日の診療終了後に、我が清明院に、(社)北辰会講師で、

『内経気象学入門』

の著者である橋本浩一先生と、北辰会の”歩く百科事典”、方剤学、養生学の専門家である島内薫先生が大阪からいらっしゃいました。

 

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左が橋本先生、右が島内先生です。


・・・この2ショットはなかなか貴重ですよ!(笑)


教頭先生と仙人、て感じでしょ??(笑)

 


しかし北辰会の講師陣の人材は見た目も中身も幅広い・・・。

 


橋本先生の本については、以前このブログでも紹介しました。

⇒ 勉強会行ってきました! 参照

 


島内薫先生は、鍼灸師と薬剤師の免許を持ち、鍼灸、漢方薬に詳しいのはもちろん、宗教、哲学、時事問題などなど、

「この人は知らないことがないんじゃなかろうか・・・。」

と思うような、知識の塊のような先生です。

 


お二人とも、僕が勉強に行き詰った時の「薬箱」のような存在であります!

 


この写真を撮ったあと、関東支部の役員、役員候補たちで集まって軽い勉強会+飲み会をしてから解散し、次の日も勉強会+飲み会(12時まで!)をこなし、

 

今日も朝からガンガン臨床しております!

 


みんな恐ろしくタフです!

 


やっぱ鍼灸師はタフじゃなきゃ!!

 

 

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1月(社)北辰会本部臨床コース

2010.01.18

17日の日曜日は、大阪で行われた(社)北辰会本部臨床コースに行ってきました!

 

今回は、諸事情があって午後からの出席となりましたが(残念)、今回も大変勉強になりました。

 

午前中は『傷寒論』(漢方、弁証論治の聖典とも言われる、東洋医学をやる上で絶対に外せない古典の一つ)のスペシャリストである、愛媛で開業されている水本淳先生による、『傷寒論』のシリーズ講義。

 

今まで全て聴講していただけに残念!後でDVDでチェックしようと思います。。。

 

午後は代表理事、藤本蓮風先生による経穴解説の講義と、講師である新田能弘先生による症例レポートと、盛りだくさんの内容でした。

 

勉強会が終わった後は、いつものように先輩方と飲み会にご一緒させて頂き、終電の新幹線で東京に帰ってきました。

 

(苦笑・・・いつもこうなっちゃいます。)

 

僕は毎月関西に出向き、この勉強会に参加しています。患者さんにはよく「倒れないでね!」と体力面を心配されますが(笑)、患者さんによりよいものを提供したい、

 

と考えた場合、本で調べて独学するのいいけど、やっぱり僕自身が尊敬する大先輩達に直接話を伺い、その場で質問する、という勉強スタイルが、僕には合うみたいです。

 

そのモチベーションがある限りは、これからも行きます!新しい情報が入ってくる度、僕の治療はどんどん変化し続けると思います。

 

(もちろん、患者さんにとっていい方向にね。)

 

結局、その試行錯誤が一番楽しいんですネ(*^_^*)これからも頑張りマス!

 

 

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鍼灸(師)批判について(その3)

2010.01.16

このシリーズはアツいです。まだまだいきましょう。今日は3、についてです。

3、「鍼灸って宗教みたいなもんでしょ?なんか胡散臭い。怖い。」

というご意見です。

 


こういう意見が出ること自体、日本ぽいですよね?

(僕はそう感じました。)

 


・・・というのも、日本人は基本的に無宗教と言われ、それぞれが自由気ままに、何も信仰していないか、何かを信仰しているか、です。

 

 

よく外国の人から、

 

「日本人は宗教の素養が無さすぎる!」

 

と批判されることがあるそうです。

 

(僕の友人でアメリカに留学したやつも、そんなこと言われたとか言ってたな。。。)

 


これはもともと「八百万の神様」という、自然界の全てのものに神が宿る、という多神教の考え方の影響なんでしょうかね。

 


それはともかく、宗教というものに対して胡散臭いとか、怖いという感情が想起されるのはなぜでしょうか。

 

 

まず大前提として、知らないものに対する警戒感、みたいなものがあるでしょう。

 


さらに加えて、一部の新興宗教によるしつこい勧誘だとか、近年の一部のカルト教団による無差別テロ行為や、「修行」と称した異常な行動の報道に対する、

 

悪い印象、インパクトが大きいからでしょうね。

 


また、体の不調などを、霊だとか前世のカルマだとかの”せいにして”高額なものを売りつけたりといった、悪徳商法が後を絶たないことも理由の一つでしょう。

 


・・・困ったもんですネ(ため息)。

 


ああいったものと、東洋医学、鍼灸治療とは全くの別物です。

 


何にも胡散臭くないし、怖がる必要もありません。

 


僕らは超能力者でも何でもないです。

 


自分でやんなるほど凡人です!(笑)

 


ただ、東洋医学の言う古典的な理論と手法に則って、日々一生懸命、鍼灸や漢方薬で治療をやっているだけです。


・・・故にもちろん、限界もあります。

 


そして東洋医学には、その判断基準(その術者による治療の限界)も明確に示されています。

 


万が一、上記のような不可解な行為を、皆さんがおかかりの治療院で勧められたら、直ちに警察に知らせるべきだと思います。

 


医療人と、その皮を被った、ただの犯罪者とは違います。

・・・「医療」と「宗教」というものの違いについては、僕も以前から興味を持ちまして、本で調べてみたり、色々な先輩に質問させていただいたことがあります。

 


その中で得た、僕なりの考え方を簡単に述べてみようと思います。

 


「医療」と「宗教」というものは、もともと「人を救う」という意味では同じ発想から始まっているのではないでしょうか。

(おそらく釈迦もキリストも、それぞれに個性、特長はあれども最初はこうしたシンプルな発想から始まったのでしょう。)

 


救わんとする対象物は両者ともに「人間」ですが、医療の場合は「病んだ人間=病人」を対象としていることが、大きな違いといえば違いでしょう。

「宗教」の場合は、その字のごとく、「あまねく教え導く」ですから、「全ての人間」が対象ですし、”病気の治療”以外の内容も大いに含むでしょうね。

 

 

そしてその教えを「信じる」というのがポイントですね。

 

 

まあ「医療」においても、この「信じる」気持ちというのは、治療効果を左右する面はあります。

 


僕レベルなんかでも、普段臨床をやっていて、患者さんを心身ともに救おう、と思ったら、患者-術者間の、

この医療(鍼灸)で治る!と「信じる気持ち」

とか、患者―術者間の、

お互いに対する「感謝の気持ち」

というものがどうしても不可欠になってくる、ということをよく感じます。

(要はそういう相互関係が、治療の相乗効果を生む訳です。)

 


ここら辺が欠けていると、

「体(症状)は治ったけど気持ちが全然楽にならない」

とか、

「症状がなかなか取れないことに苛立ち、しまいには術者を批判する」

とか、

「完全には良くなっていなくても、少し症状が良くなっていることに対する感謝が出来ない、もっともっとと、過剰なまでに要求するのみ」

というようになってしまったりする訳です。

 


僕はこういう苦い経験をこれまで痛いほどしてきました。

 


当然、こうなってしまうと、お互いに救われません(苦笑)。

 


本来の宗教(正教)というのは、医療(東洋医学も西洋医学もその他の民間医療も全て)をすっぽりと包む大きなもの、教え、と理解するのが正しいと思います。

 


ですので、「医療」は「宗教」の一部と考えたら分かり易いと思うのですが、良くないケースとして、そのように理解せず、「医療」の方が「宗教」よりも大きいぜ!偉大だぜ!とかいう風に考えだすと、

 

その医療者は最悪、広義の「神」になろうとしだします。

 


そうなった末路が、怖いとか胡散臭いとか言われるゆえんである、冒頭の犯罪者集団を形成していったりする訳です。

 

(あの麻原彰晃は元鍼灸師、オウムはこの点で好例かもしれません。)

 

・・・まあ僕としては、何があろうとも、何と言われようとも、そこはまったくブレずに、僕になし得る「最高の鍼灸」を患者さんに提供し続けるのみです。

 

自分が持つ鍼と灸を信じ、患者さんに感謝しつつ、です。

 


ですので鍼灸=宗教っぽい、というのは、メチャ広い意味では、あながち外れてもいませんが、それはどの医療も同じであり、ちゃんとした東洋医学に対して胡散臭い、怖いというのは間違いだと思います。

 

 

現代日本で圧倒的マジョリティーである西洋医学とは違う世界観、人体観を持った、伝統医療であるだけです。

 


ただ、「外見(見た目)」が胡散臭いとか、怖いのは「個性」ということで勘弁して下さいネ(笑)

 

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鍼灸(師)批判について(その2)

2010.01.15

前回に続いていきましょう。

2、「鍼灸師みたいな低学歴の連中に体を診てもらおうとは思わない。」

コレなんですが、最初読んだとき、

「へ~、まだ日本にこういう考えの人がいるんだ~。」

と、妙に感心してしまいました。(苦笑)

 

学歴社会(高学歴=無条件にいい!という時代)なんて、一体いつの時代の話なんでしょうか。

 

・・・まあでも、そう言われたら仕方ないです。正直ね。

「ではどうぞよしなに。有名な大学病院の教授さんのとこにでも行ってください。」

です(笑)

 

・・・でもね、治療というのは「技術」の世界ですので、どんなに輝かしい高学歴があっても、手先の不器用な人には細かいオペなんて出来ないでしょうし、鍼灸もそれは同様です。

 

また、学問(理論)の力で完璧に、理路整然とその患者さんの病気を分析しきれたとして、それで治らない病気があるからみんな困ってるんじゃないの?とも思います。

 

確かに、西洋医学を実践されている、医師免許をお持ちの先生方というのは、医大の難関入試に合格し、国家試験に通り、なおかつインターン制度を消化した、

 

いわばエリートの方々です。

(前述の、「学歴社会」における勝ち組、と言っていいでしょう。)

 

それと比較して、鍼灸師というのは、現在国家資格ではあるけれども、国家資格化されてからまだ20年ぐらいの、若い国家資格です。

 

3年制の専門学校か、4年制の大学に通ったのち、国家試験に合格すれば「鍼灸師」を名乗り、開業することが可能ですが、インターン制度も特にありません。

 

僕の学生時代でも、クラスの人々の過去は様々で、有名大学出身者から、高校新卒者、脱サラ組、老後に細々とやれれば、とお考えの年配の方などなど、

 

まさに玉石混交状態でした。

 

しかも、2000年頃、小泉政権の頃には、規制緩和で、全国的に養成学校(専門学校)が爆発的に増えまして、毎年1000人程度だった国家資格合格者が、

 

現在では3000人以上、新設された学校の中には、すでに定員が割れて、廃校になった学校もあるというのが現状です。

 

その一方で、古くからある専門学校の中には、3年制の専門学校から4年制の大学にしていこうという動きもあり、現在大きな変化の真っただ中、という現状です。

 

しかしその大学も、偏差値で考えたら、とても医学部とは比較にならないほど低く、現状、鍼灸師の資格を取ろうと思ったら、医師や歯科医師、薬剤師等、

 

他の医療系国家資格と比較すれば、相対的に「簡単に」取れてしまうのが現状です。

 

ですので単純に学歴「のみ」で優劣を比較されたら、劣っているのは明らかです。

 

・・・しかし!ここで僕が個人的に言いたいのは、

「うん、だからナニ? 要はその先生が信頼できる人か、そうでないかでしょ? 学歴のみで人間性まで判断するなんて、古臭いし非常識だと思いまーす!」

です。

 

 

前回のブログで、鍼灸、東洋医学は医学であり、科学だ!ということを述べました。

 

 

西洋医学と比較しても、東洋医学そのものは何ら劣りません。

(当然、疾患や場面によっての得手不得手はあるけどね。)

 

ただ、実践する人の力量によって、ピンキリの世界になってしまっているのが、現代の日本の東洋医学の大きな問題だと思います。

 

だからこないだのような事故も後を絶たない訳です。

 

ちなみに余談ですが、お隣の韓国では、韓医師(鍼灸、漢方を専門に扱う、東洋医学の医師)の大学に入るのは超難関で、倍率は10倍以上、

 

過去には結婚したい職業No1に選ばれるほど、生活の安定した、認知度の高い職業であるのに対し、日本のこの悲惨な現状は、一体何なんでしょうか。

(苦笑・・・国民の認識も含めて、です。)

 

東洋医学はいいものなんだから、日本も韓国のように、最初から優秀な人しかなれないようにすればいいのに、と思いますが、そうもいかない難しいしがらみが色々とあるようです。

(でもそうになったら僕が鍼灸師になれなかったりしてネ(笑))

 

以前、韓国の韓医師の医院(韓医院)の国外営業部長の方が、北辰会の勉強会に見えた翌日、清明院に治療を受けにみえた時、日本の東洋医学の制度的な現状に驚き、

 

非常に落胆しておられました。

 

僕(清明院)としては、現状を憂いてばっかりいても始まりませんので、こうした逆風に負けずに、患者さんの笑顔のために、日々確かな東洋医学の実践を頑張っております!

 

僕なんか、学歴なんてないに等しいけど、それでもよかったら是非診させて下さい(笑)

 

 

ヤル気は最高にあります!

(こういう風に言うと、ただのバカだと思われるかな(苦笑)。)

 

 

次回は3、についてです。

 

 

 

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「熱があるんですけど…」

2010.01.08

たまーに、治療の予約が入っている患者さんから、その日になって電話がかかってきて、

「ちょっと風邪ひいちゃったみたいで熱があるんですけど、鍼しても大丈夫なんでしょうか?」

と聞かれることがあります。

 

 

僕の答えは当然、

「もちろん大丈夫です。高熱で、歩くのもお辛いような状態じゃないのであればお越しください。鍼にはむしろ熱を早く下げる効果もあります。」

と、答えています。

 

 

ここでもし、

「いやあ、歩くのもつらい状態なんですけど…。」

と言われてしまったら、そのときの状態(症状)を電話で聞ける限り聞き、出来る限りの養生のやり方をお伝えするか、

 

場合によっては救急で病院に行ってもらうのを勧めることもあります。

・・・一般的には、発熱時は鍼灸はやっちゃダメ!という認識が根強くあるようです。

 

 

鍼灸学校で使われる『はりきゅう理論』という教科書では、鍼灸施術の禁忌として「⑤高熱症状を呈している場合」という表現で記載されています。(旧版P28)

 

 

(ある意味、微熱ならいいってことですね。)

 


なぜこうなのかについてはまた今度語ることにして、東洋医学では、数千年も前から、風邪のみならず、熱の出る病気に対しては、あらゆる考え方や方法論が試されています。

 

 

もちろん、古代中国には水銀式の体温計はなかった訳ですから、医者が患者の体を触っての熱感をもって、治療、診断の対象にしています。

そういうものに対して、ちゃんと鍼灸や漢方で対応し、結果を出してきたと、あらゆる文献に残っていますし、現代でも、中国や韓国などでは、

 

風邪をひいて発熱したときに鍼するなんてことは、別に当り前のことだそうです。

 

(韓国では、風邪をひいて発熱した時は、家庭にある鍼で自分で治療を行う、とか、中国でも、高熱を出してぐったりしている状態で中医学の病院に普通に運ばれてくる、なんて話も聞いたことがあります。)

 

 

また、(公社)全日本鍼灸学会の鍼灸論文検索サイト「JACRiD」「発熱」と検索すると、この通り、いくつかの論文が出てきます。

 

 

ここで、

「風邪をひいて熱が上がっている状態」

というのを、東洋医学でどう考えるかというと、外から入ってきた冷えや異物(邪気と呼びます)に対し、患者さんの体の恒常性を保とうとする力(正気)が、

 

邪気を排出しようと一生懸命戦っている状態、と考えます。

 

ということは、体の「陰陽」のアンバランスを整えて、「治る力」を増強する鍼灸治療は、体にしてみたら、この戦いの強い味方なんです。

よって、熱があっても鍼して全然問題ない、むしろやるべき!という風に、僕は考えています。

 


ちなみに、今日来た患者さんでも、風邪をひいて38℃弱発熱している方がおられましたが、治療後体温を計ってみると、多量の発汗とともに36.6℃まで下がっていました。

 


・・・信じられないかもしれませんが、まあ、事実だからしょうがないですね。(笑)

 

 

効くものは効きます。


(ただ、断わっておきますがどんな発熱でも鍼すれば間違いなくその場で下がる訳ではないですよ。誤解なきように!)

 


ですから、最近話題になった新型インフルエンザなんかも、鍼では全くお手上げかというと、学術的には全然そんなことないです。

 


しかし、ああいった感染力の強い、未知の感染症の場合は、保健所への届け出等、法律的な問題も関与してきますので、

 

現状の日本の一般の鍼灸院で診るケース自体が少ない、ない、ということなんです。

 


・・・ちなみに、今日書いたのは、あくまでも僕が思う、「東洋医学的に正しい鍼灸」をやった場合においての話です。

 

 


皆様に、この医学に対する「正しい」認識をどうか持っていただきたい、と思っています。

 

 

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妊娠中は薬が飲めない!?

2010.01.06

これはですねー、今回正月に地元に帰った時、なんとめでたいことに、帰ったその日に友人の奥さんの妊娠が発覚しまして、その奥さんから聞かれた質問です。

「妊娠中ってつわりとか、体調が色々と変化するらしいけど、もし具合悪くても薬飲んじゃいけないんでしょ!?・・・ということはつらくてもただただ耐えるしかないワケ??」

・・・という質問でした。

 

 

結論から言うと、

「妊娠中の辛い諸症状を和らげる方法はいくらでもあります。鍼灸しかり漢方薬しかり。なのでご安心を。ただ、ツボ療法も西洋薬も漢方薬も、

 

服薬についてはよく専門家の話を聞いて、慎重にしないとダメですね。」

となります。

 


現代西洋医学の産婦人科領域では、胎児への影響を避けるため、妊娠中は極力服薬を避ける方向で考えることが多いようです。

薬の影響で新生児に奇形や先天異常を起こすケースが稀にあるからです。

 


それでも、あまりにも妊娠中の症状がひどい場合は、様子を見ながら安全な(要は新生児に異常が起こったという報告のない)薬を出すこともあるようです。

このときによく、東洋医学をほとんど勉強したことのない医師が、安易に症状のみを頼りに、適当な漢方薬を処方したりしているという、

 

残念な現実もあったりします。(苦笑)

(例えばよく、妊娠中に風邪ひいて、ひき始めには葛根湯ということで、病院でもらって、飲んでみたけど全然風邪が治らなかった、なんて話を患者さんから聞くことがあります。)

まあ、漢方薬で奇形が起こったとか、先天異常が起こったとかっていう報告はないらしいんですが、慎重に服用した方がいいのは間違いないでしょう。

(特に妊娠初期は。)

 


東洋医学には「安胎(あんたい)」という言葉があります。

 


要は胎児を安らかに育てる方法、という意味です。

 


ひとつ例を挙げると、江戸時代から近代まで、日本でよく使われた有名な安胎の薬で、『金匱要略』に出てくる「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」という有名な漢方薬があります。

(個人的には、現代日本人女性の「安胎」を狙おうと思ったら、上記の薬ではちょっとどうなんだろうな・・・と思う面もないではないんですが、

一応、江戸時代なんかは盛んに、妊娠中にこれら”安胎薬”を服用する、という行為が当たり前のように行われていたんだろうと思います。)

 


ちなみに、僕であれば、妊娠中の諸症状に関しては全て鍼灸と養生指導で対応します。

 


どうしても患者さんの方で、漢方薬を使いたければ、専門家の先生を紹介するようにしています。

 


妊娠中のご婦人に対して、東洋医学が出来うるサポート力は半端じゃないと思います。

 


ホントに、知らなきゃ損するレベルだと思いますね。


(知らない人がホントに多くて困ります(+_+)・・・頑張って広めます!)

 


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「メンケン(瞑眩)」って何ですか?

2009.12.30

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東洋医学には、「瞑眩(メンケン)」という言葉があります。

(なぜか、「メイゲン」とは読みません。)

 


これは何かというと、

 

①服薬後に一時的に表れる種々の予期しない反応。例えば悪心、瞑眩、胸悶など

 

(『尚書(書経)』説命萹上「もし薬瞑眩せざれば、その疾癒えず」)

 

②頭がふらつき、目がくらみ、目を開けていられない症状のこと

 

だそうです。(燎原『漢方用語大辞典』P1173)

 

 

また、(一社)北辰会代表である藤本新風先生がかつて、藤本彰宣(あきのり)名義で、『鍼灸OSAKA』誌114号に、瞑眩に関して論考を書いたこともあります。

 

(鍼灸家、必ず読むべし!!)

 

 

「瞑眩」という熟語自体に、いわゆる「めまい」のような意味もある訳ですね。

清明院でも、患者さんから、

「鍼の直後は少しだるくなって眠くなるんだけど、翌朝えらく体がスッキリしてます。」

とか、痛みのある患者さんなんかで、

「鍼した後、帰る時に一度痛みが強くなったんだけど、次の日になったらすっかり痛みが取れていて驚いた。」

とか言われることがあります。

 


この、

 

「少しだるくなって、眠くなる」

 

であるとか、場合によっては

 

「一時的に症状が強くなる」

 

しかし、結果的には症状、及び全身状態の好転につながる状態を東洋医学では”メンケン”と言います。

 


・・・なぜ、こんなことが起こるんでしょうか?

 


東洋医学では「気」を動かし人体の「陰陽」のバランスを整え、「治る力」を最大化することによって、病気を治療します。

・・・ということは、何度も述べた通りです。


その結果、深い位置の病(五臓六腑の病)が浅い位置(皮膚、筋肉etc..)に浮き上がってくることがあります。


また、経験的には、もともと急性の病だったものが、治らずに慢性化してしまっているものは、治っていく過程の中で、一度急性の時の新鮮な状態に戻る場合があります。


この変化に関しては、こちらもある程度は予測できますが、具体的にどういった現象が、どの程度起こるか、ということまでピタリと当てるのは、

 

正直僕には、実際はなかなか難しいです。

 


上に紹介したように、「瞑眩」という字を見ても分かるように、「瞑」は瞑想の瞑で、「目をつむる」の意味があり、「眩」「目がくらむ」ですから、

要は判断がつきにくい変化である、という意味があります。

 


そこで、こういった変化が、治療の失敗による「悪化」なのか、「メンケン」なのかを適切に判断する意味でも、

1.初診の時にしっかりと問診をとらせていただき、

2.しっかりと体表観察して「証」を立て、

3.その患者さんの病歴、体質などをキチッと踏まえておいた上で、

「治療」に入るということが極めて重要になります。

 


こうすることにより、患者さんの術後の変化が、「悪化」なのか「メンケン」なのかがハッキリする訳です。

 


ゆえに、「初診」はそういう意味でも大変重要であり、僕にとっては欠かすことのできない大事な段取りな訳です。

 


まあ、鍼灸治療を受けて、思わぬ変化が表れた場合は、慌てず騒がず、治療した先生に相談するといいと思います。

 

(ここで狼狽して、ガチャガチャいじくりまわすと、訳が分からなくなります。。。)

 


ちゃんとした先生であれば、適切に対応して下さるはずです。

 

 

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どうしてムクむの?(その2)

2009.12.20

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(その1)では、現代人は水分を飲む量が多過ぎてることが多いように思う、というお話をしました。

 


今日はその続きとして、飲むものの種類(質)について考えてみたいと思います。

 


清明院では初診時、(一社)北辰会専用カルテを使用しています。

 


ここには、一日の水分摂取量と、尿の量の比較、また、カフェイン類(コーヒー、紅茶etc..)をどのくらい摂っているか、飲酒量と飲酒頻度はどうか、

 

などなど、詳しく質問事項が並べてあります。

 


「飲み物」というのは、当然それぞれの種類によって、体内に入った時に人体に及ぼす影響は異なります。

 


東洋医学では、単なる「水」でさえも、30種類程度に分類して考えている(ホジュンにも出てきましたね☆)ほど、飲み物が持つ作用というのは、

時には薬にもなり、時には毒にもなる、と考え、大変重要視しています。

 


つまり、飲み物の種類、量、出入りのバランス、体表所見や症状をトータルで考えて、摂取している水分がその人にとって余分な「毒」になる場合、

 

結果的に体内に「余分なお水」が増えてしまって、それが結果的に「ムクミ」となる訳です。

 


ここで、この世の全ての飲み物について解説することなど、到底出来ませんし、そういった専門書もたくさんありますので、ここでは、患者さん向けに、

 

おおよその傾向を述べますので、参考にしていただければ、と思います。

 


1.甘い飲み物(糖分の多いもの。たくさんありますね。)

・・・心身の緊張を緩め、少量、適量であれば胃腸には良い。しかし飲み過ぎればかえって胃腸を弱らせ、便秘、のぼせ、慢性の炎症などのもとになる。

 


2.苦い飲み物(コーヒーが代表選手かな。)

・・・これも心身の緊張を和らげ、適量であれば便秘やのぼせの解消に役立つ。しかし飲み過ぎればかえってのぼせて、全身的には冷える。

 


3.酸っぱい飲み物(果汁100%ジュースとか、ああいうのの甘くないやつね。)

・・・これは体を引き締め、シャキッとさせますが、飲み過ぎれば血行を悪くし、体を冷やします。

 


4.冷たいものがいいのか、温かいものがいいのか

・・・これはその人の体質によってケースバイケースなんですが、基本的には極端に冷たいもの、極端に熱いものは避けて、一気飲みはしないように、チビチビ飲むのが無難でしょう。

 


5.お酒は?

・・・お酒は「百薬の長」という言葉があるくらいで、適量であれば、心身の緊張をほぐし、血行を良くする作用があります。

問題は飲み過ぎた場合、胃腸、肝臓、腎臓、その他内臓を弱らせ、慢性炎症、その他様々な症状の原因、引き金になりえます。

まあ、もろ刃の剣ですな。(苦笑)

 


6.カフェイン類は?

・・・これは、ここぞ!という時に使うべきであって、日常的に常用、過飲するのはお勧めできません。常用していると徐々に体の上下のバランスを大いに崩すようです。

(いわゆる冷えのぼせみたいな状態ですね。)


・・・とまあ、超簡単にザックリと示してみました。

 

 

まだまだ挙げていけばキリがないんですが、結局は、量的にも質的にも「偏らない」ことがとても大事だ、ということです。

 


色々な物をバランスよく、しかも全体量として行き過ぎない程度に飲む、というのが理想なんです。

 


ちなみに、これは何も東洋医学独特の考え方でなく、現代の最先端の栄養学でも、ほぼ同じような結論に至っているようです。

 


よく知られた言葉で、「医食同源(いしょくどうげん)」という言葉があります。

 

(因みに「医食同源」という言葉自体は東洋医学にはないようですが。参考サイト

 


上記のような飲食物の特性を知っていれば、体調が悪い時、何かを控えて、何かを多めに摂るだけで、特別に鍼灸、漢方で治療なんてしなくても、

 

自分で十分に対応できちゃいます。

 


まさに「未病を治す」ことが出来る訳です。

 


普段の自分自身の食生活の傾向を知っておくことは大変重要ですので、この機会によく見直してみるといいと思います。

 


調子の悪い人はたいがい「偏り」があるはずです。

 

 

まさに東洋医学のいう「陰陽」のアンバランスなんですね。

 

 

 

◆参考文献

 

『東方栄養新書』メディカルユーコン

『中国伝統医学による食材効能大事典』東洋学術出版社

 

 

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「副作用」って何ですか?

2009.12.08

今日は「副作用」のお話し。

 

 

「副作用」を調べますと、(公社)日本薬学会のサイト様のこのページよると

 

病気の治療に関わる主作用に対し、それとは異なる別の作用や有害である作用のこと。

 

一般的には主作用以外の作用でも患者にとって不都合でない場合は副作用と呼ばないことが多い。

 

病気の予防、診断、治療に通常用いられる用量で起こる好ましくない反応を有害反応(adverse reaction)と呼ぶ。

 

医薬品添付文書では副作用の項目に有害反応が記してあり、一般には副作用有害反応は同じ意味として扱われている。

 

(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)

とあります。

 


・・・なぜ、今日はこんな当たり前みたいな疑問を書いたかというと、先日患者さんから、

「漢方薬には副作用がないんですよね?」

という言葉を聞いたからです。

 

 

まあコレ、良く聞く言葉なんですが、僕は大体、

「ん~ないわけじゃないんだけど、要は西洋薬よりも体に優しいものが多いんですよ~。」

なんて答えることが多いです。

・・・しかしこれもねー、正確に答えようとすると、

「東洋医学には、もともと“副作用”という考え方そのものがないので、漢方薬を飲んで症状が変わらない、あるいは改善しないで、不快な症状が現れた場合は、

 

最悪、”間違った処方”である可能性もあります。

 


また、最初の症状が良くなって、別の症状が出てきた場合は、初診の時とは体の状態が変わったということですので、別の処方に変えてもらう必要があるかもしれません。

 

また、副作用と似て非なる考え方で”瞑眩(メンケン)”なんていうものもあります。云々・・・」


となります。

 

 

・・・なんか、小難しい感じしちゃいますよね!?

 

(苦笑・・・僕が患者さんなら、説明中に寝てしまいそうです。。。)

 


ですので、上に書いたような、ちょっとぼかしたような答え方をすることが多いんです。

 

(そもそも、薬に関して口出しできる権利は我々鍼灸師にはありませんし、業務範囲外になります。)

 


東洋医学ではいわゆる診断名のことを「証(しょう)」といいます。

 


この「証」は同じ人の同じ病気でも、その場、その時の体の状態によって変わってきます。

 


東洋医学の医者はその「証」を東洋医学独特の「診察法(四診術と言われます)」によって絞り込み、よし、現段階ではこれで間違いない!と思われる処方をします。

 


このように、「証」を考えて、論理的に治療を進めるやり方を「弁証論治(べんしょうろんち)」といいます。

 

 

要するに、その時その瞬間の患者さんの状態に合わせて、病全体の成り立ち、仕組みを意識しながら、東洋医学の世界観の中で論理的に治療を進めていくわけですね。

 


漢方薬にしても鍼灸にしても、たまにステレオタイプ的に「副作用がない」と言われる所以は、漢方薬、鍼灸を用いる際の土台となる、東洋医学自体に

「副作用という“考え方”そのものがない」

からなのであって、決して、

 

「東洋医学なら、鍼灸でも漢方でも、どんな治療をしても悪化しない」

 

とか、

 

「どんな治療内容であっても、体の害にならない」

 

訳ではないのです。

 


漢方でも鍼灸でも、「証」を間違えて処方、施術すれば、悪化することもあるし、体の害になることだって当然あります。

 

 

また、主訴(メインの症状)は取れたけど、他の症状が出てきてしまった、なんてこともあり得ます。

 


ちなみに余談ですが、たまにまことしやかに言われる

「漢方には即効性がない」

というのも、大きな間違いで、キチッと証にあった漢方薬を飲めば、飲んだその場で症状が楽になるなんてことはざらにあります。

(もちろん病気や症状によりますが)

 


中国の古典では、生半可な知識、経験の医者が治療にあたり、患者さんを悪化させてしまうことを、

「中工の害(ちゅうこうのがい)」

といって、キツく戒めています。

 


・・・ですから、漢方だから、鍼灸だから無条件にいい!というわけではなく、正確に「証」が立てられる先生が使うから、これらの効果が最大限発揮でき、その結果、

「東洋医学っていいもんだよね~。効くよね~(^O^)/」

となるわけです。

 

 

一般にしばしば言われる、

「漢方薬は副作用がないからいいんだけど、即効性がなくてね~・・。」

とかいう風に、漢方薬を間違った理解で位置づけてしまうのは大変もったいない話だと思います。

 

(副作用がない=×、即効性がない=×ですね。。。)

 

 

これを言うなら、

「間違った認識が蔓延しているんで、もっと漢方薬をビシッと使いこなせる先生が増えてくんないかな~」

と、現状を憂うのが正確な認識だと思います。

 

 

なにせ、シップやうがい薬、ビタミン剤等のサプリメントと同等に扱われる時代ですから・・・(苦笑)

 

 

ちょっと愚痴っぽくなっちゃいましたが、僕も、今よりももっともっと、「鍼灸をビシッと使いこなせる」先生になりたいと思っています。

 

 

参考資料「副作用の定義について」PDF

 

 

 


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