東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(一社)北辰会エキスパートライブ配信を視聴しました。

2022.02.23

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2.20(日)の朝10時からは、(一社)北辰会エキスパートライブ配信を視聴しました!

 

 

今回はドクター講義&対談シリーズ第三弾。

 

 

漢方内科の竹本先生、小児科の児玉先生に続いて、精神科の徳田先生です。

 

 

3先生とも、北辰会の主義主張に、大変理解のある先生方です。

 

 

徳田先生は清明院のある新宿の隣、高田馬場で開業しておられることもあり、普段からお世話になっている、東洋医学に大変理解のある先生の一人です。

 

 

今回の講義テーマは

 

「鍼灸師が知っておくべき精神科のあれこれ」

 

ということで、我々鍼灸院が対応することもある、統合失調症うつ病など、精神科でよく診る諸々の疾患の基本と、精神科でよく使われる諸々の薬の基本などの話を軸に、

 

我々北辰会学術部からの質問にもお答えいただく、という形で、多くの参考図書を紹介しながら、進行して下さいました。

 

 

視聴者からの質問も盛んに出て、2時間あっという間、内容濃厚、という感じでしたね。笑

 

 

とてもリアルタイムで一回聴いただけでは理解が及ばないと思いますので、キッチリ資料をDLして、二回三回メモしながら視て、自分の臨床に落とし込んでおくべきでしょう。

 

 

近年の私自身の活動もそうですが、今後も、開業鍼灸師にとって「医師との連携」というのは非常に重要なことだなあと、日々感じているところです。

 

(ましてや北辰会のように、難病や重症を扱う鍼灸院は特に、です。)

 

 

ただ、医師との連携の中で、ただ単に医師の意見なり医師そのものに盲従、追従、従属、依存、寄生するのではなく、こちらの、東洋医学に立脚した固有の立場をキチッと主張でき、

 

さらに結果も出せて、しかも冷静にリファーもかけられる、受け入れられる存在でなければ、地域の中で開業鍼灸師である意味はないと思うので、今回、鍼灸師がこれまで逃げてきたとも思える、

 

その部分に向き合う足がかりとなる活動にも見える、北辰会の試みは非常に重要だと思います。

 

 

講義の中で印象的だったのは、徳田先生が京大の学生時代に精神科や心理分析に興味を持ったきっかけの一つとなった、ユングのお話。

 

 

ユング、フロイトといえば、阿頼耶識思想や筆跡分析などと合わせて、これまで蓮風先生も講義の中で繰り返し触れてきた人物です。

 

(因みに蓮風先生はかつて『ユング心理学入門』で有名な、かの河合隼雄先生(1928-2007)とも会って対談したことがあったそうです。)

 

 

僕もこの辺に関しては、20代の頃に興味をもって、何冊か本を読んだことがありましたが、鍼灸臨床では、患者さんの心理分析を専門にするわけではないので、

 

なかなか臨床で使いこなすのは難しいな、と思ったことがありますが、患者さんの行動パターンや夢の内容というのは、非常に興味深いものがありますね。

 

 

講義の中で紹介して下さった映画『危険なメソッド』U-NEXTでさっそく観ましたが、なかなか面白かったです。

 

(ユングとフロイトの基本をある程度知っていないと、ワケ分からないかもしれませんが 苦笑)

 

 

また、

 

「患者さんの状態を直観的に分かるというのは大事、でもそれは術者が分かっている気になっているだけの可能性もある、と、冷静におさえることも大事。」

 

「患者さんを〇〇させる、という考え方はある種の暴力性を含みうる。」

 

という発言も、非常にシビアであると同時に、徳田先生の甘くない御経験の数々を感じさせる発言だと思いました。

 

 

医師との連携に関しては、色々と水面下で進んでいる話もありますので、そのうち何か発表できたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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『易経の謎』

2019.07.27

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こないだ、『易経の謎』という本を読んだ。

 

(タイトルクリックで購入ページへ)

 

 

『易経』と言えば、我々東洋医学の基本理論である「陰陽論」の原典と言ってもいい本です。

 

 

このブログにも何度も出てきています。

 

『易経』を含む記事 参照

 

 

『易経』は、伝説(神話)に出てくる今から約5000年前の三皇五帝の一人である伏羲が創案したとされ、そこに今から約3000年前の周の時代の文王の手が入り、

 

さらにその後、今から約2500年前に、あの孔子の手が入って、現在まで儒教の経典(四書五経)の一つとして世界中に伝わっております。

 

ものさし  

「四書五経(ししょごきょう)」とは  

「孔子」を含む記事         参照

 

 

まあ、『易経』に説かれている内容と、DNAなど、当時の最新科学の奇妙な符合に注目、瞠目しながら、「かなり興奮気味に」書かれている雰囲気が伝わって、

 

なんだか微笑ましい本です。

 

(好き嫌い分かれるでしょうけど、僕は割と好き。こういう人。(笑))

 

 

1988年初版の本ですが、著者である今泉久雄氏は1985年に亡くなっていますので、まさに氏の遺言とも言えるような本ですが、『易経』を学び、占術を実践しつつも、

 

『易経』の持つ”宇宙の原理を解き明かす”深遠な哲学部分、特に数理哲学にこそ注目し、当時の最新科学と比較していくあたりのくだりの筆致は、

 

著者自身が本当に少年のようにワクワクしている様子が伝わって来て、亡くなる寸前に、ここまで夢中になれるというのは幸せなことだなあと、考えさせられる一冊。

 

 

東大法学部を出て、東京電力を退職したのち、易者(というか易の研究家)になったという、著者の経歴も面白い。

 

 

 

 

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「腹哀」という経穴 ⑦

2019.02.02

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これまでのお話し

 

「腹哀」という経穴 ①  

「腹哀」という経穴 ②  

「腹哀」という経穴 ③     

「腹哀」という経穴 ④     

「腹哀」という経穴 ⑤         参照

 

 

 

◆『吉田家腹診秘録』ではどうか。

 

 

前回、鍼灸師なら知らない人はいない「夢分流腹診図」において、腹哀穴が位置する「肺先」と呼ばれる部位について、竹下の妄想を少しだけ書きました。

 

 

ああいった妄想関係の話は、実はまだまだ至る所に無数にあるんですが、あまり書くと頭のおかしいやつだと思われそうなので、少しにしておきます。(苦笑)

 

 

しかし、それで臨床をやった結果、うまくいくことが意外と多いということも付言しておきます。

 

 

・・・ところで、蓮風先生が2004年に出版した『鍼灸医学における実践から理論へ パート3』の中で取り上げた、江戸期の腹診書の中に『吉田家腹診秘録』という書物があります。

 

 

これを見ると、蓮風先生の本では、腹部陽明経よりも「内側に」反応のある腹証ばかりが紹介されていることに気付きます。

 

 

陽明経よりも外、とりわけ腹哀穴に相当する部位に反応のある方剤では、呉茱萸湯当帰四逆加呉茱萸生姜湯の二方剤の腹証だけです。

 

 

呉茱萸湯『傷寒論』に出てくる処方で、中焦をガッツリと温める、現在でも比較的使われる処方です。

 

 

当帰四逆加呉茱萸生姜湯『傷寒論』に出てくる処方で、処方構成は当帰四逆湯+呉茱萸+生姜ですから、簡単に言えば血虚+寒邪+寒飲の者に用いる薬で、

 

中焦を温める働き+補血作用を期待した方剤です。

 

(あまりにも簡単に説明し過ぎで、湯液家の先生方から怒られそうですが。。。(;’∀’))

 

 

中医学ではどちらも「温裏剤」のグループですね。

 

 

温裏する必要があるような場合に、心窩部から季肋部にかけて反応が出てくる部位であると、『吉田家腹診秘録』の著者は認識している、ということです。

 

(因みに、柴胡剤のグループでは、心下は少し下目に、季肋部は少し内側目に描かれているのも興味深いところです。)

 

 

図では、呉茱萸湯は左右対称に、当帰四逆加呉茱萸生姜湯の方は右のみに出ています。

 

 

吉田家腹診秘録「呉茱萸湯」

 

 

吉田家腹診秘録「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」

 

(↑↑呉茱萸湯の左右対称については、”此の毒左右同”と強調しています。)

 

 

あと、季肋部において陽明経よりも若干外に反応が記載されている処方は「葛根湯毒と陽明の合併の図」、「太陽と少陽の合病の図」、

 

「十棗湯」「桂枝人参湯」「小柴胡湯」「大柴胡湯」「柴胡加桂枝湯」「桂枝加大黄湯」では、脾募よりもやや外側に反応が出ることが記載してあり、

 

これらも場合によっては勘案するべきでしょうね。

 

(細かい解説は煩雑になるので、ここでは避けます。<m(__)m>)

 

 

また上記方剤の多くで、「右側」が強調してあったのも興味深いところです。

 

 

夢分流腹診図においても、右の「肺先」の下外側にのみ「膽」の診処が存在しており、ずいぶん前に書きましたが、五藏六府の中の「胆の腑」の特殊性を考えると、

 

そこに一番近いところに「腹哀穴」が存在していることは、偶然でないと思います。

 

「胆」って何ですか?(その12)    参照

 

 

 

もうちょっと続く

 

 

 

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「腹哀」という経穴 ⑥

2019.02.01

20190120_213941.JPG

 

 

 

 

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これまでのお話し

 

「腹哀」という経穴 ①  

「腹哀」という経穴 ②  

「腹哀」という経穴 ③     

「腹哀」という経穴 ④     

「腹哀」という経穴 ⑤         参照

 

 

 

◆「肺先」の意味。(竹下の妄想(笑))

 

 

夢分流腹診図

 

 

腹哀穴は、日月穴、期門穴(旧説の位置)と縦に並んでおり、鍼灸師とってあまりにも有名な「夢分流腹診図」においては「肺先」と呼ばれる部位の真下あたりに位置する。

 

 

『針道秘訣集』には、「肺先」の説明として、

 

「ここに邪気往するときは息短く喘息、痰出(い)で肩ひじの煩い出る。」

 

と書いてある。

 

 

蓮風先生の『弁釈針道秘訣集』では、

 

「喘息はむしろ脾募に出る、風寒邪が入ると心下に出る、肝の相火、肺先から心下の邪が結びつくと呼吸困難を起こす。云々・・・」

 

とある。

 

 

蓮風先生らしく、原著に書いてあることをそのまま鵜呑みにするのではなく、必ず実際の現代の自分の臨床と照らし合わせて考えておられることがよく分かるのですが、

 

まあ、「肺先」というぐらいで、臨床的には呼吸器の病変を反映するんだなと、簡単に理解できます。

 

 

ここで当然、じゃあ「先」ってどういう意味??と気になる。

 

 

「先」を軽く字解きすると、諸橋徹次『広漢和辞典』によれば、

 

①すすむ、すすめる

②さき

③むかし、以前

④死んだ、亡くなった

⑤祖先

⑥さきだち、さきがけ

⑦てびき、紹介

⑧さきぶれ

⑨まず、さきに

⑩さきんずる

⑪先生

⑫碁などで、相手よりも先に碁石を下すこと

⑬姓

 

と、非常に意味が多いが、個人的には④の「死んだ、亡くなった」という意味が気になる。

 

 

白川静『字通』によれば、上記以外の意味では

 

①死者

②追い越す

 

という意味があるらしいが、これも個人的には①「死者」が気になる。

 

 

夢分流の創始者である夢分斎先生も、首を絞めたり、口鼻を塞いで、呼吸を止めてしまえば、全く健康な人であっても即座に死ぬ、なんていうことは当然知っていたはずだし、

 

呼吸機能そのものが弱ければ、全身の気血の状態が悪くなり、全ての病気にかかりやすく、治りにくくなる、つまり死に近くなる、ということは当然知っていた筈です。

 

 

僕的には、かねてから、この「肺先」というエリアは、その呼吸機能(肺の臓の生理作用)に大きく関わるエリアであり、そこに「先」という文字をあえて入れたのは、単に

 

「ここは肺の臓の先っぽらへんを示すよん」

 

という意味”以上の”意味が込められている気がしてならないのです。

 

 

「腹哀」という経穴 ③で、小田規矩之介先生の見解として述べたように、腹哀の「哀」の字が「商」に通じ、西方、太陰(経絡で言えば脾肺)を示すということとも繋がって、

 

夢分斎先生禅僧であったことも考えると、西方浄土、この世とあの世の境目、順逆を分ける重要な診どころとして「肺先」「腹哀」を意識して診てしまうのです。

 

 

ある種の重症疾患や難治性の疾患で、肺先に邪が出ていた場合、治療によってその邪が下外方に移動するか、変わらないか、上内方に移動するか、

 

沈んでいくかは、けっこう重大な問題なんじゃないかな、な~んて、以前から妄想しています。

 

 

・・・とまあ、今日の話は、全くの妄想であり、読者の皆様のご批判を頂ければ幸甚と思います。

 

 

割かし、僕の臨床感覚というのは、そういうのが至る所にあります。

 

 

 

もうちょっと続く

 

 

 

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「腹哀」という経穴 ⑤

2019.01.31

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これまでのお話し

 

「腹哀」という経穴 ①  

「腹哀」という経穴 ②  

「腹哀」という経穴 ③     

「腹哀」という経穴 ④         参照

 

 

◆夢分流腹診で言うと「肺先」に位置する。

 

 

前回、「腹哀」穴のすぐ上には「日月」穴と「期門」穴があり、これらは「膈」と大きく関わる経穴である、という話をしました。

 

 

「膈」については北辰会でも非常に重視していますが、『経方医学』で有名な、京都の江部洋一郎先生の考え方も参考になりますので、興味のある方は読んでみるといいと思います。

 

『経方医学4』小柴胡湯のところに詳述されています。)

 

 

夢分流の腹診では、「腹哀」穴の位置は「肺先」と呼ばれます。

 

 

夢分流腹診図

 

 

さて書こうかな、と思ったら時間が無くなったので、また今度。(゚∀゚)

 

 

 

続く

 

 

 

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鍼灸医学史研究発表会に参加してきました!!

2019.01.15

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1.13の日曜日は、北里大学白金キャンパスで行われた、「第6回 鍼灸医学史研究発表会」に参加してきました!!

 

 

何回目からだったか忘れましたが、ここ数年は毎年参加させていただいております。(笑)

 

 

今回は13時から17時の間に豪華5題!

 

 

最初は日本内経医学会小林健二先生「電脳医学古典の世界」

 

 

小林先生は、鍼灸に関わる貴重な古典の多くをテキスト化し、しかもそれを簡単に検索、コピペ出来るようにしたり、目次を付けて下さったりしている、もはや神のような先生です。

 

 

この先生の御努力によって、論文を書く人は非常に助かっているでしょうし、何かについて調べる時にも、デスクの周りを本だらけにすることなく、サクサクと目的の個所を探すことが出来ます。

 

 

まさに「ひとり大学院」のような先生です。

 

 

今回も凄い内容のお年玉を下さいました。<m(__)m>

 

 

二人目は佐橋桂郎先生「モグサ工場に突撃!」という、ライトなタイトルの御講演。

 

 

日本製の、品質のいいモグサを作る工場も、近年需要の低下等の理由によって閉鎖が相次ぎ、中国の企業に買収されるなんていう現象も起こっているようで、

 

日本独自の高品質のモグサが危うい、ということが分かりました。

 

 

お灸自体は世界に広まってきている筈なので、中国に市場を独占されることの無いように、販路拡大をしないといけませんね。

 

 

また、モグサの原料となるヨモギの収穫時期について、ちょっと興味深いことがあったので、調べてみたいと思います。

 

 

三題目は岡山の吉備国際大学孫基然先生による「考古学上の発見と気の思想の新認識」

 

 

今回、この講演が一番面白かったですね。

 

 

我々が医学の根底に置いている「気」という概念。

 

 

僕もこのブログ上で、これまでに色々書きました。

 

カテゴリ 「」 参照

 

 

まあ、上記に色々書いた内容が恥ずかしくなるほど、孫先生は研究の幅も深さも圧倒的です。

 

(笑・・・まあ、俺のは俺ので、あれはあれで過去の記録として、いいと思っているけどね☆)

 

 

僕はこの日、会場にいらっしゃった松田博公先生と、お酒の席でたまに「気」の哲学的な話になることがあるのですが、松田先生の話にも難しくてついていけないところがあるのに、その松田先生をして、

 

「孫先生の研究量はすごすぎる!!」

 

と言わしめていました。

 

 

この「気」というたった一語から、トンデモナイ壮大な世界に繋がっているんだということを改めて実感しました。

 

 

4題目は神戸の長野仁先生による「新出の『松岡意斎書』による『意仲玄奥』の再検討」

 

 

長野仁先生はもはや言わずと知れた、大浦慈観先生と並ぶ、日本の鍼灸医学史研究のトップランナーです。

 

 

『松岡意斎書』というのは、日本の幕末の考証学で有名な森立之(1807-1885)の曾祖父である森中虚(共行、嘉内 1670~1748)の弟子が書いた書だそうで、

 

「松岡意斎」というのはあの「御薗意斎」のことです。

 

(鍼博士になってから”御園”姓を名乗るようになったとか。)

 

 

『意仲玄奥(いちゅうげんおう)』というのは、森家の4代目である森中虚が書いた書で、森家の初代である森宗純の師匠である「御薗意斎」”意”と、

 

森家の二代目の「森仲和」”仲”を取って、このタイトルが付けられているそうです。

 

森立之という人物   

御薗意斎という人物     参照

 

 

近年、長野先生たちによって、『鍼道秘訣集』以外ではなかなか知ることの出来なかった夢分流打鍼術の流れ、伝承の過程が、徐々に明らかになってきています。

 

 

まだまだ新事実が出てくるかもしれません。

 

 

大変な歴史ロマンですし、その研究から何か、現代の現場の医療に活用できる技術や考え方が隠れているかもしれませんね☆

 

 

最後は内経医学会会長の宮川浩也先生による「”第25回あはき師国家試験 問題93 心下付近に結ぶ経筋はどれか”を考える」

 

 

国家試験というのは、毎年数問は「物言い」のつく問題というのが出ます。

 

 

回答が複数あるんじゃないかとか、問題自体がおかしいんじゃないかとか。

 

 

宮川先生から見て、この問題はおかしい!と思ったようで、実に3年かかって、この問題のおかしさを指摘して下さいました。(笑)

 

 

僕個人的には、手三陰経の経筋は賁(心下:横隔膜)に連なる、と、ぼんやりと認識していたので、大変いい勉強になりました。

 

 

やはり経絡の流注を掘り下げることは、そのまま配穴のヒントになりますので、我々鍼灸家にとっては極めて重要ですね。

 

(特に”膈”に絡む流注は。)

 

 

また、宮川先生の漢字研究の進め方が少し分かって、それが勉強になりました。

 

 

漢字は「形」と同時に「音」も大事ですね。

 

 

特に、僕らが扱うのは数千年前の中国の文献な訳ですから、そういうところに十二分に注意を払わないと、思わぬミスや誤解に繋がりますね。

 

 

・・・しかしまあ、チラッと話が出ていましたが、「歴史言語学」「音韻学」ってのも、これまた奥が深そうですね。。。(苦笑)

 

 

今回、飲み会にも参加させていただいて、孫先生に質問攻めさせていただけたのも良かったです。

 

(笑・・・向こうは迷惑だったかもしれませんが)

 

 

色々、研究材料を頂いたので、暫くは復習しようと思います。<m(__)m>

 

 

新年早々、自分の勉強不足を痛感し、有難い経験をいただきました。

 

 

 

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10年ごとに何かある。

2019.01.07

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今年、2019年は、清明院開業10周年の年です。

 

 

清明院を開業したのが、今から約10年前、2009年10月10日でした。

 

 

・・・で、私が

 

「東洋医学の、鍼灸の医者になりたい」

 

という、ささやかな夢を持って、街に出れば友達だらけで、自由で、楽しい楽しい群馬から、知り合いの誰一人いない、

 

制約だらけの、つまらんつまらん東京に、人生の修行と思って出てきたのが、約20年前の1999年でした。

 

 

・・・で、元号が平成に変わったのが、約30年前の1989年でした。

 

 

自分の置かれている境遇や、自分の個性や能力を認識、意識しだしたのも、その頃だったと思います。

 

 

・・・で、今年、再び元号が変わります。

 

 

元号が平成に変わって10年後に上京して鍼灸修行開始、その10年後に清明院開業、で、その10年後は・・・?

 

 

なにかあるね、今年は。(゚∀゚)

 

 

今動かしていることが、どういう形で結実するか。

 

 

あるいは何か、新しいことが起こるか。

 

 

 

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いよいよ明日!!(゚∀゚)

2018.12.15

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あっという間に、明日は年末恒例のイベント「北辰会関東支部主催代表講演」のお時間です。(゚∀゚)

 

12.16 東京衛生学園特別講演会!!  参照

 

 

しかも明日のテーマは1日通じて「打鍼・腹診」です!!

 

「夢分流」を含む記事

「打鍼」を含む記事    参照

 

 

今年は伝統鍼灸学会でも「打鍼」が一つの大きなテーマでした。

 

 

WFAS以来(まあそれ以前から)、

 

「日本の鍼灸とは何ぞや??」

 

というテーマがそこかしこで叫ばれています。

 

WFAS(世界鍼灸学会)に行きましょう!!

WFAS前日!

WFAS、行ってきました!!     参照

 

 

これの具体例の大きなものが「腹診・打鍼」でしょう。

 

・・・さーて、今年最後の大仕事。

 

(実は来年に繋がる可能性のある大仕事的なものがもう一つあったりするんですが。。。)

 

 

色々、いいこと喋りまっせ~~(゚∀゚)

 

 

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腹診における逆証所見 6

2018.12.13

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

腹診における逆証所見 5

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

1.煩渇吐逆腹脹(はんかつとぎゃくふくちょう)

 

黄疸煩渇、吐逆腹脹+不眠、煩躁熱渇するものは2、3日で死す。

 

(浅田宗伯(1815-1894)『先哲医話』に福井楓亭(1725-1792)の言として紹介)

 

 

2.凸臍移動臍(とつさい いどうさい)

 

水腫で腹滿し、凸出するもの、臍を按じて、あちらこちらに移動するもの

 

(原南陽(1753-1820)『叢桂亭医事小言』)

 

水腫の腹、按じて臍が左右に移動するもの

 

(畑金鷄(1767-1809)『金鷄医談』)

 

 

1.黄疸+煩渇、吐逆不眠+煩渇は、何度か診たことがありますが、実に可哀想な状態です。

 

 

鍼しても、薬入れても、まさに焼け石に水、といった感じで、非常にキツイ思い出がよみがえりますね。

 

 

でも、鍼して、その場だけでもスーッと一時的にでも楽になる感覚は、亡くなる寸前の患者さんにとって、大きな救いになるのはなるようです。

 

 

まるで神仏にでも拝むかのようにして、感謝して頂いたことを、今でも鮮明に覚えています。

 

 

2.の臍の位置が不安定になるパターンも、たまに診ますが、これに関しても、最近、(一社)北辰会奥村裕一先生が最近の研究論文で深く掘り下げて下さいました。

 

「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」2016『伝統鍼灸』43巻1号、および「日本鍼灸古流派の研究―腹診および腹部刺鍼を中心として―」1997『全日本鍼灸学会雑誌』47巻4号

 

 

奥村先生の論文は短い文章の中に、圧倒的な研究量、知識量が凝縮されています。

 

 

何度も何度も読んで、少しづつ理解しましょう。

 

 

また(一社)北辰会では、約40年前の発足以前より、江戸期の夢分流の腹診を参考に、臍には非常に注目しており、以前の蓮風先生の症例でも、

 

事故で意識不明になった患者さんを、臍の際に鍼をして蘇生させた話を聞いたことがあります。

 

 

生命予後に関わるような重症疾患や、ここ一番の時に臍周を使う印象がありますね。

 

 

・・・まあ、人間も、胎児のうちは臍から栄養を受ける。

 

 

人間を果物に例えれば、蔕(ヘタ)のようなものです。

 

 

出生後も、西洋医学的に、解剖学的に何もないから、そこには何もない、とは考えません。

 

 

逆証の患者でなくても、臍が浅いか深いか、歪んでいないか、臍周囲の色や緊張や膨隆の具合などはどうか、これらは東洋医学に非常に大事な所見です。

 

 

 

続く

 

 

 

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個人面談終了!!

2018.11.04

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先日、清明院スタッフ個人面談という記事を書きました。

 

 

こないだ、それが終わりました。

 

(なかなか長かったわい(;’∀’))

 

 

・・・先日、『医道の日本』80周年記念号「技の原点・学びの原点」での寄稿記事にも書きましたが、僕はこの世界に入って割かしすぐの頃から、

 

徹底的な東洋医学、伝統鍼灸の臨床家でいたい人、となりました。

 

 

と同時に、毎日毎日、この業界が抱える現実的な多くの問題にも、現場で直面してきました。

 

 

「徹底的な東洋医学、伝統鍼灸の臨床家でいること」、それを気持ちよく実現するためには、それをサポートしてくれるスタッフの存在が必要不可欠です。

 

 

で、もちろん「自分良ければ全て良し」ではなく、サポートしてくれるスタッフ自身にも、一人の鍼灸師として限界まで伸びてほしい、という希望、願望があります。

 

 

清明院に勤務していることの目的は、あくまでもスタッフ各人の鍼灸臨床家としての素晴らしい人生、素晴らしい夢に近づく場であってほしいので、

 

僕へのサポート自体が目的化してはならないし、そう仕向けるような形や空気づくりも良くないと思っています。

 

 

ただ同時に、いくら綺麗事を言っても、

 

「受療率、国民の僅か5%(しかも低下傾向)」

 

でありながら、

 

「供給側の有資格者はこの20年で激増(もう天井は打ったけど)」

 

しているという、鍼灸という医療専門職で食べていくことの厳しさ、患者さんや、周りの医療者をも納得させながら、この巨大な医療業界の中で立ち回っていくことの厳しさ、難しさも、

 

よく理解していってほしいと思っています。

 

 

その厳しい現実を前に、もしへこたれ、うなだれるのであれば、さっさと鍼灸界から去った方が、その人の人生のため、とも思うからです。

 

 

この世界は甘くない。

 

 

だから日々、自分自身が患者さんに治療者として接しつつ、私の臨床にも触れつつ、しかも普通の給料をもらいながら、事務的な仕事もこなしつつ、

 

健全に「修行」が出来る環境の構築、これが清明院の一つの命題でありました。

 

 

今、新スタッフの面接もボツボツと来ていますし、鍼灸マッサージの往診事業を取り巻く行政制度にも劇的な変化が起こってきています。

 

 

今回の面談で得た多くの情報を参考に、来年の10.10に迎える10周年を一つの節目として、清明院の在り方にさらに調整、修正をかけていきます。

 

 

 

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