東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

経穴(ツボ)は治療ボタンにあらず

2011.06.01

_20201019_223032

 

 

 

**********************************************************************************************
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ


  ↑↑↑        ↑↑↑

 

この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

清明院の患者さんの中には、重症や、難病の患者さんもいる。


今日、とある往診の患者さん(高齢の女性)から言われた言葉。


「先生、こないだのツボ、よく効いたわ~。すごく楽だったわ~。またあそこにやって~。」


・・・この患者さんもかなりの重症。


リウマチ、狭心症、副腎不全、腎不全等々、西洋医学的な病名の宝庫のような患者さんだ。


西洋薬も、病院に言われるがままに、雪だるま式に増えていき、もう長いこと、15種類ぐらいの薬を飲み続けている。



それなのに、しょっちゅう心臓発作を起こしては、病院に入退院を繰り返していた。


往診を開始した時は小便がほとんど出ておらず、全身にきつい浮腫みと呼吸困難


慌てて治療して、苦心しながらも、何とか小便が通じ、呼吸困難、胸痛、動悸等の症状がやっとマシになってきた矢先に、この言葉。(苦笑)


患者さんの中には、


「〇〇の病気(症状)には〇〇というツボ!」


という認識で、経穴(ツボ)をとらえている人が少なくない。

 



それはどんな重症の患者さんでも同じだ。

 



・・・でもそれは間違っている。


「経穴(けいけつ)」って何ですか? 参照

 


同じツボでも一人一人、状態が違う。


同じ人の同じツボでも毎日毎日、状態が違う。


当然、同じ病名の人でも、ツボの状態は異なっている。


顔や声や体型や性格が一人一人違うように、同じ人でも時によって違うように、厳密にいえば、まったく同じツボは一つもないのだ。


それに対して、絶妙に合わせた鍼や灸をするから、結果的に正しく「気」が動き、結果として全身の陰陽、五臓六腑の調和がとれ、結果として、

 

ビックリするような効果が得られるのだ。

 


瞬間瞬間に合わせた治療をすることが大事なのだ。

 



ある病気や症状の時に、誰でも、いつでも、同じ経穴に、同じような反応があり、そこに同じような鍼をすれば同じような効果が得られるかというと、

 

それはとんでもない間違いだ。

 


ある症状が出ている時に劇的に効いたツボも、その症状が治まってしまえば、ツボの反応も治まり、同じように鍼をしたとしても、こないだのような効果は得られにくい。

 


僕も昔、こういう場面で、患者さんに言われるがままに、


「こないだやってよく効いたツボ」に、


「こないだやったように」


鍼をして、かえって悪化させた、苦い経験もある。

 



正確な診立てが出来ていない、ツボを正確に観察できていない証拠だ。

 



「こないだ」と「今この瞬間」では、もう同じツボではないのだ。

 




 



だから、冒頭の患者さんにはこう答えた。


「うん、またそのうちネ。(ニッコリ)」


・・・そして、「こないだの」とは違うツボに、「こないだの」ぐらい楽になるであろう、正しい治療をした。

 



P.S


誤解を招かないように付言しておきますが、前回の治療と同じツボを使うことも当然あります。



要は、治療するその瞬間における、最適な経穴の選択というのは、プロとしての判断で「この場合効かせやすいか、そうでないか」で決まるのであります。


要するに「経穴」、ツボは、治療ボタンではないのです。


「人間」、病人は、機械ではないのです。



「生命」、いのちは時々刻々と、個性的に変化流転しているもの、というのが、東洋医学の大前提なのです。


 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

清明院オフィシャルサイト

 

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

関連記事: 経穴

ブログ記事関連タグ

この記事に関するコメント

“経穴(ツボ)は治療ボタンにあらず” への4件のフィードバック

  1. より:

    凄くわかります。
    劇的に効くとそれが特に凄く感じて…
    私の場合は刺絡が特に…(笑)

  2. kiko より:

    こんにちは。
    経穴は私も誤解してました。
    でもある病気には大体決まった場所に
    刺すんですよね?毎回場所が必ず違うのかなあ?微妙に位置をずらしたりとか?ちなみに昔北斗の拳に出てきた
    秘孔って経穴のことですか?
    ちなみに先生はトキって感じかなあ
    (^_-) 理由は秘孔を平和利用してるから。救世主みたい。

  3. いんちょう より:

    kikoさん
    コメント、ありがとうございます!!
    > でもある病気には大体決まった場所に刺すんですよね?毎回場所が必ず違うのかなあ?微妙に位置をずらしたりとか?
    はは(笑)病名や症状のみでは、ツボは決まりません。そこはなかなかすぐに理解するのは難しいかもしれませんが、徐々に理解して下されば、と思います。
    位置に関しても、結果的に毎回深さも位置も違う、という感じだと思います。
    > 秘孔って経穴のことですか?
    そうらしいです。『北斗の拳』あんまり詳しくないけど。(笑)
    > ちなみに先生はトキって感じかな(^_-) 理由は秘孔を平和利用してるから。救世主みたい。
    ありがとうございます!まだまだ精進します!

  4. いんちょう より:

    猿さん
    コメント、ありがとうございます!!
    > 私の場合は刺絡が特に…(笑)
    刺絡はそうなりやすい治療法の最たるものだと思います。・・・が、より効果的に使いたいですよね。頑張りましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です



:上の図のアルファベットと数字を、左のボックスに御記入ください。 (迷惑コメント対策ですので、お手数おかけしますがよろしくお願い致します。)

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿