東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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補瀉 7

2016.02.13

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これまでのお話・・・

 

補瀉 1

補瀉 2

補瀉 3

補瀉 4

補瀉 5

補瀉 6 参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形萹(4)における補法

 

 

ここには、邪気が臓腑を襲った時の症状の出方や治療法が書かれているのですが、その中に、

 

「刺濇者、必中其脈、随其逆順、而久留之、必先按而循之、已発鍼、疾按其痏、無令其血出、以和其脈。諸小者、陰陽形気倶不足、勿取以鍼、而調以甘薬也。」

 

とあります。

 

 

訳しますと、

 

「血虚のものに鍼する時は、必ず目的の経脈を狙って、その気の流れに合わせて置鍼します。必ず、刺す前にきっちりとツボを押さえ、

 

抜いた痕は血が出ないようにキッチリ抑えます。非常に正気が弱ったものについては、鍼をせず、甘味のある薬を使います。

 

となります。

 

 

 

ここでも、鍼する前にキチッと抑えること、抜いた痕もキチッと抑えることを教えております。

 

 

これまでにも出てきた、

 

「開闔の補瀉」

 

ですね。

 

 

 

ここで面白いのは非常に正気の弱った患者には、鍼は使わない、と書いてあることです。

 

 

鍼を刺して気を動かすこと自体が、非常にリスクを伴うようなケースというのも、あるにはある、ということです。

 

 

蓮風先生も、絶命する寸前の患者さんに対しては、そのご家族に、

 

「体を軽く擦ってあげなさい。」

 

と指示をすることがありますし、治療も、毫鍼で刺さずに、翳す鍼が中心になってきます。

 

 

 

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男女の生命力

2016.02.05

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こないだ、学生から問われました。

 

「女性の方が寿命が長いのは東洋医学的にどう考えられますか?」

 

と。

 

僕は、

 

「知らんがな。」

 

と答えました。(笑)

 

 

男性と女性では、言うまでもなく生理的特性が違う。

 

 

女性は妊娠、出産できる。

 

 

そのことについては、東洋医学では細かく説明している。

 

 

男性は平均値から見れば、基本的な運動能力が女性よりも高い。

 

 

でもこれはあくまでも平均値の話しであって、運動能力の低い男性も、運動能力の高い女性もいる。

 

 

また、細々した身体的特徴にも違いがある。

 

 

これについても、東洋医学では説明している。

 

 

平均寿命は女性の方が長い。

 

 

このことから、女性の方が生命力が強いと言えるか。

 

 

男女の生命力については、遺伝学的にXY染色体の見地からあれこれと論じてみたり、ストレスに強いとか痛みに強いとか、色々説明している人がいるらしいです。

 

 

また、東洋医学の本の中には、

 

「女性は月経があるから血虚になりやすい」

 

などという、トンデモ解説をしてある本もあるらしい。。。(苦笑)

 

(因みに僕は、この解釈はまったく間違っていると思っています。女性にとって月経はごく自然な生理現象であり、それをもって血虚になりやすいなんてことはありません。)

 

 

・・・ま、畢竟するに、あんまり面白くない話題ですね。(爆)

 

 

僕的な結論は、

 

「別に、人間としての大枠は大して違わないんで、一人一人に合わせて陰陽調整して、治療すればよくね?」

 

で終了です。

 

 

「男女」「ヒト」です!

 

安藤昌益(あんどうしょうえき)という人物 参照

 

 

人間の生命力の堅脆なんてのを、平均寿命の男女比較で考えるという発想が、実に西洋医学的。

 

 

 

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奇恒之腑について 3

2016.01.31

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これまでのお話

 

奇恒之腑について 1 

奇恒之腑について 2    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆東洋医学における「髄」とは。

 

 

本日は「髄」に関していきます。

 

 

「髄」というのは、前回説明した「骨」の中にしまわれている、大切なエキスです。

 

 

その原料になっているのは「精」だと言われます。

 

『黄帝内経霊枢』経脈篇(10)「・・人始生.先成精.精成而腦髓生.・・」

 

 

五臓はそれぞれ「精」を蔵していますが、とりわけこの「精」にかかわりが深いのは「腎の臓」です。

 

『黄帝内経素問』解精微論(81)「・・水宗者積水也.積水者至陰也.至陰者腎之精也.・・」『黄帝内経霊枢』本神(8)「・・腎藏精.精舍志.・・」、九鍼論(78)「・・腎藏精志也.・・」

 

 

腎の臓が蔵する「精」は、人間の生殖能力にも大きく関わります。

 

 

その「精」が凝集し、骨の内部をミチッと満たしているものを「髄」といい、それは「骨」の中に大切にしまい込まれている腎精のエキスだ、というワケです。

 

 

『黄帝内経素問』五蔵生成論(10)には

 

「諸髄はみな脳に属す」

 

とあり、同じ『素問』陰陽応象大論(5)には、

 

「腎は骨髄を生ず」

 

とあります。

 

 

これらから分かるのは、奇恒之腑のうち、「骨」「髄」「脳」は、どれも腎の臓、とりわけ”腎精”との関わりが深く、腎の臓の機能失調、機能低下は、

 

結果的に骨をもろくし、髄や脳を空虚にする、という現象がある、ということです。

 

 

 

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奇恒之腑について 2

2016.01.30

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前回のお話

 

奇恒之腑について 1 参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

奇恒之腑というのは、6つあります。

 

つまり、

 

「骨・髄・脳・脈・胆・女子胞」

 

の6つです。

 

 

この6つに、”奇恒之腑”なる名前を与えたのは、『黄帝内経』です。

 

(『素問』五蔵別論(11)です。)

 

 

五蔵別論には、

 

「この6つは、地の陰気を受けた存在であり、腑のクセに何かをため込んでやがる存在」

 

ということになっています。(意訳by竹下)

 

 

五蔵別論には、臓と腑の定義を比較して、

 

「臓は大事なものをため込んで洩らさない存在、腑は洩らしてため込まない存在」

 

ということになっています。

 

(これは超有名です。)

 

 

そう考えると、奇恒之腑というのは、腑のクセに、何かをため込んでやがるという、変わったやつな訳です。

 

 

だから、変わった存在、ということで、奇妙の”奇”の字があてられています。

 

 

この中の、「胆」については、以前書きました。

 

「胆」って何ですか?(その12) 参照

 

「脳」についても、以前書いています。

 

脳卒中と鍼灸 その7

精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 10 参照

 

 

ですので、ここでは、それ以外の4つについて語っていこうと思います。

 

 

まずは「骨」から。

 

 

◆東洋医学における「骨」とは。

 

 

東洋医学も、当然、人間の体には「骨」という、建物で言えば柱のようなものがあるということは、2500年前の『黄帝内経』の時代から、すでに認識していました。

 

 

『黄帝内経』の本文中から、「骨」という文字を検索すると無数に出てきます。

 

 

しかし、素問81篇、霊枢81篇の、「篇名」自体の中に”骨”とはいっているのは

 

霊枢:骨度篇(14)と素問:骨空論(60)

 

のみです。

 

 

骨度篇の方は、骨の長さから、経脈の長さを論じた篇です。

 

 

骨空論の方は、経穴が骨と骨の間の空間(骨空)に存在することを説いた篇です。

 

 

このように、「骨」というのは、他の組織に比べて動きが少ないため、人体における位置や長さを考える時の”基準”として考えるのに便利だったんだろうと思います。

 

 

また、何度も出てきますが『素問』五蔵生成論(10)には、

 

「腎の合は骨なり」

 

とあり、『素問』陰陽応象大論(5)には、

 

「腎は骨髄を生ず」

 

とあり、『霊枢』経脈篇(10)には、

 

「骨は幹たり」

 

とあります。

 

 

これらから分かるのは、骨と腎の臓との関わりの深さ、また、骨は体を支える柱である、ということです。

 

「腎」って何ですか?(その11)

 

 

また、「歯」について、東洋医学では

 

「歯は骨余(骨の余り)」

 

と説きます。

 

 

歯についても、以前書きました。

 

歯科と東洋医学 参照

 

 

これらのことから、東洋医学的には、「腎の臓」が弱ると、骨や歯がもろくなり、逆に骨折などで骨を傷めると、腎の臓にキツイ負荷がかかる、と言えると思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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魂を清ます

2016.01.04

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いよいよやります!!!!

 

 

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「三陰三陽」という考え方 8

2015.11.29

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これまでのお話

 

 

「三陰三陽」という考え方 1

「三陰三陽」という考え方 2

「三陰三陽」という考え方 3

「三陰三陽」という考え方 4

「三陰三陽」という考え方 5

「三陰三陽」という考え方 6    参照

 

 

では、続きいきまーす!!

 

 

◆その他の三陰三陽経の働き

 

 

東洋医学のバイブル、『黄帝内経』には、他にも三陰三陽についての記載があります。

 

 

『黄帝内経素問』陰陽類論(79)では、

 

・太陽経を「三陽」と呼び、「経」と称し、人体の後面、体表にあり、「父」の様に優れて尊い、とし、

 

・陽明経を「二陽」と呼び、「維」と称し、人体の前面、体内にあり、「衛」という、とし、

 

(ここでの「衛」は外側ではなく”内側を”守る、という意味だと思っています。by竹下)

 

・少陽経を「一陽」と呼び、「游部(ゆうぶ)」と称し、人体の前後内外を動く存在とし、「紀」と言って”綱紀(規律の意味)”の様に重要なものだ、

 

としています。

 

 

また、

 

・太陰経を「三陰」と呼び、六経の主であり、「母」の様に他の五経を育み養うとし、

 

・少陰経を「二陰」と呼び、肺と膀胱に通じ、「雌」のように背後で援助する、とし、

 

・厥陰経を「一陰」と呼び、「独使」と言って陰陽の間を通行する存在としています。

 

 

ここまでをまとめると、

 

太陽経→三陽、経、父     太陰経→三陰、母

陽明経→二陽、維、衛     少陰経→二陰、雌

少陽経→一陽、游部、紀    厥陰経→一陰、独使

 

となりまして、ここでは、一陰の厥陰経を「独使」と呼んで、陰陽の間を動く存在、と定義づけたところが興味深いですね。

 

 

ここまでの理解では、開闔枢理論で言えば少陰経が「枢」皮部論で言っても少陰経は「枢儒」ですから、三陰経の中で陰陽を調整するのは少陰経だと思っていましたが、

 

開闔枢理論では「闔」であり、皮部論では陰の極みで「害肩」である厥陰経が「独使」と呼ばれ、陰陽の間を動くとは、なかなか意味が深いように思いますね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「三陰三陽」という考え方 7

2015.11.28

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これまでのお話

 

「三陰三陽」という考え方 1

「三陰三陽」という考え方 2

「三陰三陽」という考え方 3

「三陰三陽」という考え方 4

「三陰三陽」という考え方 5

「三陰三陽」という考え方 6    参照

 

 

 

では、続きいきまーす!!

 

 

◆三陰三陽経が支配する皮膚の部位

 

 

今日は我々にとって重要な「皮膚」について考えてみたいと思います。

 

 

鍼も灸も、皮膚からのアプローチですわな。

 

 

『黄帝内経素問』皮部論(56)によると、その皮膚も、部位によって三陰三陽経が支配している、と言われます。

 

 

どの部位をどの経絡が支配するかは、その経絡が流れる部位を頼りにすればいいそうです。

 

 

そしてそこには、それぞれ、何やら変わった名前が付けられています。

 

 

手足の陽明経が支配する皮膚の部位のことを「害蜚(がいひ)」と言います。

 

 

「害蜚」”万物を損なう”という意味だそうで、陽気が盛んになるのも陽明経、陽気が損なわれるのも陽明経、という意味なんだそうです。

 

 

手足の少陽経が支配する皮膚の部位のことを「枢持(すうじ)」と言います。

 

 

「枢持」「枢」の意味は、前回のお話の「開・闔・枢」の枢に通じ、気の出入を調整、調節する重要な機構、という意味なんだそうです。

 

 

手足の太陽経の支配する皮膚の部位のことを「関枢(かんすう)」と言います。

 

 

「関枢」の意味は、「関」は堅め守る、「枢」は先ほど言うように出入の調整ですから、「枢」の働きを固め守る、という意味なんだそうです。

 

 

そして、手足の少陰経の支配する皮膚の部位のことを「枢儒(すうじゅ)」と言います。

 

 

少陰経も、前回の「開・闔・枢」の話しで出てきたように、その働きは「枢」でした。

 

 

「枢儒」「枢」もその意味であり、少陰経が支配する皮膚の部分が「枢」の働きを持っている、という意味だそうです。

 

 

手足の厥陰経の支配する皮膚の部位のことを「害肩(がいけん)」と言います。

 

 

「害肩」の意味は陽明経の「害蜚」と似ており、厥陰経は陰の極みであるから、陰が盛んになるのも、陰が損なわれるのも厥陰経、という意味で

 

「害肩」と名付けられているんだそうです。

 

 

手足の太陰経が支配する皮膚の部位は「関蟄(かんちつ)」と言われます。

 

 

「関」は固める、「蟄」はこもる、という意味がありますので、陰気を固めこもる、という意味があるようです。

 

 

以上、三陰三陽経が支配する皮膚の部位の名称は

 

太陽経→関枢   太陰経→関蟄

少陽経→枢持   少陰経→枢儒

陽明経→害蜚   厥陰経→害肩

 

となり、これに前回の開闔枢を重ねると、

 

太陽経→関枢   太陰経→関蟄   太陽経と太陰経は「開」

少陽経→枢持   少陰経→枢儒   少陽経と少陰経は「枢」

陽明経→害蜚   厥陰経→害肩   陽明経と厥陰経は「闔」

 

となります。

 

 

・・・まあ、太陽経と太陰経、つまり陰陽離合論「開」の働きを持った経絡に、皮部論では「関」の字があてられているあたり、非常に興味深かったりするのですが、

 

ここはあえて深入りは避けます。(笑)

 

 

 

続く

 

 

 

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「三陰三陽」という考え方 6

2015.11.27

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これまでのお話

 

「三陰三陽」という考え方 1

「三陰三陽」という考え方 2

「三陰三陽」という考え方 3

「三陰三陽」という考え方 4

「三陰三陽」という考え方 5   参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

前回、手足の経絡は3つの陰経と、3つの陽経とに分類される、というお話をしました。

 

 

それを「三陰三陽経」というワケですが、その名前を陰経から言うと

 

「太陰経」「少陰経」「厥陰経」、

 

陽経では

 

「太陽経」「少陽経」「陽明経」

 

でしたね。

 

 

そしてこれらは、陰気や陽気の多寡によって、このように呼び分けられている、というお話をしました。

 

 

今日は、それ以外の特徴について触れておこうと思います。

 

 

◆三陰三陽経と開・闔・枢(かい・ごう・すう)

 

 

この話は一般の方には難しいと思うけど、ついでなんで書いときます。

 

 

三陰三陽、それぞれの経絡の”働き”を考えた場合、開・闔・枢という3つの働きに分けることが出来ます。

 

 

これは、『黄帝内経素問』陰陽離合論(6)というところに書かれています。

 

 

「開」には開くという意味があり、気の出入に関係します。

 

 

三陰三陽経の中で「開」の働きを持っているのは、陽経では太陽経、陰経では太陰経です。

 

 

太陽経は小腸と膀胱の経絡、太陰経は脾と肺の経絡です。

 

 

・・・まあ、この4つの臓腑ともに、”開く”ことによって気の出入を調整するという意味で、理解できなくもないと思います。

 

「小腸」って何ですか?(その5)

「膀胱」って何ですか?(その5)

「脾」って何ですか?(その9)

「肺」って何ですか?(その12)   参照

 

 

 

「闔(ごう)」は閉じるという意味があり、気の保護に関係します。

 

 

「闔」の働きは陽経では陽明経、陰経では厥陰経です。

 

 

陽明経は胃と大腸、厥陰経は肝と心包です。

 

 

この4つも、閉じることによって気を保護する、と、理解出来なくもない感じです。(笑)

 

 「胃」って何ですか?(その10)

「大腸」って何ですか?(その6)

「肝」って何ですか?(その13)

「心包」って何ですか?(その6)   参照

 

 

「枢」”開と闔(つまり開閉)を調整する”という意味があります。

 

 

ドアで例えれば、開いていて出入り自由な状態が「開」、閉じた状態が「闔」、それを調整する蝶番のような役割を担うのが「枢」です。

 

 

「枢」の働きは少陽経と少陰経です。

 

 

少陽経は胆と三焦、少陰経は心と腎です。

 

 

この4つが、「開く」「閉じる」を調整するというのも、分からんではない、という感じですな。

 

「胆」って何ですか?(その12)

「三焦」って何ですか?(その12)

 「心」って何ですか?(その7)

「腎」って何ですか?(その11)    参照

 

 

 

 

ここで個人的に重要かな、と思うのは、上に一応臓腑を働きとともに挙げましたが、開・闔・枢というのは、「臓腑」そのものの働きことを言っているのではなく、

 

あくまでも「経絡」(手足三陰三陽経)の、生理的な働きのことを言っているのだ、ということです。

 

 

手足三陽経において、人体後面(陽の部位)を大きく流れる太陽経は、開く(エネルギーを発散する、と言い換えてもいいかもしれません)働きを持っており、

 

人体の前面(陰の部位)を大きく流れる陽明経は、閉じる(エネルギーをため込む、と言い換えてもいいかもしれません)働きを持っており、

 

人体の側面(陰陽が中途半端な部位)を大きく流れる少陽経は、その開閉を調整する働きを持っており、手足三陰経においては、手足三陽経のその働きを支えつつ、

 

自身も開・合・枢の働きを有し、表裏のエネルギーバランスの調整(恒常性維持)に役立っている、ということだと思います。

 

 

このように経絡というのは、それぞれに気血の量が多かったり少なかったり、それぞれに担う働きが違ったりしながら、人体の複雑で霊妙なバランスを支えている機構なのです。

 

 

 

つづく

 

 

 

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「三陰三陽」という考え方 3

2015.11.15

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これまでのお話

 

「三陰三陽」という考え方 1

「三陰三陽」という考え方 2 参照

 


では続きいきます。

 

今日は、ここまでの話を少し突っ込んで、

「では十二経絡を分ける時に、どういう考え方で分けたのか」

という問題にいこうと思います。

 


まず、五臓(心包を加えて六臓)と六腑の経絡に分けた。

(・・・というか、この六臓六腑に合わせて12経になったんじゃないかと思います。)

 

次に、流れる場所で分けた。

 


つまり手に6、足に6ですね。

 

そして、手の陽の三経絡(手の三陽経)は小腸、大腸、三焦の三腑です。

 


手の陰の三経絡(手の三陰経)は心と心包と肺の三臓です。

 


臓腑を陰陽に分けて考えれば、腑は陽、臓は陰ですから、陰陽の経絡に臓と腑とが分けられるのは当然のこととして理解できます。

 


ただ、分かりにくい面もあります。

 

心と心包と肺は胸(上半身)にありますから、それと関連の深い経絡が足ではなく手を通る、というのは何となく感覚的に分かるけど、

大腸と小腸は下腹部だし、三焦は全身のことですから、何故に手にその経絡が配置されてるのか、ちょっと詰まってしまいますよね。

 

これは、一つには大腸と肺、小腸と心、三焦と心包がそれぞれ”働きの上から”密接に関わっており、東洋医学では

「表裏関係」

と言われる関係を持っているためだと思います。

「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


腑、そのものの位置としては下腹部(下焦)にあっても、働きの上でそれぞれが密接に胸部の臓と関わっているので、この三腑の経絡の脈気は、

 

関連する臓と同じように手を通る、と、考えたのではないか、と思います。

 

あるいは、心も心包も肺も小腸も大腸も三焦も、これらは全て管腔状、あるいは膜状の、形の曖昧な、管のような袋のような組織であるので、

 

相対的に陽的な形態であるから、手足を比較すると相対的に陽である手に、その気の反応が現れる、とかね。

(笑・・・でもこれは、膀胱とか胃とか胆もそうなんで、ちょっと苦しい解釈になりますな。)


あるいは、心と心包と肺というのは空気や血の通り道となりますが、常にため込んでおくわけではないので、そういう意味では腑的な臓である、とかね。

 

まあ他にも、この問題は色々と妄想させてくれるテーマでもあるんですが、あまり私見を言っても仕方ないので、このくらいにしときます。(笑)

 

続く

 

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「三陰三陽」という考え方 2

2015.11.14

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昨日、「三陰三陽」という考え方 1という記事を書きました。

 

早速、続きいきます。

 


まずは前回の復習から。

 


我々にとって欠かせない「経絡」なるものは、脾胃のある中焦から始まって全身を一周し、再び中焦から全身を巡ります。

 


このように、全身をくまなく巡って、全身に気をスムーズに行き渡らせる機構が「経絡」です。

 

そして、その「経絡」は、通過する場所によって関連の深い臓腑があり、臓腑別に、全部で12の名前があります。

 


それを「十二経絡」と言いました。

 


そして、その「十二経絡」も、陰陽に分けられています。

 


その分け方を「三陰三陽」と言い、他の東洋思想、東洋哲学にはない、医学分野独特の分け方(※)なのです。


(深い意味がありそうですねえ。)

※因みに、三陰三陽学説が東洋医学独特の考え方である、という論は、私の鍼灸学生時代の恩師でもある、松本弘巳先生『鍼灸臨床のための素問・霊枢医学』の記載を参考にさせていただいています。

 

・・・とまあ、ここまでが前回の復習。

 


で、その分け方はどうかというと、

「3つの陽の経絡と、3つの陰の経絡があり、合わせて6つの経絡が、それぞれ手と足にある、だから手に6、足に6、6✕2で12経絡」

というセッティングになっています。

 


手足も陰陽ですから、12の経絡をまずは大きく手足に6つずつ分け、さらに手の中にも陰陽、足の中にも陰陽、と分け、さらにさらに陰を3つ、陽を3つに分けた訳です

 

ですので、手に三陰三陽の六経絡、足に三陰三陽の六経絡、合わせて十二経絡、というわけです。

 


ここでいう陽の経絡というのは、五臓六腑の「六腑」の方と関わる経絡です。

 


陰の経絡というのは五臓六腑の「五臓」の方と関わる経絡です。

 


因みに五臓だと数が合わないですが、肝心脾肺腎に、心の臓のガードマンである心包の臓を入れたら六臓ですね。

 

 

心の臓と心包の臓は働きの上でニコイチ、という話は以前しました。

 

心・小腸

心包・三焦   参照

 


このように、手に6つの経絡、足に6つの経絡、そしてそれらは三陰三陽、半分に分けられ、人体に左右対称に存在する。

 


総じて、陽の経絡は体の後外側、陰の経絡は前内側に配置されています。

 

このように考えられているのが、われわれ鍼灸師がこの上なく重視する、「経絡」の主な系統です。

 

では、もう少し詳しく考えていきます。

 

続く

 

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