東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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補瀉 44

2016.04.13

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉

補瀉 39    岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 

補瀉 40    本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉 

補瀉 41  菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』における補瀉 

補瀉 42  石坂宗哲(1770-1841)『鍼灸茗話』における補瀉 

補瀉 43  坂井豊作(1815-1878)『鍼術秘要』における補瀉             参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

 

ここまでで、ザックリと江戸期の日本鍼灸古流派の色々な先生方における、「補瀉」に対する考え方を紹介してきました。

 

 

実に百花繚乱でしたね。(笑)

 

 

まあ、江戸期にはまだまだ、紹介したい流派や考え方は山ほどあるんですが、キリがないので、ここではこのぐらいにしておいて、

 

また何か機会があったら、その都度紹介していきましょう。

 

 

さて今日から、明治以降、現代までの話しに入ろうと思います。

 

 

明治時代は、我々東洋医学にとっては、受難の時代でした。

 

 

明治政府はとにもかくにも近代化(という名の西洋化)を進め、そして欧米列強に対抗していくための富国強兵政策に舵を切った中で、

 

残念ながら医学も西洋化ということで、東洋医学は廃止路線、となりました。

 

 

西洋医学を修めた者のみが、医師として診療行為を行うことが出来る、という法制度に変わりました。

 

(明治7年(1874)、医制)

 

 

当然、この動きに対して、”温知社”という団体を中心とした全国的な漢方医学存続運動も展開されますが、明治28年(1895)、

 

漢医継続願は僅差で否決されました。

 

 

これにより、日本における東洋医学と、それを実践する医者たちは、いよいよ厳しい立場となりました。

 

 

しかし、その中にあっても、僅かでしたが、強く、漢方、鍼灸医学を続けた人物たちはおりました。

 

 

◆澤田流における補瀉 

 

 

そこで今日は、以前このブログでも紹介した、澤田健(1877~1938)先生の澤田流における補瀉を見てみようと思います。

 

澤田健という人物

墓マイラー11

”澤田健”を含む記事   参照

 

 

この先生は、昭和に登場した鍼灸医です。

 

 

明治から大正、昭和初期の時代には、上記のような時代背景から、鍼灸治療がなぜ効くのか、という問題を、西洋医学的に説明しよう、という動きが主流でした。

 

 

ですので、あまりこの「補瀉」という、 ”気の存在”を前提とした議論は出てこなかったようです。

 

(詳しい人、何か面白い言説があったら教えてくださいねー☆)

 

 

その中にあって、「鍼灸の名人」として颯爽と世に登場したのが澤田健先生です。

 

 

澤田先生はもともと柔道の先生でもあり、最初、朝鮮半島で接骨院を開業しており、後に日本に帰って鍼灸の名人として成功します。

 

 

1927年(昭和2年)に出版された、中山忠直という人が書いた『漢方医学の新研究』 という本の中でも紹介されて、非常に有名になりました。

 

(実はこの本は、北辰会の奥村裕一学術部長にも大きな影響を与えた本だったりします。)

 

 

そして、澤田先生が診療中に言ったことを、弟子である代田文誌先生がまとめた『鍼灸真髄』という本の中に、”補瀉”について書いてあります。

 

 

そこには、

 

「基本的には鍼は瀉、灸は補。急性で実証には鍼で瀉法、慢性で虚証には灸で補法がよい。(P135 補瀉の説)」

 

と書かれており、また、

 

「・・・ここにあるものをあそこでとり、あそこにあるものをここでとる、それが補瀉迎隨です。・・・中略・・・、

 

例えば腰の病を、腰に鍼して邪気を追い出したら、今度は足に鍼して邪気を抜くということです。(P207 補瀉迎隨)」

 

ともあります。

 

(抜粋省略 by 竹下)

 

 

まあ、この記載だけではなかなか評価することは出来ませんが、要するに澤田先生は、補瀉の瀉については実邪を散らすこと、

 

補については正気を集めること、とオーソドックスに認識し、補瀉迎隨については、操作した正気と邪気の動きを、

 

よりスムーズにする方法、という風に認識していたことが分かります。

 

 

そして、そのことが分かるのにずいぶん苦心した、と書いています。

 

 

澤田先生ほどの人物がそう言うのですから、補瀉を理論的、感覚的に完璧に一致するところまで理解するのは、

 

相当難しい、ということが分かりますね。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 43

2016.04.10

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉

補瀉 39    岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 

補瀉 40    本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉 

補瀉 41  菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』における補瀉 

補瀉 42  石坂宗哲(1770-1841)『鍼灸茗話』における補瀉    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆坂井豊作(1815-1878)『鍼術秘要』における補瀉 

 

 

さて今日は、坂井豊作先生『鍼術秘要』を見てみたいと思います。

 

 

この先生も、前回紹介した石坂宗哲先生と同じ、江戸後期の鍼灸医です。

 

 

当時流行していたオランダ医学(西洋医学)にかぶれて、全く東洋医学的な鍼が実践されていないことを嘆き、

 

自分なりに研究、実践し、その成果をまとめたのが『鍼術秘要』である、と述べています。

 

 

石坂宗哲といい、坂井豊作といい、江戸後期にオランダ医学が日本に入ってきた時、当時の多くの医師達は皆そっちに流れてしまって、

 

西洋医学が優れていて東洋医学は劣っている、と考えるようになり、真面目にその優劣を論断した医者はほとんどいなかった、

 

という現実を非常に嘆いていたようです。

 

 (今の時代も大して変わんねーね。はあ。)

 

 

坂井先生の特長は、何と言っても”横刺術”です。

 

 

鍼を垂直に刺すのではなく、水平に刺す。

 

 

それによって、病んでいる経絡にビターッと鍼が当たるため、垂直に刺すのの10倍効く、と言っております。(笑)

 

 

また面白いのは、鍼が効く病というのは、「肝の臓」を中心に病んでいる病である、と断言しています。

 

(これも重要な指摘じゃないかな、と思います。)

 

 

そんな『鍼術秘要』の最初の部分に、「針術の要言」という項があり、そこに補瀉について書かれています。

 

 

そこには、

 

「瀉法は鍼の痕から気を漏らしだすやり方であり、補法は凝った経絡を切り裂いて金気を内に送り込むやり方である。」 

 

と、書いてあります。

 

(抜粋意訳 By 竹下)

 

 

そして、この後の段で開闔の補瀉を説き、実際に使うのは瀉法がほとんどである、と説いてます。

 

 

まあこれも一つの考え方ですが、鍼をするにあたって、何かを注入するとか、何かを引きずり出すとか、そういう考え方が、昔から実際にあります。

 

 

これについては、最後のこの補瀉の話をまとめる時に述べようと思っていますが、実はちょっと危険です。

 

 

 北辰会では、そういう考え方で補瀉をやってはいけないと、戒めている部分でもあります。

 

 

坂井豊作先生は63歳でなくなっていますが、もしかしたら寿命を早めた側面があるかもしれませんね。

 

(特にこの補法に対する考え方は。)

 

 

いずれにせよ、「肝の臓」の不調 をベースとした、十四経絡の不通が、鍼で対応できる多くの病に共通している、という認識と、

 

治療における”横刺”という技法は、北辰会にも大きな影響を与えていますし、大いに参考にするべきところだと思います。

 

(ただまあ、坂井流では鍼を100本以上打ったそうですけどネ・・・。(苦笑))

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 42

2016.04.09

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補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

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補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

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補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉

補瀉 39    岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 

補瀉 40    本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉 

補瀉 41  菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』における補瀉      参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆石坂宗哲(1770-1841)『鍼灸茗話』における補瀉 

 

 

さて今日は、石坂宗哲先生『鍼灸茗話』を見てみたいと思います。

 

 

この先生は、前回紹介した本郷正豊先生や、菅沼周桂先生より後の時代、江戸後期の鍼灸医です。

 

 

この先生は、おそらく日本で初めて、西洋医学と東洋医学を折衷したような理論(らしきもの)を残した先生ではないでしょうか。

 

 

現代の鍼灸家、漢方家でも、東洋医学と西洋医学を折衷したり、使い分けたりする先生がおられます。

 

 

まあ言ったら、そういう先生たちの”ハシリ”ですね。

 

 

石坂先生は、かの有名なドイツ人医師、シーボルトとも親交があったことでも有名です。

 

 

彼がシーボルトに鍼灸を教える時のテキストであった『鍼灸知要一言』は、オランダで翻訳されて、当時の西洋医学界で紹介されたことでも有名です。

 

 

そんな石坂先生の娘婿である石坂宗圭先生が、義父である石坂宗哲先生の談話を収録したのが『鍼灸茗話』という本です。

 

 

この本は、昭和31年に柳谷素霊先生によって注釈を入れられて、出版されました。

 

(昭和13年には原稿は完成していたらしいですが。戦争おそるべし。)

 

 

その最初の部分に、補瀉に関する記載があります。

 

 

そこには、

 

「補瀉については既に他の本で述べたので、そこで述べてないことを言うとすれば、補は気を集めた結果、邪気が消退すること、瀉は刺絡の類のこと。」 

 

と、書いてあります。

 

(抜粋意訳 By 竹下)

 

 

で、他の本というのは、一つには『鍼灸説約』。

 

 

ここでは、まあ色々書いてあるんですが、結論としては

 

「補法はわずかな刺激で経脈の流れを調えることであり、瀉法は刺絡すること。」

 

と言っています。

 

 

 

また、『 鍼治十二條提要 』という本の中では、

 

「補法は迎隨があり、虚法と実法があり、鍼の基本は補法だよ。瀉法というのは瀉血のことだよ。」

 

 と述べ、『鍼灸治要一言』の中では、上記の内容を述べつつ、

 

「補法には迎隨があり、右手(刺す方の手)は常に患者に合わせて動かしている。これを”鍼の呼吸”という。」 

 

と言っています。

 

”鍼の呼吸”だってさ。面白い表現するね。(*^^*))

 

 

瀉法が刺絡、迎隨は補法のみ、と言い切ってしまうのはどうかと思いますが、これが当時、西洋医学と積極的に接触した石坂宗哲ならではの、

 

新進的な考え方だったのでしょう。

 

 

この先生は現代の先生方にも非常に評価が高く、初期の北辰会でも、この先生の刺鍼手技である「誘導刺」「散導刺」という技術を採り入れていた時期があったようです。

 

(今ではほとんど使いませんが。)

 

 

僕も随分前に、蓮風先生から研修中に、

 

「お前はそろそろ石坂宗哲を読め!独創的なことが書いてあるぞ。」

 

 と、突然言われたことがありました。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 41

2016.04.08

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補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

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補瀉 21 『難経』79難における補瀉

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補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

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補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉

補瀉 39    岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 

補瀉 40    本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉      参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

 

◆菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』における補瀉 

 

 

さて今日は、菅沼周桂(1706-1764)先生『鍼灸則』を見てみたいと思います。

 

 

この先生も、前回紹介した本郷正豊先生と同じ、江戸中期の鍼灸医です。

 

 

この先生の主張は、実はなかなかブッ飛んでいます。

 

 

この先生は、鍼灸治療は70穴あれば事足りるとして、春夏は浅く打ちなさいとか、秋冬は深く打ちなさいとか、母子の補瀉とか、

 

禁鍼穴とか禁灸穴とか、そういう古典的な教えを否定していきます。

 

 

そして、

 

「そうやって古典の記載を無視してやっても、効いちゃって効いちゃってしょうがないんですけど?」

 

と言っています。(笑)

 

 

この時代にこの主張をするのは、それ相応の知識と経験があった上でのことと思います。

 

(あるいはただのホラ吹きか・・・。)

 

 

この『鍼灸則』の附録の部分に、補瀉に関する記載があります。

 

 

そこで彼は、

 

「色々な説があるけどさー、瀉して邪気を取って、カタマリが取れればそれを瀉、邪気が取れて正気が回復したら、それを補。

 

要は、補瀉っつーのは、手指(の感覚の妙)にあるっつーだけの話。」 

 

と、書いてあります。

 

(抜粋意訳 By 竹下)

 

 

いいですねー。(笑)

 

 

こういう人、嫌いじゃないです。

 

 

また菅沼先生は、

 

「みんなカッコつけて金とか銀の鍼使うけど、俺は鉄の鍼だけ。それで十分効きますけど、何か?」

 

とも言っております。(笑)

 

 

いつの時代にもいるのです。

 

 

こーゆー「人と同じ」がイヤな人。

 

 

しかもそれでいて立派に、結果を出す人。(笑)

 

 

おそらくは、性格的には豪放磊落であっても、手先は非常に繊細な感覚を持った先生だったのではないでしょうか。

 

 

因みにこの先生は、治療において三稜鍼を使った「刺絡」という手法をよく用いたことでも有名です。

 

 

個人的に、「補瀉」を書いたら、今度は「刺絡」を書こうかな、と思っています。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 40

2016.04.07

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉

補瀉 39    岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉         参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

 

◆本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉 

 

 

さて今日は、本郷正豊先生『鍼灸重宝記』(1718)を見てみたいと思います。

 

 

この先生は、江戸中期の鍼灸医です。

 

 

実は『鍼灸重宝記』は以前、このブログにもチラッと登場したことがあります。

 

「沢庵和尚(たくあんおしょう)」という人物 参照

 

 

この本は、現代の「経絡治療」と呼ばれる流派の先生方の大元中の大元と言っていい、明治時代の鍼灸医で、脈診の大家と言われた八木下勝之助先生が、

 

他の本を一切読まずに、『鍼灸重宝記』のみを読んで、90歳を超えるまで治療されていたことで有名です。

 

 

そしてこの本は、北辰会の藤本蓮風先生とも縁のある、東方会の小野文恵先生が、大東亜戦争をまたいで現代語訳され、出版したことでも有名です。

 

 

そしてその本の推薦文は、私が今教えに行っている、東洋鍼灸専門学校柳谷素霊先生が書いています。

 

 

小野先生は、柳谷先生の有力なお弟子さんの一人だったんですね。

 

 

なので、なんかこの本を読むと、脈々と続く大きな歴史の流れを感じるんです。

 

 

ここにも、補瀉に関する記載があります。

 

 

そしてそれは何と、前回紹介した岡本一抱『鍼灸抜萃大成』の内容と全く一緒です。

 

(笑・・・例の呪文唱えるやつね。)

 

 

そして実はこの記載は、沢庵和尚『針記』の記載そのままなんだそうです。

 

(この辺は長野仁先生が非常に精緻に研究しておられますので、専門家の先生方は長野先生の論文等を参考にしてください。)

 

 

因みに『鍼灸重宝記』には、お灸でやる補瀉についても記載があり、瀉法の場合は火を扇ぐか吹き消せといい、補法の場合は、自然に消えるようにしなさいと説きます。

 

 

これもなかなか面白い記載。

 

 

瀉強補弱、強弱の補瀉と言ってもいいでしょう。

 

 

また、この本には「腹部打鍼術」についても書かれており、夢分流の流れを汲んでいることが分かります。

 

 

まあともかく、江戸期の超有名医家であり、現代の鍼灸家にも強い影響を与え続ける岡本一抱、本郷正豊の両者が、

 

禅僧である沢庵和尚の影響を受けていたなんて、興味深いですね。

 

 

我々が使う打鍼術の創始者、夢分斎も禅僧であるし、「禅宗」というものを考えることは、日本独特の鍼灸を考える上で、一つのキーワードなのかもしれませんね。

 

 

禅宗の旗印と言えば、何と言ってもこれです。

 

「不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏」

 

 

・・うーん。。。

 

 

ただ、こう言ってしまうとねー。。。

 

 「禅宗(ぜんしゅう)」って何ですか?

「禅宗」って何ですか?(その2)

「禅宗」を含む記事 参照

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 39

2016.04.06

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉 

補瀉 38     岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 

 

 

(一社)北辰会の代表著作と言っていい、『臓腑経絡学』。

 

 

この『臓腑経絡学』は、以前このブログでも紹介した、江戸時代の名医、岡本一抱(1654-1716)の『臓腑経絡詳解』にインスパイアされた本、と言っていいと思います。

 

岡本一抱という人物 参照

 

 

その岡本先生の著作の一つに、『鍼灸抜萃大成』という本があります。

 

 

この本は元禄11年(1698年)に、岡本先生が以前出版した『鍼灸抜萃』という本の増補改訂版として出版されました。

 

 

ここに、補瀉に関する記載があります。

 

 

「補瀉迎隨の論」というところにツラツラと書かれているのですが、これまで書いてきたように、呼吸に合わせたり、

 

鍼を捻ったりして補瀉するのですが、面白いのは、補瀉する時に、なんと呪文を3回唱えなさい、と出てきます。

 

(おいおい・・・。)

 

 

そして、男女では補瀉が逆になる、と説きます。

 

 

 

 

ここから何を読み取るべきかというと、 治療における「意念」の関与の問題です。

 

 

昨今のEBMだとか、データに基づく医療を実践している人や、そういうものでないと信じない、という患者さんからしたら、まったく奇異な話にしか聞こえないと思いますが、

 

同じ術者が、同じ患者に、同じ診立てで、同じ経穴に、同じような手技を施す場合、

 

「どうせ効かねえや。」

 

と思いながら打つのと、

 

「絶対に効く!!」

 

と確信を持って打つのでは、正直、効果が違うと思います。

 

 

これは後者の方が、明らかに良く効くと思います。

 

 

これが、我々東洋医学、”気の医学”の面白いところの一つではないかな、と思います。

 

 

人間の意識による反応、違いも、気のありようの一つなのです。

 

 

岡本先生のこの記載は、それを示唆していると思います。

 

 

・・・まあ実は、岡本一抱に限らず、他の先生の本にも、刺鍼する上では、術者の心持ち、患者の心持ちが大事である、という話は、たくさん出てきます。

 

 

僕も15年ほど臨床をやってみて、実際にそういう部分はかなりある、と、経験から思います。

 

 

逆に言うと、鍼をするのにいい加減な気持ちでやると、間違いなくとんでもない目に遭います。(笑)

 

 

ただ、これを最初からあまり強調し過ぎるのは、僕的にも賛成できません。

 

 

まずはキチッと、基礎学問。

 

 

冷静に、一つ一つ基本を押さえる。

 

 

すべてそれを前提とした話です。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 38

2016.04.05

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補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

補瀉 37   『杉山流三部書』における補瀉      参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆岩田利斉『鍼灸要法指南』における補瀉 

 

 

(一社)北辰会の学術部長である奥村裕一先生もよく講義の中で引用なさる、岩田利斉『鍼灸要法指南』(1686序刊1720重刊)。

 

 

この人は江戸期の鍼灸医なんですが、生没年等、詳しいことがイマイチ分からない人物であります。

 

(詳しい方、教えてください。<m(__)m>)

 

 

この人物が書いた『鍼灸要法指南』は非常に有名な書物で、非常に分かりやすい文章で、非常に的を得た内容です。

 

 

そこには、補瀉に関してもいくつか記載があります。

 

 

例えば、

 

「瀉した後きちんと補わないと、すぐ戻っちゃうよ~~」

 

とか、

 

「補瀉する時に虚実を間違えないようにね~~」

 

とか、我々少数鍼治療家にとって嬉しいことに、

 

「色々な病であっても、鍼は一本。せいぜい2、3本。重要な経穴に補瀉迎隨すればよい。これも一つの流儀だよ~~」

 

とも書き、また、

 

「鍼で一番大事なのは正気の往来を知ることだ~~」

 

とか、

 

「鍼の方法論で一番大事なのは補瀉で、色々な補瀉法があるよ~~」

 

とか、

 

「鍼は瀉法に適しているよ!でも、だからと言って補法がないというのは間違いだよ!!」

 

とか、非常に重要なことを簡潔に述べてくれております。

 

(言葉遣いは抜粋意訳 by 竹下)

 

 

この本の序文で岩田利斉は、近頃の鍼灸医のレベルが下がっていることを嘆いて、この本を指南書にしたいという思いで書いた、と述べています。

 

 

そして、内容にまで立ち入って検討すると、どうもその頃の鍼灸医の治療が、緻密な診たてが不足した、多穴治療で、

 

強刺激の瀉法偏重になっていたんじゃないかな、 と思わされます。

 

 

いつの時代も、その業界がおかしな方向に進むと、それのアンチテーゼが出てきますね。

 

 

正義感を持った立派な先生が現れる訳です。

 

 

とりわけ医療業界というのは、そういうことが起こりやすいのでしょうか。(*’ω’*)

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 37

2016.04.04

_20201108_211136

 

 

 

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これまでのお話・・・

 

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2

補瀉 36     永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『杉山流三部書』における補瀉 

 

 

先日、『杉山真伝流』における補瀉手技について簡単に紹介ましたが、せっかく杉山流に触れたので、杉山流を理解する上でもう一つ重要な、

 

『杉山流三部書』(1682年頃)における補瀉に関する記載にも触れておこうと思います。

 

 

『杉山流三部書』というのは、『療治の大概集』『選鍼三要集』『医学節用集』の三書を指し、1682年頃から出版されたと言われています。

 

 

その中の『療治の大概集』の一番最初に、”補瀉の方法”という、そのまんまのタイトルの項があります。(笑)

 

 

そこには、これまでにも述べてきたような、呼吸の補瀉と、開闔の補瀉が簡単に説かれています。

 

 

また、『選鍼三要集』の中には、”補瀉迎隨を論ずる”という項と、”虚実を論ずる”という項があり、ここでは、『黄帝内経』、『難経』の説を引きつつ、

 

これまでにも書いてきたような、捻鍼の補瀉、開闔の補瀉、徐疾の補瀉、呼吸の補瀉、左右の補瀉を紹介しつつ、一つの結論として、

 

”補瀉は迎隨を持って主とするべきである”

 

と述べ、これを極めて、意識的に経脈の流れを調整することが出来れば、鍼の道は完成する、とまで述べています。

 

 

さらに、

 

”陰陽のバランスを調えることが治療の目的であり、これが補瀉の意味なのである”

 

と述べます。

 

 

そこで、陰陽ともに弱った患者に、無理に気血を動かそうとするから、かえって元気を傷って、失敗するんだよ、と述べています。

 

 

さらに、

 

”医道は虚実に尽きる”

 

と述べています。

 

 

先日、藤本漢祥院に研修に行った時に、とある先生とチラッとこの「迎随の補瀉」の話になったんですが、僕としても、

 

補瀉の究極はこれなんじゃないかと、今のところ思います。

 

 

それは、単純に経絡の流注の向きに鍼を添わせる、というような形式的なことを言っているのではなく、患者さんの自然な気の動きを邪魔しない様に、

 

正気に随い、邪気を迎えるように、鍼を打つ、結果的に経脈の流れを正常化する、ということなんだろうと思います。

 

(実際にそのようにやってみようと思うと、いかに難しい世界か分かります。)

 

 

これって、鍼でも手技療法でも、共通だと思います。

 

 

どんなにたくさんの本を読んで、理論武装をしたとしても、結局のところ、これがうまい人は治療がうまく、これが下手な人は、治療が下手なんだと思います。

 

 

残酷なことに。(笑)

 

 

杉山流は他にも重要なことをたくさん教えてくれますので、今後もチョイチョイ触れようと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 36

2016.04.03

_20201108_211106

 

 

 

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容

補瀉 33    『針道秘訣集』における補瀉

補瀉 34    『杉山真伝流』における補瀉 1

補瀉 35  『杉山真伝流』における補瀉 2        参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉

 

 

御園夢分斎と同じ時代にいたのではないかと言われる有名な医家に、永田徳本がいます。

 

 

この人物も、以前紹介しました。

 

永田徳本という人物 参照

 

”永田徳本”を含む記事 参照

 

 

実はこの人物は、多賀法印という人物に師事したと言われているのですが、実は夢分流の創始者と言われる夢分斎も、同じ多賀法印に師事していたのではないかという研究がありましたが、

 

最近の研究で、それが間違っていたことが分かっているようです。

 

 

こうやって、歴史研究というのは新事実が発覚したりして、発展していくものなのです。

 

 

この辺の、江戸期の日本古流派の登場人物の関係性については、非常に熱心に調べていらっしゃる先生方がたくさんおられますので、そのうちもっともっと色々なことが明らかになって、

 

それがまとまった教科書でも出してくださると、我々としては頭をスッキリと整理するのに非常に役立ちますので、応援したいです。

 

 

・・・まあともかく、永田徳本『鍼灸極秘伝』の中では特定の経穴に対する鍼の刺し方を述べ、『徳本多賀流針穴秘伝』の中では、

 

補瀉の重要性を述べ、「先補後瀉」の原則や、補瀉するにあたって、痛くなく打つことの重要性などを述べています。

 

 

ここでは深入りしませんが、この「刺針時の痛み」をどう考えるかというのも、一つのテーマかと思いますね。

 

 

まあ、永田徳本自体は、補瀉に関して、さほど目新しいことは言っていません。 (‘Д’)

 

 

 

続く

 

 

 

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