東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

Search Results for: 中医学

補瀉 32

2016.03.24

_20201108_210640

 

 

 

**********************************************************************************************
       にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑        ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉         参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

いよいよ日本における補瀉の変遷、いきましょう!

 

 

◆日本における補瀉の受容

 

 

中国では、医学の歴史といったら2500年前の『黄帝内経』から、歴史的変遷を考えていくんですが、日本では、医学といったら、

 

約1500年前、朝鮮半島や中国大陸から伝わった、ということになっています。

 

(by『日本書紀』

 

 

そして、以前このブログでも紹介した丹波康頼(912-995)による『医心方』が、内容を確認できる最古の医学書、ということになっています。

 

(因みに『大同類聚方』(808年)も、一応確認できます。)

 

「丹波康頼」を含む記事 参照

 

 

いずれにせよ、日本での医学の歴史となると、文献的には約1000年前から、となり、中国よりもかなり歴史は浅いようですが、

 

まあ、中国医学が伝来する以前から、おそらく土着の医療行為は行われていたわけで、それと、大陸から伝わった学術が合わさって、

 

独自の医学、医術が形成されていった側面がある訳です。

 

(日本は宗教にせよ何にせよ、それが面白い。)

 

 

約1000年前から、これらの書籍が登場する中で、刺鍼の際の技術が詳細に記載されているもので、日本最古のもの、となると、

 

その約500年後、このブログにも何度か登場している曲直瀬道三(1507-1594)の『鍼灸集要』なんだそうです。

 

曲直瀬道三を含む記事 参照

 

 

彼は『鍼灸聚英』『鍼灸大全』など、それまでの中国の鍼灸の専門書を十分に勉強して、その上で自分の意見を加えてまとめたのが『鍼灸集要』なんだそうです。

 

 

それまでの医学書の中にも、刺鍼に関してはチラホラ記載があるものの、『黄帝内経』から明の時代に至るまでの、

 

刺鍼技術をまるっと紹介したのは、彼が初なんだそうで。

 

 

偉大ですねー、曲直瀬道三。

 

 

そりゃあNHKで特集組まれるわー。(笑)

 

 

 

続く

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルサイト

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

補瀉 31

2016.03.21

_20201108_210557

 

 

 

**********************************************************************************************
       にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑        ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

これまでのお話・・・

 

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉    参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

 

ここまで、実に長々と、 鍼灸医学の超重要ポイントである「補瀉」について、2500年前の『黄帝内経』から、中国での歴史的変遷を語ってきました。

 

 

気が付けば、過去のシリーズで最大の長さになっていますが、まあいいです。

 

 

この後、今度は日本における「補瀉」、現時点での僕的な「補瀉」についても書いていきます。

 

(笑・・・ですのでまだまだ、終わりが見えてません。。。)

 

 

患者さんには、このシリーズ、意味不明、難しいとよく言われるのですが、気分的に、書きたいんだから、仕方ないです。。。<m(__)m>

 

 

さて、明代清代を経て、いよいよ今日は現代です。

 

 

「中医学における補瀉」はどういうことになっているのでしょうか。

 

 

◆現代中医学における補瀉

 

 

・・・まあこれは、一口に言って、先生によって諸説紛々、というのが、一番的を得た言い方のようです。(爆)

 

 

2500年前、『黄帝内経』で定義され、『難経』でさらに具体的に示され、元代の『針経指南』あたりから複雑な手技が登場し、

 

明の時代に至って『鍼灸大成』で集大成されたものの、同時代の『鍼灸聚英』などの一部の本から、やや複雑化し過ぎて形式的、

 

観念的に偏り過ぎたともとれる補瀉法には批判もありつつ、清の時代ではさほど目新しい動きはなく、諸説紛々のまま、

 

鍼灸臨床をやっている各人の解釈で、現代に至っているようです。

 

(因みに清代には、アヘン戦争という一大事があったので、なかなか新しい動きが生まれにくかったんでしょう。。。)

 

 

中国に実在する名医の先生方の、鮮やかな手技は、一定の参考にするべきだと思います。

 

 

・・・補瀉法には、実に無数の手技があり、これについては、一つ一つ取り上げて紹介するよりも、東洋学術出版社から出ている、

 

『針灸手技学』という本が非常に参考になります。

 

 

興味のある方は、そちらを見ていただければ、と思います。

 

 

まあ何しろ、

 

「正気を集めるのが補法、邪気を散らすのが瀉法」

 

その目的は、

 

「人体の陰陽の調和を図り、気血の流れを正常化すること」

 

これが補瀉の原則です。

 

 

で、それを”手法”に落とし込もうとすると、無数のパターンが想定できる、ということです。

 

 

 

続く

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルサイト

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

2015年度、後期授業終了!!

2016.03.10

**********************************************************************************************
          にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

3.9の水曜日で、東洋鍼灸専門学校、2015年度の後期授業が終了しました!!

 

 

・・・いやー、長かったー!!(@_@)

今回は「体表観察学」を昼夜3クラスに、「臓腑経絡学」を昼1クラスに、各クラス約20コマずつ、合計80コマの講義を終了しました!!

この、1日4コマ講義の話を受けたとき、どんなことが起こるか、楽しみとか言っていましたが、結果的には、「僕が」けっこう疲れました。

 

(苦笑・・・すなわち、まさかの”僕が疲れる”という結果が得られました。。。)

 

 

まあでも、ここに、カリキュラム内容を公開し、記念碑にしようと思います。

 

 

【昼専科、夜本科専科】

1.ガイダンス~北辰会方式概論
2.中医学概論 実技デモ
3.28脈状診 実技
4.胃の気の脈診 実技

5.舌診 実技
6.腹診 実技
7.背候診 実技
8.原穴診・八脈交会八穴診 実技
9.顔面気色診・眼診 実技

10.臓腑経絡学概論 実技
11.弁証問診①総論 実技
12
.弁証問診②各論 実技
13.弁証問診③女性カルテ 実技
14.弁証問診④男性カルテ 実技
15.刺鍼術・施灸術 実技
16
.難病症例解説 実技
17
.公開臨床①(問診)
18.公開臨床②(体表観察~治療~養生指導)

19.空間診 実技

20.爪甲診・井穴診 実技

 


【昼本科】

 

1.ガイダンス 実技

2.臓腑経絡学総論 実技

3.臓腑経絡学 肺 実技

4.臓腑経絡学 大腸 実技

5.臓腑経絡学 胃 実技

6.臓腑経絡学 脾 実技

7.臓腑経絡学 心 実技

8.臓腑経絡学 小腸 実技

9.臓腑経絡学 膀胱 実技

10.臓腑経絡学 腎 実技

11.臓腑経絡学 心包 実技

12.臓腑経絡学 三焦 実技

13.臓腑経絡学 胆 実技

14.臓腑経絡学 肝 実技

15.奇恒之腑 実技

16.奇経八脈① 実技

17.奇経八脈② 実技

18.気と陰陽論基礎 実技

19.神主学説基礎 実技

 

(昼本科については前期に体表観察学の一通りの講義が終わっているため、座学講義の後半は実技で体表観察の練習をしました。)

 

 

・・・専門家の皆さん、なかなかのラインナップでしょ??(笑)

上記講義、どのコマも、一切の手抜きナシです。

やるからにはマジです。

でもちょっと疲れたので(苦笑)、2016年度はコマ数を半分に減らして、臨んでみようと思います。

 

 

やっぱ僕の居場所は、患者前だ。

 

 

それをよく理解する上で、大変大きな半年でした。

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!


   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ


清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

奇恒之腑について 4

2016.02.01

_20201025_204914

 

 

 

**********************************************************************************************
       にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑        ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

これまでのお話

 

奇恒之腑について 1

奇恒之腑について 2

奇恒之腑について 3 参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆東洋医学における「脈」とは。

 

 

本日は「脈」というものについて解説します。

 

 

奇恒之腑における「脈」というのは、西洋医学で言う”血管”と似ているものであります。

 

(厳密に考えていくと違うので、混同しないでほしいですが、血が通る道、管腔状の組織、という意味では同じです。)

 

 

まあ要は、臓腑の定義から言えば、「脈」は管腔状でありますが、便や尿や汗と違って、血は体外にどんどん漏らして捨てていくわけではなく、

 

キッチリ一定量を体内に蔵しつつ、全身を循環してくれないといけないので、「脈」は腑の様でありつつ、血を蔵する臓でもある、というところから、

 

奇恒之腑に数えられているんだと思います。

 

 

東洋医学の言う「血」というものについては以前書きました。

 

「血」って何ですか?(その10) 参照

 

 

因みに、ちょっと話はずれますが、東洋医学ではこの「脈」のことを「脉」と書く場合があります。

 

 

これ(漢字)の意味の違いについても、以前書いています。

 

「脈」か「脉」か。 参照

 

 

この「脈」についても、『黄帝内経』に当然記載があります。

 

 

『黄帝内経霊枢』決気篇(30)には、

 

「営気が漏れないようにしてるのが脈でっせ~。」

 

とあり、また『黄帝内経素問』脈要精微論(17)には、

 

「脈の別名は、血之府(けつのふ)と言いまっせ~。」

 

とあり、『黄帝内経素問』痿論(44)には、

 

「心の臓は全身の血脈を統括してまっせ~」

 

とあり、『黄帝内経霊枢』九鍼論(78)には、

 

「人の生命が成立するのは血脈があるからでっせ~」

 

とあり、『黄帝内経霊枢』論疾診尺(74)には、

 

「血脈を診ると、赤が多ければ熱、青が多ければ痛みあり、黒が多ければ痺れとなるよーん。」

 

とあります。(意訳by竹下)

 

 

歴代医家や、現代中医学も、基本的にこの理解に沿っているようです。

 

 

ここから分かるのは、

 

「血脈は、血による濡養を全身に行うために必要不可欠であり、心の臓を肺の臓がフォローしながら、全身に血を律動的に推動している道である!!」

 

「全身を循環する”気”を、軽清な衛気と、相対的に重濁な営気とに分けた時、営気が正常に循環するためには血脈の状態がよくないといけない。」

 

「血脈の状態がよくないと、心の臓に負担がかかり、また、心の臓の状態がよくないと、血脈に負担がかかる。」

 

と、いうことであります。

 

「心」って何ですか?(その7)

「肺」って何ですか?(その12)

「衛気」って何ですか? その9

 

 

 

続く

 

 

 

 

  読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルサイト

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

『近代中国の伝統医学ーなぜ中国で伝統医学が生き残ったのかー』

2016.01.08

**********************************************************************************************
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
********************************************************************************************

 

 

 

久々に、本を紹介します!!

 

 

 

こないだ、北辰会の奥村学術部長からご紹介いただいた、とある本。

 

 

 

なかなか稀有な本ですので、皆様にご紹介します。

 

 

(と言っても、内容はかなり硬派なんで、専門家か、かなり読書に慣れた人じゃないときついかも、という本ですが。。。)

 

 

近代中国の伝統医学―なぜ中国で伝統医学が生き残ったのか
ラルフ・C. クロイツァー 
http://www.amazon.co.jp/dp/442241044X

 

 

 

この本は、我々が理論と用語の基本とする「現代中医学」が、現中国において成立するまでの過程で起こった様々な歴史的事実が、

 

 

 

イギリス人の中国研究家のクロイツァーによって、実に詳細に描かれています。

 

 

 

おそらく、ここまで細かく描写、研究した本はないんじゃないでしょうか。。。

 

 

 

これだけ細かいことを一つ一つ調べて書いたクロイツァー先生にも頭が下がりますけど、これを十数年かけて、三人がかりで翻訳なさった日本人の先生方にも、

 

 

 

全く頭が下がります。<m(__)m><m(__)m>

 

 

 

僕の超速読書でも、読むのに丸二日もかかりました。

 

 

 

著者はヘンに自分の意見を入れておらず、事実を淡々と羅列し、実に客観的で素晴らしいと思います。

 

 

 

アヘン戦争以降、西洋の列強の圧倒的な軍事力、物質的な豊かさを見せつけられ、すごい勢いで西洋文化、現代物理化学の波が押し寄せる中、

 

 

 

自国の伝統医学を守ろうとする医師達と、そんなもの不要だと唱える勢力と、どっちも大事だから融合させようとか、

 

 

 

棲み分けようとする勢力と、喧々囂々と議論し、ののしり合い、どうにかこうにか今の形にこぎつけている様子が分
かる本です。

 

 

 

自分たちが基本に置いている医学の底流には、こういった先輩たちのアツいやり取りがあったんだ、ということが分かる本です。

 

 

 

東洋医学をあっさりと捨て去った日本(明治政府)と対比して考えてみるのも面白いです。

 

 

 

おそらく絶版本であり、アマゾンでも残り2冊です。

 

 

 

探せなくなる前に、入手しておくべきだと思います。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルサイト

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

『東洋医学概論』新教科書 3

2015.12.23

**********************************************************************************************
          にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

これまでのお話

 

新教科書

新教科書 2   参照

 

 

では、続きいきまーす!!

 

 

ついに新教科書、読まさせていただきました!

 

 

総じて、これまでの教科書よりも、全然いいと思います!!

 

 

かなり中医学に準拠する形でまとめ上げられた教科書である、という印象を受けました。

 

 

でも全く中医学の内容かと言うとそうでもなく、日本的な東洋医学、鍼灸医学の特徴も随所に散りばめられておりました。

 

 

また随所に、ここはモメたんじゃないかなー、と思わされるような記載があり(苦笑)、まとめた先生方のご苦労が察せられる内容でした。

 

 

こういう仕事を請け負った先生方には、頭が下がります。<m(__)m>

 

 

今、遺伝子治療や高度な外科手術、再生医療など、世界中で西洋医学の先進的な研究や臨床が進んでいく一方で、それとは全く違った人体観に基づいて治療を行う東洋医学への注目度が高まってきており、

 

この医学の国際化、一般化、標準化が、WHO(世界保健機構)の介入のもと、日中韓を中心に進められております。

 

 

そうした動きの中で、全世界から

 

「日本における東洋医学の標準は何なんだ?」

 

と問われた時の一つの答え(あるいはそう見なされるもの)が、この教科書になると思います。

 

 

ですので非常に興味深く拝読させていただきました。

 

(・・・まあ、300ページほどの内容、約半日で読んじゃいましたけどネ・・・。(爆))

 

 

僕なりの意見はザックリとまとめましたので、あとはこれをもう少し練って、提出しようと思います。

 

 

なかなかいい機会をいただき、感謝します。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルサイト

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

『東洋医学概論』新教科書

2015.12.18

**********************************************************************************************
          にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

一般の方は全く御存知ないでしょうけども、実は全国の鍼灸学校で使われている『東洋医学概論』という、東洋医学の基礎理論部分の教科書が、

 

今年度から新しいものに代わっています。

 

 

かつて私が東洋鍼灸専門学校で教えていた科目である『東洋医学臨床論 鍼灸編』という、少し実践的な内容の教科書も、『東洋医学臨床論 按摩編』と合わせて、

 

数年後には新しく改訂されるそうです。

 

 

学生にとって知識の一番の拠り所となる教科書が変わるというのは、大きな問題です。

 

 

要はこの教科書に書かれていることが、日本の鍼灸医学教育のスタンダードになる訳です。

 

 

これが、どのように改訂されるのかと言うと、用語も理論も”現代中医学”の内容を中心にまとめ直されているそうです。

 

 

このブログでも、過去にこの”現代中医学”というものがいかなるものか語ってきました。

 

カテゴリ 中医学 参照

 

 

”現代中医学”は、もはや世界中の東洋医学教育のスタンダードとなっています。

 

 

・・・まあね、日本では明治政府の西洋化政策、富国強兵政策によって漢方医学は廃止路線の道をたどり、さらに戦後、GHQによって再び廃止路線を決定づけられ、

 

まさに存続の危機にさらされながらも、現場の先生たちの必死の頑張りによって、

 

どうにかこうにか存続してきた、というのが、日本の東洋医学の悲しき近代史ですから、戦後70年も経った現代に至って、世界中の医療従事者と患者さんを納得させること出来うる可能性の高い、

 

東洋医学の理論と用語となると、日本国内にはなかなかコンセンサスの得られるものはなく、新中国(中華人民共和国)が国を挙げてまとめた”現代中医学”を採用、利用するのが、

 

グローバルスタンダードに合わせるという意味で、最も正しいと「私は」思っています。

 

 

もちろん、徹頭徹尾中国の模倣で終わるのではなく、まずはここをキチッとベースにして、その上に、日本の鍼灸医学、漢方医学の独自性、

 

オリジナリティー、良さを表現すればいいんだと思います。

 

 

実はこのことは、蓮風先生が今から40年も前に叫んでおられたことです。。。

 

 

 

なんか長くなったんで続く。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルサイト

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

9月(一社)北辰会エキスパートコース大阪会場

2015.09.15

**********************************************************************************************
          にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

9.13の日曜日は、大阪で行われた(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!

今回、午前中は刺鍼クラス。

刺鍼クラスというのは、正講師を目指す先生方が、刺鍼技術を研鑽するために、座学講義をやっている教室とは別室で行われる、

選ばれし者のための、秘密の実技特訓講座です。(笑)

今回は、同年代の臨床バリバリの正講師の先生方、先輩方と、一つの体を診させてもらって、あーでもないこーでもないとやった後、

実際に鍼をさせてもらって、またあーでもないこーでもないとやらせてもらって、非常に勉強になりました。

・・・個人的には、ああいうのが一番面白い。

ガチンコですネ。(笑)

そして午後は、奥村裕一学術部長による発表

「穴性に関して」

でした。

この内容は、前日の9.12の土曜日に、東京、船堀で行われた日本中医学会にて、奥村先生がシンポジウムの中で発表なさった内容の、

ロングバージョンでありまして、この内容については前々から蓮風先生から、

「奥村君の発表をよーく聞いて、感想を聞かせてくれ。」

と言われていたこともあり、相当集中して聴きました。(笑)

・・・まあ何しろ、奥村先生は、膨大な知識の整理整頓のされ方が素晴らしい。

数十年コツコツと研究を続けた人でないと、あのように整理整頓はされないでしょう。

そうやって無尽蔵に出てくる知識をベースに、ポイント、強調すべきところをキッチリアピールされていて、

スゲーなー(゜゜)、圧巻、という感じでした。。。

経穴の性質(つまり効能)を語るときに、よーくその経穴の反応を診て、その経穴のみへのアプローチで経過を追わないと、

ハッキリしたことは言えない、と言い切っていたところがカッコよかったですね。

経穴の反応を診ずに、理論のみを根拠に、たくさんの経穴に鍼している治療家にとっては、耳が痛い指摘でしょう。

また、日本の古流派の医家達が、繰り返し医家や患者の精神性に触れ、重要視していたところを強調していたのもよかった。

ここは後々、いい伏線になることでしょう。

そしてその後は原元氣先生による、10月に行われる日本伝統鍼灸学会での症例発表の予行練習。

原先生、たいへんお疲れ様でした。<m(__)m>(笑)

そして最後は実技練習。

先輩のご指導の中に、自分に全くないアイデアが出てくるのは、面白いもんです。

そこで、自分自身の考え、こだわりを一度捨てて、実際に指示に従ってやってみると、新たな発見があったりします。

いやー、今回も書ききれないぐらい、勉強になりましたー。

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!


   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

2015年度、後期授業開始!!カリキュラム公開!!

2015.08.26

清明院では現在、スタッフを急募しております!!

ぜひ我々とともに、切磋琢磨しましょう!!詳細はこちら!

**********************************************************************************************
          にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

東洋鍼灸専門学校、2015年度の後期授業が始まります!

 

今回、色々と事情がありまして、前期は毎週水曜日に朝一の一コマだけ講義しに行っていたのですが、後期からはさらに3コマ増えまして、

 

なんと1日4コマ、担当することになりました。

(苦笑・・・ほぼ朝から晩まで、東洋医学を喋りっぱなしです。)

患者さんには、大変なご迷惑をおかけします。

これも東洋医学、鍼灸医学のため、何卒、ご理解ご協力ください。<m(__)m>

増えた3クラスに喋る内容は内容は前期と同じ、

「北辰会方式概論+実技」

であります。

因みに、北辰会方式と銘打っていても、内容は非常に学生に合わせた基礎的なものであり、この医学の基本を何度も何度も確認しながら、

北辰会方式の考え方のエッセンスを紹介するような形で、概論的に浅く広く講義するように心がけています。

ですので、北辰会に全く興味がない学生にも、極力楽しく聴けるように工夫した内容になっております。

(宣伝とか言われたら胸クソ悪いしね。<(`^´)>)

これで、昼夜4クラス、合計100名以上の学生を、半年間受け持つことになります。

どんなことが起こるか、楽しみですな。(*’ω’*)

前期、受け持っていた昼の一クラスについては、同じ講義をもう半年繰り返す訳にもいかないので、北辰会方式の理論の根幹部分であり、

全鍼灸師が治療理論の基礎に置くべきである

「臓腑経絡学」

を、全臓腑経絡、やろうと思います。

さてさて、なかなか大変な日々になりそうです。

しかしだからこそ、やりがいがあります。

因みにここに、この半年間、前期に行った20コマの内容を記しておきます。

1.4.8 ガイダンス~北辰会方式概論
2.4.15 中医学概論 実技デモ
3.4.22 胃の気の脈診 実技
4.4.30 舌診 実技
5.5.13 腹診 実技
6.5.20 背候診 実技
7.5.27 原穴診・八脈交会八穴診 実技
8.6.3 顔面気色診・眼診 実技
9.6.10 井穴診・爪甲診 実技
10.6.17 空間診 実技
11.6.24 臓腑経絡学総論 実技
12.7.1 弁証問診①総論 実技
13.7.8 弁証問診②各論 実技
14.7.15 弁証問診③女性カルテ 実技
15.7.22 弁証問診④男性カルテ 実技
16.7.29 刺鍼術・施灸術 実技
17.9.2 難病症例解説 実技
18.9.9 テスト 実技
19.9.16 公開臨床①(問診)
20.9.30 公開臨床②(体表観察~刺鍼~養生指導)

 

・・・専門家の皆さん、なかなかのラインナップでしょ??(笑)

上記講義、どのコマも、一切の手抜きナシです。

やるからにはマジです。

・・・でも、辞めろと言われればすぐに辞めます。(笑)

講義が本業ではないのでね。

その分、患者さんをやるだけです。

 


読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!


   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

清明院オフィシャルホームページ(PC)

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

「唯物論医学」を考える

2015.04.06

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
     にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

今日書くような問題は、根本的な哲学的問題として非常に重要なので、思いだしたら何度でも書きます。(笑)

 

 

清明院の鍼灸治療理論である北辰会方式が、医学理論と医学用語のベースにおいている「現代中医学」は、唯物論医学です。


「中医学」とは何なのか。 参照

 

 

そして現在、世界の一般的な標準となっている西洋医学も、唯物論医学です。

 

まあ要は「物質を基本にした」医学です。

 

因みに、「東洋医学」とか、「伝統中医学」とか言われるものと、「現代中医学」というものは違う、という話は以前しました。


「現代中医学」と「伝統中医学」
東洋医学と中医学        参照

 


各時代の、医学を纏める人も、それを実践する現場の医師も、大天才みたいな人や大秀才みたいな人はたまにいたとしても、神様ではないので、
病気をこの世からまったくナシにするような、

 

生命を完全に差配するような、完全無欠な、完璧な医学なんてのはもちろん存在しない訳だけれど、この唯物論医学というものに、改善すべき問題点はあるでしょうか。

 

 


あるとすれば、それはどんなものでしょうか。

 

 


よく聞く悪口として、

「西洋医学は、病気を診て病人を診ない。」

というのがあります。

 

血液検査、尿検査、検便、画像診断等々、徹底的で詳細な西洋医学の検査(物理的異常の発見)をして、異常ナシと言われたけども、明らかに具合が悪い、症状がある、という人は意外といる。

 

そしてそれを、西洋医学の医師に一生懸命訴えても、医師はPCの画面を見ながら、

「検査上は異常ないので、様子見てください。」

と冷たく返される。

 


それに対する不満から来るディスですね。

 

 

・・・まあ、よくある話かと思います。

 

じゃあ中医学の方には、そういう問題はないのか。

 

東洋医学的に考えて、一生懸命「弁証問診」して、「体表観察(四診)」して、「証」をたてて、その「証」に基づいて治療して、結果的に、脈が調い、舌の色が調い、

 


腹診や背侯診や経穴の病的な反応もゆるんだが、患者さんの症状は全然楽になってない、治っていかない、という状況がもしあったらば、これは西洋医学と同じではないのか。

 

中医学だって「証」を診て、病人を診てないじゃないか、と言われかねないのではないか。

 


・・・まあ、言われるかもしれないが、実はこれは違う。

 


東洋医学的に、もし本当に正確に「証」を立てて、正確に論理的に治療したならば、早いとか遅いとかの時間的な問題や、状況的な得手不得手の問題、

 

患者さんが治療者からの養生指導をきちんと守ってくれるかの問題とか、術者と患者が人間的、性格的に合う合わないという問題はあれども、

 

「誤診」「逆証」でない限り、必ず病は治癒する方向には傾けられる筈です。

(僕はそう思っています。)


「弁証論治」って何ですか?
「整体観」って何ですか?   参照

 

東洋医学的な診察の結果、治療時点における「証」や、その症状が出るに至った「病因病機」を捉まえることが出来れば、少なくとも患者さんに起こっている異常はキャッチ出来ています。

 

 

どうしても治療直後に症状が少しでも楽になっていないとイヤだとか、お金の問題で治療にたまにしか来れないとか、そういう場合は別の問題です。

 

 

主訴が治っていかないのであれば原因は必ずあるので、それを冷静に考えて、修正すべきを修正していくことになります。

 

 

しかしそこで、四診上の異常所見と、それが改善したかばかりに目をやって、患者さんの心理状態を無視してしまえば、けっきょくは同じような批判を受けることになるでしょう。

 

 

これでは、東洋医学の良さを活かしきれているとは言えないのではないかと思います。

 

 



 

 


では、両医学の本質的な違いは何か。

 

そもそも、西洋医学や中医学のベースになっている、この「唯物論」というもの、そのものが抱える問題はないのか。

 

こないだ書いた、マルクス主義の歴史の流れを学ぶと、唯物論そのものに、なにか大きな問題があるような気がしてなりません。(苦笑)


マルクスの弁証法 5 参照

 


現在、私が教鞭をとらせて頂いている、東洋鍼灸専門学校の二代目校長である医師、丸山昌朗先生の遺稿集『鍼灸医学と古典の研究』の序文に、

 

御令息である丸山太郎氏がこう書いています。

 

 

「・・・人間不在の現代医学に対し、人間性を基盤とした東洋医学こそ医学の正統であるとの信念をもって父はその生涯を貫きました・・・」

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿